チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

「八月に熱くなれ」

2009-08-28 01:35:15 | スポーツ観戦等
8月28日(金)

 甲子園への往復の時に口ずさんでいる歌です。

 
   

 さて、今年も、夏が終わろうとしています。暑ければ暑いほど夏らしいのでしょうが、今年はそんな日が少なかったような気がします。

 しかし、甲子園は立派に熱かった。

 ところで、
 「青い空、白い雲。浜風に乗って今年も甲子園に・・・・」
 こんな感じの口調、わかりますか?

 甲子園の野球中継では、高校野球でもタイガース戦でも、この人の右に出る人はいないと言われた大阪はABC放送の名物アナウンサー、植草貞夫さんの実況です。引退して最近は声を聞きませんが、「青い空、白い雲・・・・」というセリフは高校野球中継の開始のことばとして多くのファンの心に残っています。

 そして、こんな絶叫も私の記憶に残っています。
 「打ったぁーーー、藤井(1985年、準優勝宇部商業の主砲で中堅手)が下がる、見上げたーー、恐ろしいーー、甲子園は、キヨハラのためにあるのかぁぁーー」
 PLが優勝した、桑田・清原最後の夏の決勝戦。この試合はビデオに撮って、野球部の生徒に見せた記憶がありますが、劣化して処分したのでしょうか、今は見当たりません。

 ということで、今年の決勝戦のゲームセットの場面を植草貞夫ふうに想像してみると、
 「九回ツーアウトからの怒濤の攻撃、はたして日本文理の粘りが奇跡を呼ぶのかーー、中京の七回目の全国制覇や如何に、ーー、打ったぁーーー、終わったぁーーー、決着は一瞬、三塁ライナーーーー、中京ナインが顔をクシャクシャにしています。そして日本文理ナインのさわやかな表情がその健闘ぶりを・・・・」
ぐらいでしょうかね。
 甲子園中継と言えば、首都圏ではNHKの独占状態なので、私が「ABC、ABC」と騒いでも周囲の反応は今一つなのです。

 歌人小野茂樹の歌

    あの夏の数かぎりなきそしてまたたった一つの表情をせよ


 準々決勝の日の球場の熱気
  
   


 実は、今年の甲子園、何回も球場に足を運び、テレビでもたくさんの試合を見ました。しかし、前回の記事で触れましたが、選手が妙に格好をつけているような感じが鼻について、正直なところ気持ちよく観戦できませんでした。
 そんな中で、決勝戦の締めくくりの場面での日本文理の驚異的な粘り、最後まであきらめないチーム一丸となった攻撃を前にして、それまで心の中でこだわっていたしこりのようなものが消えて行く思いでした。

 ゲームに臨む時の大切な姿勢については、3月25日付けの「つぶやき」の中で述べたとおりです。しかし、ワンサイドゲームになった時や善戦しながら力尽きそうになった状況の中で、気持ちを切らさないというのは本当に難しい。私も過去に、いくら鼓舞してもどうにもならないもどかしさを何回も味わってきました。最終回にベンチでしゃくり上げている選手をよく見ますが、やはりおかしい。まだ終わっていないのですから。勝負の神様に失礼です。

 ここもやっぱり、この句しかないでしょう。

    善戦で良しとするのか大西日   弁人


 ということで、先日の決勝戦の最終回。

 4-10という6点のビハインド、2アウト。ここからドラマの始まりです。粘って四球。続くバッターがつないでつないで、とうとう5点をもぎ取り1点差。なお1、3塁で押せ押せムードの中、ヒット性の痛烈なライナーでゲームセットとなりました。

 まさに熱闘の甲子園。


    目指すは真紅の旗か鶏頭花    弁人


      


    
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かごから飛び出た小鳥のようなKAZU

2009-08-25 08:28:28 | KAZU君
8月25日(火)

   
  

 夏も終わりに近づいてきました。総選挙も迫ってきて、そろそろ逗子の我が家へ帰らないといけません。お盆休みがそうでしたが、今年の夏はKAZUと別行動が多かったという気分。

 それに、ふだんKAZUと遊ぶのはほとんどお家の中
  

 今度は外で遊びたい。それじゃあ、ちょっと涼しいところで遊ぼうと、六甲の西の端にある神戸市立森林植物園へ出向きました。

 ちょうどお昼に着いたので、まずはレストハウスへ
  
   


 明石を出たときは日差しもあって、蒸し暑い日になりそうかなと思いましたが、さすがに六甲の緑の中に入ると、秋の気配も感じられる爽やかな空気が漂っていました。


    八月の木々の香りに包まれぬ   弁人


 植物鑑賞もいいけれど、広場で伸び伸びするのがいちばんということで、ふかふかの芝生の上で遊びました。
  

 ここなら転んでも大丈夫。こんなにうれしそうに自由に動き回るKAZUを見るのは初めてです。
  

 手にしたものはみんな、ひとつひとつ見せに来ます。
  

 だたっ広い芝生の上を小一時間歩き回って一休み。
  
       


 すっかり満足のKAZU、帰りの車の中ではぐっすりとおやすみになっていました。


    水澄みて童の身体に行きわたる   弁人

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「山陽大動脈-列車風景」その3 山陽(阪神)電車の巻

2009-08-19 23:48:39 | 鉄道
8月19日(水)
  


 私の住まいの前を走る6本の線路、海側の2本が山陽電鉄の線路です。各駅停車の普通電車と大阪梅田と姫路の間を結ぶ直通特急が交互にやって来ます。


 KAZUと電車を眺める所は、山陽電鉄の駅で言うと、神戸から西に向かって「舞子公園」の一つ先の「西舞子」と「明石」の二駅手前の「大蔵谷」との間です。

 「舞子公園-西舞子」、「大蔵谷-人丸前-明石」の駅間はどこも数百mほどしか離れていないのに、「西舞子」と「大蔵谷」間は優に2㎞以上の距離があり、普通電車もちゃんとスピードを出して走っています。

 その普通電車。3~4輌編成でアイボリーに赤の帯とその上に細い黒ライン
   

 時々、アルミ製の普通電車が通ります
  

 以前、日本でアルミ製の車輛を最初に走らせたのは山陽電鉄だと聞いたことがあります。そんなことと関係しているのかどうかはわかりませんが、山電の特急電車もアルミ製です。
  

 特急電車は「直通特急」という名称で、阪神電鉄との相互乗り入れです。したがって、2本に1回は阪神電車の車輛がやって来ます。

 おなじみのベージュを基調に、下部が朱色の車体
    

 甲子園に行こうとして、初めて阪神電車に乗ったのはもう40年も昔のことです。当時の車体がどんな色だったのか覚えていませんが、私の中にある阪神電車のイメージは、いつのまにかベージュの車体に裾が朱色か紺という感じになっています。

 ところが、最近はオレンジ色の8000番代の車輛や9000番台の新型らしき車輛が多くなりました。
  
      

 さて、この春から阪神なんば線が開通。近鉄と相互乗り入れを始め、三ノ宮から奈良まで直通で行けるようになりました。

  
   
 明石のほうには乗り入れて来ませんが、写真のとおり、奈良直通の電車はオレンジが基調のアルミ車体で、阪神電車もだんだん多彩になってきました。

 でもやっぱり、ベージュと朱色の8000系の阪神電車を見ると「甲子園に直通だ」という気分になってきます。
  


 私の住まいからは、山電の駅よりJRの駅のほうがずっと近いので、甲子園に行く時は三宮で乗り換えですが、京セラドームとか甲子園からの帰りに、つい乗り換えがめんどうで、垂水とか明石まで直通特急に乗ってしまうことがあります。ところが、直通特急とは言え、JRの普通電車より時間がかかり、運賃も1.5倍くらいになります。
 実は、山陽電鉄の運賃は私鉄なのに並行しているJRより割高(明石-三宮、JR¥380・山電¥580)で、所要時間についても、「これは早くて便利、さすが特急」と実感できるのは、明石から西の「二見」・「高砂」方面に向う時なのです。そして、この方面には海水浴場が点在しているので、ふだんは新興住宅街と繁華街を結ぶ電車のように見えますが、この時期になると、どこか夏向きの電車という感じも漂います。


   甲子園の熱気も乗せて夏電車   弁人

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お盆休みの甲子園日記

2009-08-15 23:47:15 | スポーツ観戦等
8月15日(土)

 KAZU一家のお盆休みは8日~16日の一週間。KAZUは年末年始と同様、両親の実家の熊本と逗子へ帰省する大旅行となりました。

 私もKAZUの一家に合わせて九州方面にでも旅に出て、逗子に一緒に帰りたいと思っていましたが、関西に住まいがあるせっかくのチャンス、「甲子園に気楽に通えるぞ」という気持ちも強く、結局「一人で明石にいよう」という結論に至りました。


お盆休み初日
 暑い。「開会式か、まあ第一試合に間に合えばいいか。いや土曜日で混んでいるかもしれない、早めに行ったほうがいいかも」などと気楽に考えていたのが裏目に。甲子園球場には9時前に着いたものの、内野席は札止めで、無料の外野席しか入れない状況でした。開会式後も第二試合途中まで切符の販売がありませんでした。

二日目
 台風接近で雨模様。この日はKAZU一家を伊丹空港まで送りました。甲子園は第一試合を強行するも途中で降雨中止。
 翌10日も天候不順で、如水館対高知戦はまたもや途中で中止に。これでは「甲子園三昧」にはなりません。テレビでは兵庫県西部の佐用町などで大雨の被害拡大のニュースが。

11日(火)
 やっと晴れました。8時半甲子園着。常葉橘(静岡)対旭川大付戦は投手戦であっという間に終了。第二試合の長野日大対作新学院戦は両チームとも好投手のように見えましたが、点の取り合いのシーソーゲームになりました。続く第三試合に近畿勢の天理が登場するからでしょう、気がつくと場内は満員になっていました。その天理が初回に大量7点を取ってワンサイドになったので外に出たところ、売り切れの切符を求める人の長打の列。あとはテレビでもいいかとそのまま帰途につきました。

【この時点での感想】

1、好投手が多いというか、エースは大体140㎞前後のストレートを投げていて、130㎞前後のスピードの投手が見劣りしてしまう感じです。ところが、これはいい投手だと思っても、ちょっと制球力を欠くと打ち込まれてしまいます。一昔前とは比較にならないほど、投打ともレベルが上がっているように感じました。

 だいたい、かつての甲子園にはスピード表示なんかはなかったので、われわれは新聞記事やニュースで知るしかありませんでした。松坂は150㎞くらいだったはずで、江川はそれ以上との情報もあります。でも怪物は何年かに一人ですから論外です。

 そういえば、あれは何年前だったでしょう、帝京の芝草宇宙のノーヒットノーランをネット裏で見た年でした。その年は、尽誠学園の伊良部、東亜学園の川島、中京の木村など好投手が目白押しで、見応えがあったのを覚えています。たしか決勝はPL学園-常総学院で、PLは橋本、岩崎、野村の3投手の継投、常総の投手は島田だったと思います。

 あの投手たちがどのくらいの球速だったかわかりませんが、今はあの時と遜色のない投手がけっこういそうな感じです。

2、「高校野球だからミスもドラマの一つ」と言えばそれまでですが、ちょっとエラーが多すぎる感じがします。やはり締まった試合というのは投手力だけではなく、バックが盛り立てる面も欠かせません。「甲子園での打球は地方大会レベルとは比べものにならない」と言えばそれまでですが、厳しい予選を勝ち抜いてきたわけですので、試合展開をそぐようなミスは見たくないというのが正直なところです。

3、まだ高校生、ちやほやされればよけいに格好よくしたいのは当たり前。でもちょっと気になること。帽子の被り方かな。上部の前をへこませてつばを三角形にするのが近ごろの流行りなのです。テレビにも映るのだから気にかけるのも仕方ないかなと思いつつ、「被る」というより「載せている」という感じの選手もいて、ダサい、見苦しい。まあ個人的な感想なので説得力はないかもしれませんが、多くの監督が精神論を強調していると聞くと、はたして、その中身はいかにという気分になりました。


 さて、翌日の12日の水曜日です。家を7時前に出たのですが遅すぎました。なんとか売り切れ前にチケットを手にしましたが、一人とはいえ座席確保に一苦労。
 第一試合の関西学院が地元だということを甘く見ていました。第二試合も平安-中京の伝統校の対戦ということで朝から超満員なのです。
 第三試合の神奈川代表横浜隼人の試合も、関東勢と九州勢試合とはいえ、やはり大観衆の中でした。なにしろ続く第四試合が選抜準優勝の菊池投手擁する花巻東の登場とあっては仕方ありません。
 それにしてもすごい観客の数。真夏の暑さの中で「つまんない試合だったら許さんぞ」という思いでしたが、夕暮れにさしかかった試合は想像を絶する熱戦でご覧のようなスコアに。
  

 かつて、朝日新聞が企画した「俳句-夏の甲子園」に投稿した句ですいません。

     白球無情見上げる瞳に汗きらり

     善戦で良しとするのか大西日      弁人


 たしかに好カード。でも、お盆休みとはいえ、まだ一回戦で平日なのです。18時を過ぎて点灯されてもこんな多くの観衆が残っているのはとても信じ難い。
  

 20年以上前のことでしょうか、箕島高が強いころに甲子園で観戦したことがありましたが、脚を前の座席に投げ出してのんびりビールを飲んでいた記憶があります。
 甲子園の熱戦といえば、多くの人が松山商業と三沢の決勝戦を挙げます。最近では早実の斉藤と駒大苫小牧のマー君の投げ合いでしょうか。たしかに超満員でした。でも昔から準決勝以降は満員が相場でした。そう、伝説的となった箕島対星陵の延長18回の劇的な試合は、3回戦の試合だったので満員ではなかった記憶があります。

 いったい、いつごろからこんなに観衆が押し寄せるようになったのでしょうか。今から11年前、いわゆる松坂世代が繰り広げたドラマチックな熱戦の連続あたりからなのかもしれません。その前年の97年、甲子園に三日間いましたが、その時はまだのんびりと観戦できていましたから。


 さてさて、半ば意地になって、翌13日(木)も朝から出向きました。

  
 第一試合は倉敷商対東北戦。上の写真のように、この日は空席が多くてほっとしましたが、第二試合の日大三対徳島北戦を前にして満員札止めになったとのこと。外野席もほぼ満員になりました。
  


    撒き水を眺むる球児闘志秘め   弁人


 この日も切符を最初に二枚買っておいたので、第三試合の時に外に出て食事。第四試合に戻って、三重が熊本工に延長サヨナラ勝ちをしたのを見て帰りましたが、最後まで観客はほとんど減りませんでした。
   
   ☆ ☆ ☆ ☆    

 というわけで、KAZU一家は逗子の我が家にご滞在中だというのに、甲子園通いでうつつを抜かしていたところ、昨日の金曜日、KAZUが逗子から帰って来てしまいました。

  新神戸駅でお出迎え
   


 そして今日は土曜日。第一試合はPL学園の登場で、6時ころ家を出ないと入れそうもないのでやめました。予想通り、試合開始早々「満員札止めになった」とテレビのアナウンサーが報じていました。
 明日も日曜日で近づけそうにありません。あさっての月曜日からは保育園の迎えもあるので、あとはテレビ観戦になりそうです。


    浜風や汗と土まみれの夢のあと   弁人


 お盆休みもそろそろピリオドに。窓の向こうに眼をやると、明石海峡大橋にはUターンラッシュの車の列が続いていました。
  

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「明石海峡船景色」第5回 フェリー客船編(2)

2009-08-06 22:05:02 | 船景色
8月6日(木)

 高速道路料金が休日1000円になった影響で苦境に立たされているフェリー業界。もし民主党が政権を取ると無料になるということですが、そのあおりを受けて、仮にこの種の交通手段が消えて行ったとしても、「社会構造の変化の中で、時代のニーズに合わないものは仕方がない」ということで済まされてしまうのでしょうか。

 かつて、時代の変化ということで、大都市の路面電車が次々と姿を消しましたが、今なお、思いつくだけでも、広島、松山、高知、熊本など、たくさんの都市で庶民の足として愛されて活躍しています。都電の中でかろうじて残った荒川線も、今や都民にとって欠かせない交通機関になっています。

 国家の政策というものは、地球がそして人類が今どんな状況に置かれていて、今後どういう社会を作り上げて行かなければならないのかということをきちんと踏まえて進めて行かなければなりません。しかし、世の中を動かしている面々には、どうもそのような視点が欠けていると言わざるを得ません。

 もちろん、船舶も化石燃料で動いているわけで、当然ながら動力源の改善は必要不可欠です。しかし、いくら車のハイブリッド化が進んでも、水上交通のほうがエネルギー消費の効率という点では比較にならないくらいまさっています。なにしろ水に浮かんで進んでいるのですから。

 ところで、瀬戸内海は関西と四国・北九州を結ぶ大型フェリーの、いわば銀座通りのような海になっています。もしかすると、フェリーもSLと同じように姿を消して行って、いつの日か、懐かしい思い出の中で、残しておけばよかったと悔やむ日が来るのかもしれません。そんなことを思いつつ、心を傷めながらカメラを構えることになります。


 前回の記事(2月1日付)は、秋から冬にかけての日照時間の短い時期だったので、ジャンボフェリーやオレンジフェリーなど、日中に通過する船しか載せられませんでしたが、今回は4月から7月までの、陽の長い時期の早朝と夕方にやって来る船が中心です。

 船の弱点は時間がかかることです。フェリーで言えば、目的地に着いたらすぐに移動できるように、車の運転手が船中で身体を休めておくのが効率的なのでしょう。したがって、長距離フェリーのほとんどは夜行便です。片道12時間くらいの航路になると、冬場の眺めはほとんど夜景と夜空だけなのかもしれません。


  大阪南港と門司を結ぶ「名門大洋フェリー」
  
   
 船体には「CITYLINE」の文字。上は6時半過ぎに通過した上りの「きたきゅうしゅう」号。下は18時過ぎに通った下りの「おおさか」号です。ほかに「きょうと」や「ふくおか」という名称の船もあります。

  おなじみの「さんふらわあ」
  
   
 大阪・神戸と大分・別府を結びます。途中、松山に寄港する便もあります。上は「ごーるど」号、下は「ぱーる」号で、共に朝6時半ごろ通ります。下り便は全て20時以降に通るので写真は無理です。なお、この二隻はダイアモンドフェリーという会社の船ですが、関西汽船も「こばると」号や「にしき」号などを所有、共に3隻ずつの都合6隻が運行しています。


    船上のラジオ体操朝ぐもり   弁人


  5月の末、いつもと違う朝の遅い時間に「さんふらわー」が
   
 調べたところ、鹿児島の志布志から大阪へ向かう「さつま」号で、ふだんは四国の南から紀伊水道を通る「南九州航路」の船でした。外海が荒れている時なんかに瀬戸内海に迂回してくるようです。

 5月の末は外海が荒れていたのでしょうか、翌日には「オーシャン東九フェリー」という東京と徳島、門司を結ぶフェリーの「おーしゃんのーす」号がやって来ました。
   
 この航路もふだんは外海で、門司から周防灘を抜け、四国沖を通って徳島へ向かうのですが、この日は明石海峡大橋をくぐって大阪湾を右に旋回して行きました。

 前回の記事で朝の上りの便を紹介した「阪九フェリー」。朝の第2便は7時頃の通過なので2月頃から見えますが、夕方の下り便は春から夏にしかカメラに収まらない時間帯にやって来ます。18時過ぎと19時過ぎの2便で、下の写真は、第1便の「すおう」号とちょうど暮れかかった頃に来た第2便の「つくし」号です。
  
   

 船は動いているのでカメラで撮れるのは上の時間帯までです。もっと暗くなってからやって来る観光クルーズ船「ルミナス2」も撮ってみましたが、やはりシャッタースピードが遅いのできれいには撮れませんでした。
  


     夕凪の瀬戸も涼しげクルーズ船   弁人


 最後に、冒頭の高速道路料金の件に関して、ちょっとつぶやきます。

 衆議院選挙に向けて各党から「マニュフェスト」なるものが出されました。大型補正で多額のバラマキをした自民党が、民主党の政策を「実現性のないバラマキ」だと攻撃しています。「子ども手当て」「高速道路無料化」と掲げられると、たしかにそういう印象を与えています。

 民主党に注文。

 なぜバラマキでないと堂々と反論しないのでしょうか。自民党への反論のポイントが「今までの政策への反省の欠如」「民主党に対して反論する資格はない」というところに傾き過ぎていて、双方の政策の違いについての説明があまり見られません。

 「ガソリンの暫定税率の廃止」も「高速道無料化」も、元々は基本的にそうあるべきだという視点から出てきたはずだと私は思っています。もしそうなら、政策として掲げた以上、視点の違いを明確にし、さらにその結果生じるであろうひずみについてもきちんと明らかにし、その対処策まで示さないと説得力が生まれません。

 自民党の「高速1000円」のほうこそが民主党の提案に対抗するための思いつきのバラマキで、「無料化」や「ガソリン税廃止」は違う意味を持っているということ、地球温暖化や二酸化炭素排出を促進させるための施策ではないということをきちんと説明しないと、マニュフェストなんて、結局は選挙前の人気取りのお題目で、実施されれば国民の負担が増えるだけということになってしまうのではないでしょうか。

 政権を取る気なら、もっと説得力のある説明が必要だと思います。そうでないと、今後、どのような事態が待っているのかわかりませんが、フェリー業界も浮かばれないと思います。


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お膝元でも遥か彼方の甲子園

2009-08-01 10:24:26 | スポーツ観戦等
8月1日(土)

 兵庫県大会決勝の1シーン
  
  

 高校野球の地方大会。私がこちらに戻る日に、神奈川では優勝候補の横浜高校が姿を消したとのことです。大変な熱戦だったようです。

 そして、久しぶりに明石駅のホームに立つと、明石球場のセンターポールに兵庫大会の旗がはためいていました。
   

 兵庫はどうなっているのだろうと帰宅後に調べると、昨秋の優勝校で春のセンバツベスト4の報徳学園もその日に敗退していました。
 
 ベスト4が対決する準決勝は29日で、翌30日が決勝。会場は兵庫県大会のメイン会場になっている明石公園球場です。

 電車で1駅、家から20分ほど。神奈川で言えば、金沢八景に住んでいて追浜の横須賀スタジアムに行くようなものでしょうか。

 準決勝の組み合わせは、育英高校対県立社(やしろ)高校と滝川二高対関西学院です。

 育英は春の優勝校です。社は春の3位校。滝川二は秋に準優勝しています。春の準優勝で秋も3位校だった東洋大姫路は初戦で姿を消していました。好投手がいるという関学は昨秋も春も上位にはいませんでした。
 秋の近畿大会は実際に見に行きましたが、春の近畿大会は、新型インフルエンザのあおりを受けて中止になったので、今年は春の上位校の実力がよくわからないのです。特に県立の社高校には、ぜひ県外の強豪校と試合をしてほしかったと残念に思っていました。

 第一試合、育英の投手は四死球が多く安定感を欠き先制されましたが、チャンスに長打が出てしぶとい社を振り切りました。
 第二試合、関学は立ち上がりに制球を乱した滝川二の投手を攻略、そのまま安定感のある二投手の継投で完封勝ち。
    

 ところで、明石球場は伝統があると言っても、内野スタンドは4000人ほどで満員になります。野球の盛んな兵庫県の南部、高校野球の人気もなかなかのもの。どうしてもっと大きな球場を使わないのかと思いました。
 地方大会で甲子園をとは言いませんが、神戸にはオリックスが準本拠地にしているスカイマークスタジアムがあり、現にこの大会でも18日からの三連休の時に3試合ずつ行っています。
 神奈川でもメイン会場は県営の保土ヶ谷球場ですが、準決勝と決勝は横浜スタジアムを使っています。
 たしかに明石は交通アクセスが非常によろしい。私のマンションからも近くてとても都合がいい。でも、勝った選手たちは甲子園で次の試合をするのです。やはり大きな球場のほうがいいのではと思ってしまいます。
 スカイマークスタジアムはすり鉢状の地形に作られたと聞いたことがあります。もしかすると、夏の昼間は風が通らず暑すぎるのでしょうか。今度オリックスの試合を見に行くことにしましょう。

 これも聞いた話ですが、明石球場は楽天イーグルスが誕生する際に本拠地にするという計画があったそうです。楽天の三木社長と明石の北口市長がともに近くの県立明石高校の出身で意気投合したとか。しかし球場が小さく、改修も明石城址の中にあるために難しく断念したという話でした。


 さて、決勝戦です。

   

 育英の堀田投手が四死球で崩れるのではないかと、勝手な予想を立てていましたが、あにはからんや行き詰まる投手戦になりました。ところが終盤、育英が先取点を取ってから試合が急に動き出し、関学がスクイズですかさず同点。そして次の回のチャンスにテキサスヒットで逆転すると、二死満塁からとどめのセンター前ヒット。激戦区の決勝戦にふさわしくすばらしい好ゲーム、高校野球の面白さを堪能することができました。
   



     若人が拳突き上ぐ西日中   弁人


 関学、正式には関西学院高等部。選抜には11年前に出場していますが、夏は70年振りということです。昔は強豪校だったんですね。甲子園では春夏とも優勝しています。でも記録をひもとくと、春の優勝は昭和3年、夏は大正9年となっています。うれしさもひとしおというところでしょう。
   



     蝉の声かき消す喚声雲となり  弁人


 この日神奈川では、横浜高校を準々決勝で激戦の上破った横浜隼人高校が初出場を決めたということです。桐蔭学園を相手に大熱戦、シーソーゲームの果てに延長戦にもつれ込み劇的なサヨナラ勝ちというニュースが流れてきました。
 見たかったなぁ・・・・スカイAかな。
           (8月3日PM20:20~です)



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