チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

冬支度の飛鳥から京都へ

2011-11-29 14:58:36 | お出かけ・散策
11月29日(火)

 「おばあちゃん、いつ遊びに来る?」
 「うん、かークン、朝いつもいい子で保育園に行けるから、あと二つ三つ寝たら、おばあちゃん来てくれるで」

 小さい子は、いくらおじいちゃんと仲良しでも、やはりおばあちゃんのほうが温かみがあって好きなのでしょう、さかんに会いたがります。
 そこで、勤労感謝の日の休日におばあちゃんに来てもらって、一緒に天文科学館のプラネタリウムへ行って、シゴセンジャーに会いに行く約束をしました。

 「おじいちゃん、明日な、奈良へおばあちゃんを迎えに行くから、いい子で待っとってな」
 「かークンも迎えに行く!」
 「かークンは保育園に行くのがお仕事だからね。お友だちと仲良く遊んでいたら、今度おばあちゃんが迎えに来てくれるよ」

 こんなやり取りをして、翌日、初冬の飛鳥路へ向かいました。

 今年の秋は、比較的穏やかで暖かい日が多かったせいか、立冬を迎えて半月にもなるのに、鮮やかな錦秋の景色にはもう少し時間がかかりそうな気配です。

  調査・整備中のキトラ古墳周辺の秋景色
  

  吉野道を南下してまもなくのところにある壺阪寺
  

  西国三十三所第六番観音霊場で、ご本尊は千手観音坐像です
  
 失明回復祈願にまつわる、お里・沢一の夫婦愛を描いた浄瑠璃「壺坂霊験記」の舞台になっているお寺で、眼病封じに霊験あらたかな観音様として信仰を集めています。

  山の中腹にあるので、飛鳥の里方面の眺望が絶品です
  


 壺坂寺からさらに山へ入り、沢沿いの小道を登って行くと、こんな山深いところによくぞ作ったものだと思われる城跡があります。

  紅葉のきれいな高取城址
  


   山あいの城あとひそか夕紅葉   弁人


  人影もまばらで、こんなぶっそうな立て札も
  

  天守台より吉野・大峰・大台ケ原方面の眺め
  


   冬待つや吉野大峰に薄日射す   弁人


 さて翌日。妻君と明石に戻る日の朝、帰りがてらに車を京都方面へ走らせました。

  まずは、宇治の三室戸寺へ
  
 ここも西国観音霊場第十番目の札所で、千手観音がご本尊になっています。

  本堂の前から望む秋色の佇まい
  

  池の周りを回遊する庭園も趣がありました
  


  そして、真紅のもみぢの色合いでは天下一品の円通寺へ
  
 三年前、明石暮らしを始めた年のちょうど今頃、一人でぶらっとやって来て、あまりの美しさにことばを失ってしまったお庭です。
 整然とした生け垣に杉木立。その杉の木の間に比叡山の正面を借景として置いたスケールの大きい、苔と岩のお庭です。品種はわかりませんが、ここのもみぢは日本国内では、ここと東京の東宮御所との二ヶ所にしかないそうで、とにかく比類ない紅の鮮やかさに圧倒されます。
 とは言っても、関西暮らしも残り少ない妻君をせっかく連れて来たのに、今年の紅葉の進み具合は一週間ほど遅れているようで、まだ色づいていない葉も残っていました。
 和尚さんから「機会があれば雪景色もぜひ」というお話をいただいて、「正月明けにでもまた」と思いつつお寺を後にしました。

 明石へ戻る前にもう一ヶ所寄ってみようかということで、金閣寺前から西大路を下り、北野天満宮へ行ってみました。
 ここには、都を守るために秀吉が作った土塁が残っていて、「北野の御土居」と言われる紅葉の名所があります。

  ここも見頃には少し早かったのですが
  

 北山から流れる天神川に沿う小道は御土居の下の低い所にあって、その両岸の紅葉を土塁の上から見下ろす美しさは、テレビなんぞでよく紹介されますが、色づき始めの頃は、下から空の光りにかざすように眺めるのがいいようです。
  


   せせらぎの音も包んで薄もみぢ  弁人


 初冬の一日はあっという間に夕暮れが迫って来ます。このあと慌ただしく名神高速・中国道・山陽道を通って、なんとか17時過ぎにKAZU君の待つ保育園にたどり着くことができました。


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41年ぶりの万博記念公園

2011-11-23 23:37:36 | お出かけ・散策
11月23日(水)

  懐かしの「太陽の塔」に再会
  

 大阪万博。はるか昔の出来事です。三波春夫の歌の、「・・・ 1970年のこんにちは・・」という歌詞が浮かんできますので、振り返ると、大学3年生だった時のことになります。

 夏の暑い日、姉夫婦と兄と、義兄の車を飛ばして名神高速の吹田を目指した思い出が残っています。
 現地では個別行動で、それぞれが気ままにパビリオンを見て歩きましたが、どこをうろついていたのか記憶が定かではありません。印象に残っているのは、人ごみに飽き飽きして見上げた青空と緑の中にそびえる「太陽の塔」くらいでしょうか。
 そうそう、思い出しました。電電公社のパビリオンに移動式電話が自由に使える企画があって、ガールフレンドの家の電話番号をプッシュしてみたところ、見事に彼女が電話に出てきて、慌てふためきながら会話をした記憶があります。今の家庭用電話の受話器をタテヨコとも倍くらいにした大きさで、移動式とは言え、とても携帯できるようなシロモノではありませんでしたが、友人とのプライベートな会話を公衆電話に頼っていた時代ですから、若者にとっては夢のような機器に見えたものです。


 先日の20日の日曜日、その万博記念公園に出向く機会がありました。梅田から地下鉄で千里中央に出て、伊丹空港からやってくるモノレールに乗り換えて二つ目に万博記念公園前駅がありました。
  
  大阪モノレールのラッピング電車
  

 国営公園ということで、立川の昭和記念公園に雰囲気が似ています。広さもかなりあって、駅から公園の入口まで10分くらい歩きました。

  紅葉真っ盛りにはまだ早い感じでしたが
  

  日本民族学博物館と日本民芸館
  
   
   民芸館はたしか万博当時にあったような記憶があります。


  公園内では、太陽の塔を背後から見ることになります
  


   冬立ちて太陽の塔光りたり   弁人


 実は、41年ぶりに訪れたのには、ちょっとした事情があったのです。

 明石での暮らし。どこかに出かける予定のないふだんの日は、部屋でパソコンに向かうか、本を読むかしている時間がほとんどです。あとは、車で買い物に出たり、海辺の散歩やジョキングで短い一日が過ぎて行きます。
 昼間のテレビは、たまに国会中継なんかをつけておいたりしますが、いつ頃からか、なんとなくラジオを聴きながらという、いわゆる「ながら族」になりました。
 最近はほとんどABCラジオのリスナーになっているのですが、ちょっとしたきっかけで、今年、午後から夕方にかけての「武田和歌子のぴたっと」という番組の「フォトクラブ」に入会したのです。
 入会した部員である以上、たとえ拙くても時々写真を送るのですが、なんと11月に、KAZU君の運動会の写真が晴れてフォトコンテストにエントリーされたのです。

   (10月31日付け記事に載せた、その写真)
   

 もしよかったら、下記のサイト(番組ホームページ)の右側の「フォトクラブ作品」をクリックしてみて下さい。
   「 http://abc1008.com/pitatto/ 」

 もちろん、グランプリなんぞというのは夢の夢なのですが、番組の中でも寸評をしていただいたので、お礼のメールでもと思っているうちに時間が経ってしまっていたのです。
 そんな時に「ABCラジオ祭り」の催しが万博公園であり、写真撮影のアドバイスを受けたり、部員の継続手続きもできるというので出かけたわけでした。

  会場の一角は、先日のB1グランプリさながらの出店が
  

  「あかし玉子焼き」も出店していました
  

  写真部部長は、公開放送のステージで本業のアナンサーに専念
  

  昼過ぎになって、ブースも盛況に
  
 私も番組のスタッフとご挨拶をした後、さっそくKAZU君の写真を取り出して、番組進行の武田和歌子アナウンサー、俳優の井之上チャルさん、落語家の桂ちょうばさんのサインをいただきました。


   孫走るフォトや秋の名残りかな   弁人


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第6回「B1グランプリ」IN姫路

2011-11-16 19:42:51 | お出かけ・散策
11月16日(水)

 12、13日の土日に、姫路で大イベントがありました。「B1グランプリ」。

 昨年の厚木大会は43万人が押しかけたそうで、今年も大人気となりそうな気配。前日の情報では、前売りの段階で金券チケットが7万枚売れたとのことでした。

 「KAZU君は喜ぶかな」と思ったりしましたが、どうせ行っても行列の中でうんざりするだけだし、一人で行っても楽しくないだろうということで行く気は萎えていました。でも、土曜日の朝、快晴の青空に誘われて外に出ようとしている時に、江戸っ子のやじ馬根性が突然もたげて来て、思わず姫路方面の電車に乗ってしまいました。

  予想通り、ものすごい混雑の姫路駅
  
 明石から姫路まで新快速で20分ちょっと。下り電車はいつもすいていて、のんびりと車窓から景色を眺めることができますが、さすがにこの日は混んでいて、座ってなどというのは論外でした。

  駅前から姫路城へのメインストリート「大手前通り」
  
 歩道が広く、気持ちの良い大通りですが、この日は歩行者天国です。会場でない所へ行く人のバスやタクシーはどこへ行ったのか、とにかくお城周辺へは歩くしかありません。

 15分ほど歩いて、まずは大手前東側の第2会場に突入。駅からいちばん近いせいか、なかなかの人出。この会場の人気は昨年のグランプリ「甲府鳥もつ煮」です。最初はビールのつまみにと向かいましたが、

  並ぶことすらできません
  
 並んでも90分待ちということであきらめました。過去にグランプリに輝いた4つのグルメ (「富士宮焼きそば」は2回受賞とか) は「殿堂入り」ということで審査対象外ですが、さすがに人気は群を抜いています。

 大手前通りの向こうの西側が第3会場になっています。ここには明石の「玉子焼(明石焼)」が出店しています。実は、混んでいても何か一品食べて、清き一票を「あかし玉子焼」に投じようというのが目的で来たのです。

  私の地元「三崎まぐろラーメン」。30分待ちで、なかなかの人気
  

  ビールのつまみにしたい「本荘ハムフライ」も超満員
  
 隣の店の岐阜県郡上市明宝の「めいほう鶏ちゃん」という鶏肉の炒めものが10分待ちだったので、やっとノドが潤せました。

  ブラブラしていると、いました、ゆるキャラ明石だこ。果たして人気は?
  

  お店の行列は20人ほどで、1~2分待ちで買えそう
  
 「これじゃ、ちょっと勝ちめはないかな」と。でも、すぐ口にできるということもあってか、次々とさばけている様子。もしかすると、案外いい調子なのかもと思ったりしました。

  それはともかく、さっそく味わうことに
  

 おでんや揚げ物などもありますが、なんといっても、焼きそば、ラーメン、うどんの麺類やお好み焼きの類のいわゆる「粉もん」が多く占めています。
 明石の玉子焼も「粉もん」に入りますが、おでんやラーメンと同じくつゆに漬けて食べるというのが、こういう会場で食すには不利なのかもしれません。ごみ捨てエリアには汁物の準備もできていますが、混雑の中、そこまで持って行く面倒を考えると、簡単に処理できるもののほうに人が流れるようです。
 今回は、岡山の「ひるぜん焼きそば」がグランプリに輝いたそうですが、やはり、なんといっても食べやすいという有利さがあって、焼きそばは6回中4回目の受賞だそうです。あと二回は「厚木シロコロホルモン」と「甲府鳥もつ煮」で、これも食べやすくて、しかもビールのつまみになるので、こういう場にまさにもってこいという感じです。

 講釈はいいとして、「明石玉子焼」を食して箸を投票箱に入れた後、お城の北側にある第1会場へと、お堀の西側から向かいました。

  桜紅葉の上に、鮮やかに純白の西の丸が
  

  駅から遠いので、少しはすいているかと思いましたが、この人の列
  

  締めはやはり「焼きそば」になりました
  
  九州は大分の「日田やきそば」です


 このイベント、「味は一流、値段はB級」がうたい文句ですが、出店は食べ物だけとはいえ、雰囲気はさしづめ「大人のB級全国文化祭」といったところでしょうか。老いも若きもやっぱりお祭りは楽しいんですね。


   白鷺も驚く食の文化祭   弁人


 日曜日の夜のニュースで、「明石玉子焼」が10位入賞という報が流れました。会場が近かったので、私のように駆けつけた人も多かったのかもしれませんが、やっぱりおいしかったのだと思います。あれだけのお店が並び、50万人以上の人が押し寄せてきた中でのベスト10入りというのは大健闘でしょう。
 なにしろ「姫路おでん」や、明石との中間にある高砂の「高砂にくてん」も出ていて、地元兵庫県からの出品はもちろん明石からだけではなかったのですから。
 ということで、明石で時々「玉子焼」を口にする者にとっては、昨冬に行われた「たこ焼き」対「玉子焼」のイベントで「たこ焼き」を退けたのに続いて、ちょっぴり満足感にひたれる出来事になりました。


   はふはふと食してぬくまる明石焼   弁人


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関西の秋の味覚-丹波篠山「黒大豆の枝豆」

2011-11-12 20:25:30 | 明石風物
11月12日(土)

 ビールのつまみに欠かせない枝豆。旬は6~8月の暑い時期でしょうか。秋になると次第に店頭から消えて、仕方なく冷凍物を買ったりするのですが、ちょっと茹で過ぎると、なんとも情けない味になってしまいます。

  関西では10月の一時期ですが、こんな枝豆が手に入ります
  

 数年前の大事故ですっかり有名になってしまった福知山線。尼崎から、宝塚、三田を経て福知山に向かうと篠山(ささやま)口という駅があります。その東に城下町の篠山市があって、おいしい農産物が売り物になっています。30回以上も続いている篠山マラソンも有名で、毎年、有森裕子さんがゲストとして招かれています。
 こちらではこの辺りを一般に「丹波篠山」と言っていて、もちろん、お米も人気がありますが、野菜類、特に大豆や小豆の生産地として有名になっています。明石には「おはぎの丹波屋」という甘党にはたまらないお店もあります。

 もともと枝豆は大豆の若さやを収穫したものですが、丹波篠山の黒大豆の若さやが秋の一時期、それもわずか二~三週間だけ枝豆用として出荷されるのです。あとはお正月の黒豆用になるのでしょうか。
 出荷量が少ないので、おそらく関西地方の兵庫近辺しか出回っていないのだと思います。値も張って、普通の枝豆の倍くらいはするでしょうか。袋入りのもありますが、やはり茎付きを買って、手間がかかってもむしって茹でるのが醍醐味。

  まずは水洗いをして
   
 このあと塩ゆでにしますが、時間は枝豆より少し長めかもしれません。何回か茹でてみましたが、だいたい4分位が良いようです。

 写真では枝豆そのものですが、実際はもっと黒や茶のしみが多く、見た目は良くありません。明石に来た最初の年は、店頭に置かれている外見からあまり好印象を持ちませんでしたが、翌年の秋に居酒屋のカウンターの上のザルにあったのを注文してハマってしまいました。
 
  豆は、黒豆だけあって黒ずんでいます
  

 枝豆より大きめなので、しっかりとした食感があって、左党にはたまりません。初夏のそら豆、続く枝豆の季節が終わった後に味わえるのもすばらしい限りです。


   のどごしや丹波ささやまぁ黒枝豆   弁人


 10月の中旬に、しばらく関西の秋の味を楽しめると喜んでいましたが、下旬になったとたん店頭から姿を消してしまいました。
 11月が近づいて、「もう終わりかな」と思いながらスーパーや八百屋を回っていると、あったぁ。

  京の丹波黒大豆と銘打った「紫ずきん」
    
 篠山市の東はすぐ京都府との県境になっていて、越えると京丹波町があります。こちらのものは少しあとまで出荷しているようでした。でも11月に入って間もなく、この黒枝豆も見なくなりました。

 そういえば、昨年は10月の半ばに10日間ほど逗子に帰っていたので、ほとんど口にできなかったのかもしれません。それで今年は格別においしく感じたのかもしれません。


   黒豆をつまんで愉し秋の宵   弁人

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明石魚住、住吉神社の秋祭り

2011-11-07 19:47:45 | 明石風物
11月7日(月)

 住吉神社というお宮は全国にありますが、大阪の住吉大社がいちばん有名でしょうか。

 その住吉の神から「播磨の地に落ち着きたい。藤の枝の流れ着く所に祀れ」という託宣があり、藤の枝を海に流したところ明石の魚住に流れ着いたという話や、神功皇后が三韓征伐へ向かう途中、播磨灘で暴風雨に見舞われ、魚住に避難して住吉の神に祈ったところおさまったという話が伝わっている神社です。

 そんな言い伝えがあるせいか、明石の西のほうの海沿いには、海の神様である住吉神社がいくつも鎮座していますが、その中では魚住のお宮がいちばん大きいように思います。社殿の裏には言い伝えに因んだ有名な藤棚があり、初夏にはかなり賑わいますが、ふだんは人影もまばらでとても静かな佇まいです。

  境内から門をくぐると
  
 目の前が海。芝生が広がりベンチもあって、天気のよい日なんかはとても気持ちの良い場所です。交通の便も良く、夏の少々暑い日でも、木陰で缶ビール片手に単行本を広げたりなんぞするのはなかなかのひとときです。海の景色も格別で、明石もこの辺まで来ると、淡路島だけでなく小豆島の島影を望むこともできます。


 さて、10月は明石から姫路にかけての播磨地方は秋祭りの季節です。魚住の住吉神社のお祭りは10月の下旬で、お祭りの賑わいもそろそろ終わりに近づいた時期になります。

  10月最後の日曜日。出店もたくさん並びました
  

  氏子は四ヶ村。最初の登場は西岡村の屋台
   
 随神門の前にもう一つ門があって、この門をくぐるのが一苦労なのです。

 屋台は、姫路の祭りと同様、かなり大きくて1、5トンから2トン近くの重さです。したがって、お宮までの道のりは山車のように引いてくるようですが、境内に到着すると、「よーいや、さぁー」という掛け声で担ぎ上げます。屋台の中には子どもが乗っていて太鼓を叩いています。それでか、ここでは屋台のことを「太鼓」と言うようで、最初に登場する屋台を「一番太鼓」と案内していました。

 さて、海岸でKAZU君と焼きそばをほおばったりイカ焼を食べたりしてから境内に戻ってみると、

  三番太鼓の西島村の男衆が元気よく練っていました
  


   里の秋大事も動じぬ太鼓の手   弁人


  四番太鼓の地元中尾地区の屋台も到着。お祓いを受けます
  

 屋台(太鼓)は神輿のように見えますが神輿ではありません。本当のお神輿は拝殿の中に鎮座していました。
  
 神輿はしばしの休憩の後、お昼過ぎから、その年の「練り番」の村が担当して担ぐことになっています。

 こうして、祭りの準備も万端となり、能舞台では神楽の舞が始まりました。台詞がうまく聞き取れませんでしたが、おそらく祭神の一つの神功皇后の舞ではないかと思われます。
  

  いよいよ練りも本番に。まずは西岡の一番太鼓
 
  

  二番太鼓の大見村も始動。担ぎ手やや少なく、かなり大変そう
  

  そしていよいよ、宮神輿のご登場です
  
 今年の練り番は三番目の西島で、「中老」と書いた白はちまきの男衆が白装束姿になって担ぎ出しました。

  練り番の村は、神輿と屋台の両方を担ぎます
  
 姫路のほうに比べると氏子の村の規模が小さいのでしょうか、限られた人数で、両方を担いで練るというのはなかなか大変です。それだけに気合も入るというところでしょうか。
 この頃から、あいにく雨が強くなり、西島の屋台と四番太鼓の中尾の屋台には透明のシートが覆いかぶされて境内から出て行きました。


   秋の雨湯気となりそな熱気あり  弁人

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明石は山陽電車が面白い?

2011-11-05 17:15:49 | KAZU君
11月5日(土)

 先月の下旬のことです。保育園にKAZU君を迎えに行くと、

 「おじいちゃん、今日は電車乗って帰りますよ」
 「だめだよ。おじいちゃん、車で来たんだから」
 「KAZU君、電車乗りたぃ」
 「あのね、今度山陽電車のお祭りがあるからね。あと二回寝たら山陽電車乗りに行こうね」

 保育園から数分歩くと山陽電車の人丸前駅があります。下り線を一駅乗ると明石駅。JRに乗り換えて一駅戻るとKAZU君の家の最寄り駅になります。人丸前から、逆に神戸方面へ三駅乗って舞子公園に出てJRで一駅戻る手もあります。

 それはともかく、保育園でそんな会話をしたあとの土曜日に山陽電車のフェスティバルがありました。

 明石駅から山陽電車の特急に乗って一つ目が東二見駅。

  数分歩くと、フェスティバルの東二見車庫
  
 去年来た時もいい天気でしたが、今年も絶好の秋日和でした。

  まずは車庫の中の電車に
  
 大人から見れば、二週間前の京阪電車レールフェアと同じ情景ですが、子どもにはそんなことは関係ありません。それに山陽電車のほうが少しマイナーなせいか、行列の長さもそんなでもなく、いろいろ楽しめそうです。

  ドア開閉のボタン操作
    

  外にはラッピング電車の「シーサイドエキスプレス」が
  

  運転席に座れます
  

  運転手気分を味わってご満悦
  

  次は、車種と行き先の表示窓
  

  踏切遮断機の操作もできました
  


   天高く鉄路の先へ夢駆ける   弁人


  コミニュティバスの「たこバス」も山電の所有でした
  

  電車フェスティバルなのに「白バイおったでぇ」
  
 一角に兵庫県警のコーナーがあって、子どもたちも白バイに跨げるのです。かっこいい隊員が座席に乗せてくれましたが、KAZU君には大きすぎてやや戸惑い気味でした。


   でかいのにバウーンバウーンせいへんで  孫弁人

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ちょっと京都へ立ち寄りて

2011-11-03 23:42:31 | お出かけ・散策
11月3日(木)

 KAZU君の運動会を終えて、KAZU君の雄姿を見に明石に駆けつけて来ていた妻君を車に乗せて、パソコンを調達するべく奈良へ向かったのはもう十日以上前のことになります。

 ラジオの情報で、なぜか海岸線のいつもの道が大渋滞。それじゃあ六甲の裏から向かおうと車を走らせながら、ふと前日の菊花賞の映像を浮かべて、淀の景色を見てみようかということになりました。
 京阪電車の八幡市駅近くの駐車場に車を置いて北条川のほとりを歩いて行くと

  石清水八幡宮のお山が目の前に
  
 駅前から京阪電鉄のケーブルカーであっという間に山頂へ行けます。まだ紅葉にはほど遠い木立の中を数分でしょうか。

  なかなか荘厳な社殿
  
 「徒然草」の記述は高校の教科書にも出て来るほどで、全国的にも古くから有名な神社ですが、京都市街から離れているせいか、訪れる観光客の姿も少なく静かな佇まいです。

  あれ、桜が!
  


   秋最中咲きて戸惑ふ桜かな   弁人


 実は、桂川・宇治川・木津川の合流する絵の中に、右に京都競馬場、左に天王山という大パノラマの景観を楽しみに来たのですが、展望台からは競馬場は視界に入らずちょっとがっかり。

  ところで、境内にはこんな名所があるのです
  
 エジソンの記念碑です。その昔、エジソンが電球を発明した時、フィラメントに使ったのが男山八幡と言われるこの山の竹だったのです。
 この辺りの竹がフィラメントにとても適した材質だったということですが、電球発明初期の時代に、そんな噂がいったいどういう事情でアメリカまで伝わったのか興味が尽きません。

 さて、下山はケーブルカーには乗らず、いにしえ人が参拝した登山道のルートを下りてきました。

 「徒然草」に出て来る「高良社」は登り口の辺りでした
  

 石清水男山八幡宮をあとにして、それでは帰ろうかと思っていると、妻君が「京都の名所であまり人が押し寄せて来ない所って他にあるかな?」と言うので、「伏見稲荷なんかどうだろう」と答えたところ、「行ったことがない」という返事。

 それではと伏見へ向かいました

  初午で有名な「おいなりさん」こと伏見稲荷大社
  

  ここは何といっても朱の鳥居のくぐり抜けです
  

  どこまでもどこまでも続きます
  
 最後まで登り詰めれば半日がかり。どこで戻るかが思案のしどころなのです。


   蜂も逃ぐお稲荷さんの朱の鳥居   弁人


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