チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

暖かくなりました、「春」でーす

2010-02-27 18:50:15 | 明石風物
2月27日(土)

 数日前から急に暖かくなりました。とは言っても、昨日は一日雨模様で、今日もすっきりしない天気という予報。楽しみにしていたKAZU君とのお出かけは順延になってしまいました。

 はたして、空模様はどんな具合かなと、朝カーテンを開けると、なんとか雨は上がってどんよりとした曇り空。でも比較的視界は良い。

  いつもとは航路がおかしい「たこフェリー」
  
 「あさなぎ丸」が小さな漁船の間を縫うように蛇行しています。

 もしかしたら、イカナゴ漁が始まったのかもしれない。たしか、去年の解禁日は3月初めだったので、まだ間があると思っていましたが、カレンダーを見ると、2月ももう明日が最終日でした。

 さっそくカメラを持って海岸へ行ってみました。
  
   

 二艘引きの小型漁船がたくさん見えました。日曜日は休漁なので、やっぱり、今日が解禁日のようです。


    連絡船右往左往のいかなご漁   弁人


 去年の今頃、KAZU君はまだ離乳食だったので、私の作った「くぎ煮」は食べられませんでした。だから、今年はKAZU君がイカナゴのくぎ煮を口に入れてくれるかどうか、ちょっとワクワクしていたのです。

 イカナゴの新子は日ごとに大きくなって行きます。去年は3月半ばに試作をしたのですが、5㎝位の大きさになっていてちょっと大味でした。今年はなんとしても2、3㎝の小さな新子を解禁後すぐに炊きあげたいと思っていたのです。

 先日の新聞には「今年も不漁だが、昨年ほどではない」という記事がありました。

 本当に今日から売り出されているのだろうか、今年の売値はどのくらいなのだろうかと気になって、昼ごろ(漁は早朝から10時までなので)、魚の棚に行ってみました。売っていました。キロ1000円前後で。去年私が買った日は2500円でしたから半値以下です。やはり去年は大不漁だったのです。品不足でどこの店も行列ができていて、値段もどんどん上がって行ったのでしょう。

「お父さん、新子どう、新鮮だよ」
「そうだね、でも今日は準備してないから。火曜か水曜だな。昼頃来れば買えるんでしょう」
「そうやな、値段は保障しないよ、今日は初日で安いんだ。買い得だよ」

 今日の分を早くさばきたいのか、売り込みの声も大きい。

 すぐそばの、今日の分を売り切った店のおじさんは
「漁は10時までだから、10時過ぎに来ないと買えないよ。明日は休漁だから売ってないよ」
と、余裕たっぷりで店先の椅子に座っていました。

 いちばん気になったのは、値段ではなく大きさです。解禁日だというのに、思ったより大きくて4、5㎝はありそうに見えたのです。もしかしたら、海水温か何かの影響で、今年は解禁前にけっこう育っていたのかもしれません。本当に週明け早々に炊き上げないとだめかもしれません。

 魚屋以外のお店の多くが、今朝から炊き上げていたのか、いたるところで出来立ての「くぎ煮」を売っていました。
 私もうかうかしてはいられません。早く昨年のノートを引っぱり出して作戦を立てなければいけないので急いで帰って来ました。


    店先にくぎ煮の香りや港町   弁人


 それにしても、春が来てうれしい。
 プロ野球のオープン戦も始まっています。明石球場、去年は楽天対ベイスタでしたが、今年はカープが来ます。その後スカイマークスタジアムでもカープの試合があるので、なんか気分が急にワクワクしてきました。

  オープン戦のポスター
  

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「明石海峡船景色」第7回 曳航船・作業船

2010-02-25 14:48:54 | 船景色
2月25日(木)

 朝、カーテンを開けた時に、天候はどうあれ、海と対岸の淡路島がくっきり見えると気分も爽やか。すぐにインターネットで、その日の明石海峡の「大型船入航予定表」をチェックして、撮影の予定を立てたりします。もし快晴であれば、それはもう最高な気分。

 というわけで、船の写真は、どうしても大型船のものが多くなりますが、時々、おもしろそうな中小型船の姿をカメラに収めたりもします。

  こういうのもなかなか絵になります
  
 かなり大きなクレーンを運んでいます。

 小さいのに力持ちの船を、大阪湾海上交通センターでは「曳航船」と呼んでいます。いわゆるタグボートという小型船が様々な物を引っぱって行くのですが、後ろのお客さんが大きくて重いほど真価が発揮されるというか、小さい体に込められた力強さが伝わってきて見応えがあります。
 曳航船は速度が上がらないので、視界に入っている時間が長く、海峡を通る予定がわからなくても、普通の船よりカメラに収めやすいのです。

 引かれているお客さんの多くは「作業船」と呼ばれるもので、その代表的なのが上の写真の起重機船です。つまりクレーン。

  こんな小型のクレーンを搭載した船も
 

 作業船以外では、「艀(はしけ)」という台船に荷物やコンテナを積んでいるのをよく見かけます。

  艀の代表的な光景、でも四艘引きになるとけっこう長い
 

  何を載せているのか、この台船はかなり大きい
 
 艀もこのくらいの大きさになると、コンテナだけではなく鉄道車輌なども運べるそうです。後方の脇にもタグボートが見えますが、台船が大型になると風で横に流されやすいので、風下側に付いて踏んばり、推進力を高めてまっすぐに進むようにしているということです。

  大きいといえば、これはすごかった

  
 釣りをしているおっちゃんたちもみんな手を休めてびっくりしていました。進み具合がとにかくゆっくりなので、たこフェリーの「あさしお丸」(写真上左)も大きく迂回していました。
 タグボートが風下側だけでなく、後ろにも一艘付き添っています。聞くところによると、後ろのタグボートは進み具合や傾きなどを見て指示を出しているのではないかということでした。そしてこの巨大な物体は、大型タンカーの船体の胴の部分ということでした。

 作業船に戻ります。

  やはり起重機船がカッコいい
  

  今まで見た中で、重量感ではこれがいちばん
  

  次のは起重機ではありません。杭打ちの作業船です
    
 「杭打ち」と記しましたが、実は、「サンドコンパクション船」と言い、軟弱な海底の地盤に砂を打ち込んで固める機械なのです。
 ところで、この写真はたこフェリーの船上から撮りました。淡路側からだと本当にきれいに撮影できます。
 もちろん、橋にぶつかるなんてことはありませんが、こういう大きくて高さのある機械だと、橋の下を通過する前ちょっとドキドキしてしまいます。


    潮流に挑むも曳き船長閑なり   弁人



 ここで、関連のつぶやきです。

 船についてはわからないことばかりなので、今回の写真についても、いろいろと調べたり聞いたりして記事にしました。

 お台場に「船の科学館」があるので、そこに問い合わせればいちばんいいのかもしれません。でも東京まで写真を持参して行くのも大変だし、今回の船はちょっと特殊な「作業船」だったので、まず、これも東京にある「社団法人日本作業船協会」というところに電話をして、「関西、特に神戸方面で、質問に応じてくれるところはないか」と問い合わせました。ところが、年配の男性の対応が実にそっけなくてがっかりしました。ホームページを見るとかなり詳しく立派な内容を載せているのに。

 その後、インターネットで「国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所」という機関のページにたどり着きました。ここもホームページ上では「作業船」についてかなりいい紹介をしていました。行ってみようということで、三宮から港に向かって20分ほど歩いて行きました。
  
 さすが国のお役所、立派な建物でした。隣に「ピアシックス」という神戸港の歴史や船の紹介の展示館もあります。
  
 これはいいと思って入りましたが、中は無人で、入館者も職員も誰もいません。館内電話でもないかなと探しましたが、見当たりません。今暖房が効いているということは、もちろん夏場は冷房が入っているのでしょう。
 仕方なく無人の建物を出て本庁舎に入ってみましたが、ここも意外でした。入っても受け付けらしきものが見当たらず、一階全体が人けもなく閑散としているのです。二階に上がるとカウンターがあってオフィスがありました。でも、なんとなく薄暗くて職員も少ないのです。どんな仕事をしているのかはわかりませんが、要するに、ここには外部の人はほとんど来ないということみたいです。
 質問には一職員が応対してくれましたが、「隣のピアシックスには行きましたか」「こういうのは写真だけでは難しいんです」「神戸港振興協会ならわかるかも」ということで、目的は果たせませんでした。

 もしかしたら「作業船協会」というのは天下り法人だったりしてと勝手に思ったりしました。そして「港湾事務所」のほうはもっと小さい建物で十分という感想を持ちました。両方ともそれなりの存在価値はあるのかもしれませんが、やっぱり、無駄が多すぎるという指摘が通用しそうです。

 さて、紹介された「神戸港振興協会」はメリケンパーク、カワサキワールドのある「神戸海洋博物館」の建物の中にありました。
  
 ここも社団法人ですが、ワンフロアのオフィスに職員がたくさんいました。応対の方に写真を見せたところ、やはり難しいのか、首を傾げたり、そばの人に聞いたりしていました。ちょうど昼休みに入った時だったからかもしれません、2、3人の職員が集まってきていろいろ教えてくれました。
 「この写真はおもしろい」とか「これはなかなか貴重な写真だ」とか言われるとうれしいもんですね。でも、心の中では「ずいぶん暇な人だな」と思われていたのかもしれませんが。
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待ち遠しい春、冬の締めになるのか「生活発表会」

2010-02-20 23:38:42 | KAZU君
2月20日(土)

 立春はとうの昔のよう。保育園からもなんとか明るいうちに帰って来られるようになりました。そんなところが唯一の春の気配で、沖縄から戻ってからずっと寒い日が続いています。
 それにしても今年はちょっと寒すぎます。だいたい立春を過ぎれば「三寒四温」ということばが励ましになってくる時期なのに、これでは「全寒無温」の日々です。今朝テレビをつけると、バンクーバーの気温が9度と伝えていました。なんと冬季五輪の会場のほうがこちらより暖かいとは。

 「寒いな」と沈みがちになるもう一つの原因。瀬戸内特有の気候なのでしょうか、冬場にすっきりとした晴の日がなかなかないのです。先日、首都圏で降雪があったようですが、その翌日は本当にきれいな青空が広がったとのことです。でもこちらは、冬型の気圧配置になると北西の強風が吹く中、その風に乗って雲が次々と流れて行きます。風の弱い日は晴れてもなんとなく白っぽい空が広がってしまいます。要するに、天気にメリハリが感じられないのです。雪くらい降ってもいい、寒い時はビシっと寒く、そのかわり陽だまりでゆっくりできる日もあるというように。

 1月の下旬に、一度だけこんなにきれいに晴れた日がありました。
  
 でも、風のとても冷たい日で、早々と退散してしまいました。

 沖縄から戻った翌日、事情があって一日KAZU君と遊んでいました。
 
 この日は、冷たい雨に見舞われて外に出られず、部屋の中で過ごすというつらい一日になりました。

 「春よ、来い」という歌でも元気よく歌っていればよかったのですが、そういう気分になれなかったところ、そんな雰囲気がKAZU君に伝わってしまったのか、咳き込むことが多くなって、とうとう発熱。三日間保育園を休んでしまいました。

  さっそくクリニックへ
  
        


    児に宿る物の怪退治の余寒かな    弁人


 ところが、今回は39°も熱があるのに、ぐったりする様子が全くなく、なかなか布団に入ってくれませんでした。

  電車の本に夢中
  
 「フツーデンシャ」「ハンシンデンシャダぁ」と言えるようになりました。

  本に飽きれば、テーブルの上をかき回すのが大好きで
  

 イタズラ盛りの時期なのでしょうが、とにかく、おもちゃよりも、パソコンやケイタイ、プッシュ電話機、リモコンが大好きで、大人の真似をして喜んでいます。そんなことが幸いしたのか、最近、ティッシュを鼻に持っていくと、ちゃんとチンができるようになりました。私と母親が花粉症持ちで、よく鼻をかむからかもしれません。


 さて、なんとか熱が下がった土曜日の朝は久しぶりに快晴になりました。

  でも、やっぱり霞んでいます
  

 今日は、保育園で待ちに待った「生活発表会」。KAZU君は3月まで「ひよこ組」の下の「たまご組」です。「たまご組」は去年は参加しませんでしたが、今年は保護者の要望もあったのか、「保育園でのお遊びの紹介」という形で催されました。

  
 
  病み上がりでいつもの元気がない
  

  でも、お母さんと遊んで大喜び
  

  見学のおじいちゃんの膝に来ちゃダメなのに
    


   春を待ち児らも大人も大笑ひ   弁人


 明日の日曜日も、気温は低いもののお天気になるということです。早く暖かくなって、花粉症がひどくなる前に、みんなで梅の花を観に行きたいと話しています。

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沖縄リポート(3)「オキナワの現実」

2010-02-15 21:45:36 | 旅行
2月15日(月)

 生ぬるい南風。カープの選手たちの明るい表情。球場に響く元気のいい掛け声。「沖縄だなぁ」という感慨に浸っていると、メインスタンド一塁側の後方から轟音が響いてきます。

 沖縄市営球場のあるコザ運動公園は沖縄自動車道のすぐそばにありますが、高速道路の向こう側には嘉手納飛行場のある米軍施設が広がっているのです。
 
  次々と上空をかすめる米軍機
  


    春の雲かき分け消ゆる軍用機   弁人


 嘉手納基地の南にドラゴンズがキャンプを張る北谷がありますが、ここも米軍のキャンプレスターとキャンプフォスターが広がっています。
 その南が普天間基地のある宜野湾市。メイン国道の58号線を走っていると、だいたいが米軍施設の脇を走っている感じです。那覇市と宜野湾市の間にある浦添市も58号線沿いは西側にずっとキャンプキンザーが続いています。

 日本にある米軍基地の75%が沖縄に集中しているのですから、当たり前と言えば当たり前ですが、こうして車やバスで行き来していると、さすがに、その不自然さと異様さにあきれてしまいます。
 私が長年住んでいる神奈川は全国で二番目に米軍基地の多いところなので、米兵らしき人とすれ違ったり、横文字の看板やネオンを見ることには比較的慣れているのかもしれません。それでも、やっぱりここは異常です。まさに「オキナワ」の匂い。

 辺野古の海を見に行ったのは沖縄に到着した日の午後でした。

 名護市辺野古は宜野座インターから車で30分程行った所にありました。
 実は今から8年前に宜野座の手前の金武(キン)という町を歩いたことがあります。有名な泡盛の酒造があって、敷地内にある通年にわたって気温が一定の鍾乳洞に一升瓶2本分を預けたのです。金武はジュゴンのいる海が広がるのどかな町と思いきや、ここもキャンプハンセンという施設が大半を占めていて横文字の看板がたくさん目に入ってきました。海辺にも訓練施設がありました。タコライスの店があるとか聞いていたのですが、「Tako-rice」の表示に躊躇して、万座毛のホテルへ向かってしまったのを覚えています。
 金武に眠っている泡盛の1本は12年契約なので飲めるのは4年後です。ということで、今回は金武は素通りして辺野古へ向かいました。

 普天間の代替地候補の場所は、米軍のキャンプシュワーブの海岸なので近くには行けません。辺野古の町の先は、国道が米軍の鉄条網に挟まれるように走っていました。

 鉄条網の向こうに海岸が見える所が
 

 辺野古の北は大浦湾です。大浦湾は大きいので、向こう側まで車を走らせるとキャンプシュワーブからかなり離れてしまいます。

 北から眺めると
   

 帰りに、もう少し近くの南側から望めるところを探して
   

 候補地の海岸は岬のようになっていて、その先の海上に「長島」「平島」が横に延びているように見えました。いかにも沖縄の海らしいたたずまい。天気がよかったらすばらしい眺めだと思います。


   水ぬくしのんびり眠るジュゴンかな   弁人


 でも、やっぱり「オキナワの海なのか」と現実に戻される光景に出合ってしまいます。

 反対派のデモ看板
 

 そして辺野古の町には移設容認派の建物も
 

 長年にわたって米軍が駐留してきたことによる影響は計り知れません。米軍の基地や施設に依存して暮らしている人たちも多いのでしょう。したがって、反対運動が起これば、一方で必ず賛成派も起ち上がってくるという、なんともやりきれない構図になるのが現実です。

 たしかに難しい問題ですが、やはり基本は、辺野古の海を「オキナワの海」にしないこと、そして「オキナワ」を「沖縄」に戻す努力を怠らないことだと思います。そのためには、米軍に関わって生計を立てている人たちの生活も十分に保障しなければならないのはもちろんですが。
 こんなことを言うと、「自然を守る」と言うのは聞こえはいいが、非現実的で感傷的、その前に「人間の生活を守る」ことが先決ではないかという声が聞こえてきそうです。でも、本当にそうなのでしょうか。もう一度、改めて、日本に米軍が必要なのかどうか、米軍に守られて私たちの生存が成り立っているのかどうかということを考えてみることが肝要だと思います。
 そういう点で、私にはどうも理解できないのですが、たとえ仮に、日本には米軍が必要だということになったとしても、安易にオキナワ県内での移設を考えるのはやはりおかしい。米軍施設を抱えていない府県は30以上もあり、全国には使用率の低い滑走路がたくさんあるのです。移設先を国内でと言うのなら、もっと大きな視点に立って受け容れを考えるのは当たり前のことだと思います。

 ところで、今年のインターハイは沖縄で開催されます。若きスポーツマンが全国からやって来ます。若い人たちには、まず沖縄の自然の美しさを実感してほしいと思いますが、それだけではなく、ぜひとも米軍施設の光景にも目を向けて、オキナワの現実にもっと関心を持ってほしいと痛感します。他人事だと思うような感受性の乏しい若者はごく少数であると信じて。

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沖縄リポート(2)「カープキャンプ」

2010-02-14 09:37:45 | スポーツ観戦等
2月14日(日)

  
 上の動画はフリーバッティングの場面ですが、左側で投げている黒いジャージ姿の投手、誰だかわかりますか。今回のキャンプ見学のハイライトでした。詳細は後述します。

 ところで、まだ学生時代だったでしょうか、ベトナム戦争が激化していた頃に、沖縄のコザ市で事件がありました。いわゆる「コザ騒動」。その記憶があって「コザ」という地名がずっと頭の中に残っていたのです。
 初めて沖縄を訪れた時に、「コザ市」という地名が消えて「沖縄市」になっているということを遅まきながら知り、少し戸惑ったことを覚えています。
 実は、カープのキャンプ地はその沖縄市にある「コザ運動公園」なのです。メインの球場は「沖縄市営球場」という名称でした。

 那覇から車で30分ほど。バスターミナルから高速バスに乗っても30分ちょっとで沖縄南インターの停留所に着きます。階段を上って信号を渡れば運動公園です。

  信号を渡ると横断幕が
  

  公園の南にある野球場
  

 カープと言えば、伝統的に猛練習が売り物。でもここ4年間、合理的かつ効率を重視するアメリカ人のブラウン監督だったのでどうだったのでしょうか、とにかく今年は監督が生え抜きの野村健二郎に代わったので、ぜひとも猛練習を見たいという気分でした。
 それにはキャンプイン早々でなければと思って沖縄に来たのですが、最初は雨でうまく見学できませんでした。それに、ベテランも多い1軍の選手たちが早くも第2クールに入っていて選手の疲労度も高まっている時期だったのかもしれません。
 キャッチャーの石原と倉の二人がいいかげんヘトヘトになるまで絞られていたものの、それ以外は、野村監督のノックもそれほど激しいものではなく、内容もやや実践的になっていました。猛練習を見るなら日南の2軍組のほうだったのかもしれません。
 そんなことを思っている時に、観客の一人が「北谷(チャタン)のドラゴンスがすごい練習量なんだって」と言っているのが耳に入り、ちょっと不安になりました。それはさておき、

  内外野の連携と走塁練習
  

  打撃練習
  


 さて、8日(月)のランチタイムの特打ちの時です。球場の雰囲気が一変しました。

  ゲージの後ろに投手陣が集合してじっと目を凝らす図
  

  実は、投げているのは臨時コーチの野茂英雄
  

 独特のトルネード投法。監督の野村健二郎と親交が深くて沖縄に招かれたという野茂臨時コーチが、この日に初めてマウンドに上がったのです。前田智徳、石井琢朗、新外国人のヒューバー等を相手に70球近く投げました。
 カープは地味な球団ですから、スポーツ紙やテレビのスポーツニュースでキャンプの情報が伝えられることはほとんどありません。でもさすがに野茂です。注目度は抜群で、この日の夜のスポーツニュースで何回も取り上げられていました。
 何はともあれ、たまたまこの場面に居合わせただけでも沖縄に来た甲斐があったというもの。まさに今回のキャンプ見物のハイライトとなりました。

 野茂コーチも忙しい。投球練習場は一度に4人までで交代で投げ込みますが、必ず近くにいてアドバイスをしていました。

  マエケンことエースナンバー(18)の前田健太
  

  捕手側にいるのが大野コーチとOBの北別府
  



    球春や見開きし眼と雄叫びと   弁人


 もう一つ、キャンプといえば、やはり往年の名選手が解説者としてまた評論家として視察に来るのを見るのも楽しみの一つ。

  野村監督・野茂コーチと話しているのは元西武監督の伊東勤
  

  「代打おれ!」の古田も野村監督のところに
  
(ゲージの後ろは佐々岡、手前は内田順三コーチと主砲の栗原健太に話をする山本浩二)


    春暑し雲にや乗らむ期するもの   弁人


 みんな本当に野球が好きなんですね。選手もコーチも表情が明るく、全てに積極的で、いやいや取り組んでいる様子なんぞはひとかけらも見られませんでした。そして、そういう雰囲気を目の当たりにしたことが今回の沖縄行のいちばんの収穫となりました。



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沖縄リポート(1) 「花アルバム」

2010-02-12 15:40:20 | 旅行
2月12日(金)

 4泊約4日の沖縄滞在でした。広島カープのキャンプを見るのが目的だったので、リゾートに滞在して海に潜ったり、水族館や植物園に行ったりするわけではなく、交通の便のよいシティホテルからレンタカーや路線バスで行ったり来たりという毎日。そのぶん、違った意味で身近な「沖縄」を満喫できたような気がします。

 一日だけ30度近くになりましたが、気温はだいたい20~25度ほど、まさに春たけなわの沖縄でした。今日は私を迎えてくれた花々をリポートします。


  南風(はえ)浴びて昨日の冬を忘れたり  弁人



  満開の「ヒカンザクラ」
  
 紅梅をさらに鮮やかにしたような感じでなんとも華やかです。住宅の庭先に一本、あるいは街路樹として並木になっていたりします。
 沖縄では、花のもとで飲めや唄えの「お花見」の習慣はないそうで、そのせいか、これ見よがしに咲いていないのが奥ゆかしい限り。


  いたるところで花びらを向けている「ハイビスカス」
  

   この赤いのも「ハイビスカス」だそうで
   
 名前もいかにも南国らしく、咲きようも鮮やかです。


 沖縄自動車道の脇に、蔓草のような感じで這うように枝を伸ばし、その先に赤や紫の花をいっぱい咲かせている植物が目につきました。
  表通りから一歩入ったところに
  
 車から見た花はこんな感じだったなと思って名前を訊ねると、「ブーゲンビリア」という名前が返ってきました。沖縄ではポピュラーな花ですが、今まで気にとめたことがありませんでした。

  市街地から離れると紫の「ブーゲンビリア」が
  


 次の二枚の写真は、国際通りからちょっと入った住宅街でのものです。なんとも可憐で思わずシャッターを押しました。

 「サンダンカ」
 

 「カランコエ」ということですが、和名は「紅弁慶」とか
 


 花ではありませんが、コザの町中を歩いていると民家の庭に

  どうも「クスノハガシワ」という木のよう
  

  真紅の葉がきれいですが、名前はわかりません
  

 こういう木の実や観葉植物が南風にそよいでいるのを見ていると、さすがに地上では魚は泳いではいませんが、あたかも海の中にいるような気分になってきます。

 そういえば、道路脇の植栽にまるで昆布のような植木がありました。
  「アカリファ」、これは本土にもありそうでしょうか
   


     花燦々南の島の春景色   弁人

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雨のオキナワから

2010-02-07 16:05:23 | 旅行
2月7日(日)

 沖縄です。

 昨日の昼に着きました。どんよりとした空模様でした。予報ではぐずついたままとか言っていましたが、とりあえず雨が降っていないので、レンタカーを借りて辺野古へ向かいました。

 いちばん近いインターが宜野座だったので下りようとすると、料金所のおっちゃんがタイガースのハッピをまとって、聞きもしないのに「キャンプは、左に行くと左手に野球場が見えますから」ときました。14時半。グランドは無人でしたが、その周辺と室内練習場の周りに人垣が。出店も出ていて結構な賑わいでした。

 辺野古の海は、米軍のキャンプシュワーブがあるので遠くからしか眺めることができませんでした。北側の大浦湾は、風が強いのにとても静かな海面を見せていました。この辺はリゾートが少ないせいか、ほんとうに沖縄の海だなという感じで時間を忘れさせてくれます。

 帰途、夕方にカープのキャンプ地の沖縄市営球場に下見で寄ってみました。もう人影は見えませんでしたが、やはりタイガースのキャンプ地に比べると出店も少ないし、ゆっくり見物できそうな雰囲気でした。


 そして今日。雨。風もひどく傘をさすのも一苦労。外に出るのも億劫だったのですが、行ってみました。

 もちろんグランドはだめ。室内練習場で赤ゴジラこと嶋選手がティーバッティングをしていましたが、あとは天谷選手がどこからともなく球場の入り口に入っていったのを見ただけでした。どうも、車で30分ほどの所に、もう一つ雨天時の練習場があるようでした。

 帰って宿でマラソンのテレビでも見ようかと那覇に戻る途中、宜野湾のそばを通ったので、ベイスタの様子もと思って寄ってみました。ここも今日は室内練習場だけで、ブルペンもカラ。覗こうとしても関係者以外は入れず、ファンはカメラと色紙を持って右往左往の体。


    球場の掛け声いづこ春しぐれ   弁人



 那覇市内に戻って昼食を終えると14時を過ぎていました。マラソン以外に見たいテレビもないので、ネットカフェなるものに来てしまった次第です。
 

 現在の情報では、明日は天気も少し回復ということですので、目一杯この旅の目的を果たすつもりです。

 ということで、とりあえず、暇つぶしの報告です。それでは



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迫力満点「サファリのワンワン」

2010-02-01 12:41:33 | KAZU君
2月1日(月)

 KAZU君の片言も、最近はだいぶボキャブラリィが増えてきました。

 ところが、動物への興味はだいぶあるのものの、今のところ四つ足のものは「ネコちゃん」も「ウシくん」も「クマさん」もみんな「ワンワン」なのです。

 無理もありません。「ワンワン」だっていろいろいるのですから。
 保育園からの帰り道。よくお散歩中の可愛いワンちゃんに出会いますが、私の住まいの近所には大きなコリーがいて、KAZU君はその大きさに戸惑っています。たまに、これも大型犬で、白い肌に黒の斑模様のあるとても精悍な犬に出合います。
 これらの犬を一括りにして「ワンワン」と呼んでいるのですから、絵本で「おウマさん」「クマさん」と読んであげても「ワンワン」の一種だと思うのは仕方がありません。

 ことばはことばとして、いろいろな動物を見るのも大事かなということで先週末の暖かい日にお出かけしました。

 神戸には王子動物園がありますが、今回は車で1時間の、姫路セントラルパークにある「サファリ」です。

 入場門に車で向かうと、そのままドライブスルーでサファリに入りました。

  まずは、世界最速のチーター
  

   そして百獣の王
   

    いきなり振り返って、こっちを向いたタイガー
    

     「今年の干支だ」などと言っている雰囲気ではない威容
     


     息潜め猛獣たちの日向ぼこ   弁人


  草食ゾーンに入ると、いきなり「シマウマさん」が通せんぼ
  

  とにかく、でっかい「キリンさん」
  

  「ウシさん」だって、アフリカ産となるとこんなに上品でかっこいい
  

   お昼寝中の「サイくん」
   

   薬屋さんの前にいる「ゾウさん」からは想像もできない大きさ
   


 次は、車から下りてウオーキングサファリへ。あんまりたくさんの動物が近くに来るので、KAZU君、すっかり戸惑い気味でした。

  しぐさにも愛嬌がある「リスザル」
  
   

  ペリカンと純白の孔雀
  
   

 三寒四温の四温日。お昼のお弁当は屋外で食べました。
   食べようもすっかりワイルドに
   


    春近し野性に目覚むる昼下り   弁人


 ※ 節分の日は母親のところに顔を出すことになっているので、明日逗子に帰ります。
 そのあと、週末から沖縄へ飛んで、念願だったプロ野球のキャンプ見学です。日ハム、中日、タイガース、ベイスタも沖縄だそうですが、もちろんカープだけで十分です。
あと、天気のいい日に、できれば辺野古の海を見ておきたいなとも思っています。
  
 ということで、ブログはしばらくお休みになりそうです。

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