チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

初冬の武蔵野-国分寺周辺ぶらり

2020-11-28 10:15:56 | お出かけ・散策
11月28日(土)

 温暖な湘南では、イチョウの絨毯は出来つつあるものの、まだ青みがかった葉も目に入ります。
 この時期の首都圏の紅葉といえば、3年前の神代植物園の木々が見事だったとアルバムを見てみると、訪れたのは11月29日でした。
 「そうだ、武蔵野のほうへ行ってみようか」と、一昨日の26日、小春日の中向かったのは、

  武蔵の国「国分寺」の旧跡
  

 前々から、国分寺界隈を散策したいと思ってはいたのですが、なかなかその機会がありませんでした。

 色づいた紅葉の奥(写真右下)に
  現国分寺の楼門が見えますが、
  

 まずは、目の前一面に広がる、かつての鐘楼の跡や中門・金堂・七重塔の跡など、いにしへの面影を想いつつ、

  旧跡をひと巡り
  


   旧き世の武蔵野の秋夢現つ  弁人


  そして、楼門をくぐって国分寺に参拝
  

  境内には、こじんまりとした万葉植物園が
  

 国分寺の西隣りに薬師堂がありまして、
  その仁王門
  

 門の先の階段を上って薬師堂にも参拝。かなりの段数を上がってきたので、そのまま丘の上にある武蔵国分寺公園に入りました。

  目に眩しい初冬の風景
  

 公園の南側にある「野鳥の森」を歩いて行くと、南端が崖になっていて、ちょうど先ほど参拝した国分寺の裏手の位置になります。

  称して、「国分寺崖線(がいせん)」
  

 何万年もの昔に多摩川の流れが作った地形で、その距離およそ30㎞。国分寺からは、駅の北を源流とする野川に沿って多摩川に合流する二子玉川まで続いているとか。
 そしてこの辺り、富士山の火山灰が堆積したローム層と多摩川が運んだ砂利の中を雨水が通って、きれいな水が湧き出る所として知られており、季節はともかく一度歩いてみたいと思っていた所なのです。

 崖線沿いの坂道を下って来る(写真左)と、その脇に湧き水。案内板には
  都指定名勝「真姿の池湧水群」と
  

  湧水は弁天様を祀った「真姿の池」に
  


   湧き水に紅き葉ひとつ流れ去り  弁人


 ところで、「三鷹」という地名からも伺われますが、武蔵野一帯には昔から多くの鷹狩りの狩場があって、この辺りは徳川家のお狩場だったらしく、それが由来か、湧水の脇を散策する道を「お鷹の道」と称しています。
 「真姿の池」のすぐ先、その「お鷹の道」に出て西へ歩くと、最初に参拝した国分寺に戻りますが、その手前に

  なかなか重厚な門構え
  

 旧本多家の長屋門とかで、中に、「国分寺跡資料館」と「お鷹の道湧水園」というお庭があります。

 その湧水園から見える
  「お鷹の道湧水」の湧き出し口
  

 さて、最初の国分寺旧跡に戻った後、本当は、南西へ歩いて10数分の国分尼寺跡へ行きたかったのですが、今回はあきらめました。
 というのも、日の暮れの早いこの時期なのに、そもそも家を出たのが遅く、もう3時近くになっていたのと、実は、国分寺に来たからにはどうしても行ってみたい所がもう一ヶ所あったからです。

 ということで、急ぎ向かったのは、国分寺駅すぐそばにあって、この時期、紅葉に彩られるという
  「殿ヶ谷戸庭園」
  

 ここも国分寺崖線に沿った所で、その高低差をうまく活かし、まず芝生の広がる崖線の上のエリアがあり、そこから下ると竹林や湧水が流れ込む弁天池などがある下段のエリアにと、それぞれに趣がありながら、双方がよくマッチした庭園です。

 上のエリアの隅に、崖線下の池を覗き込めるように建っているのが
  「紅葉亭」という東屋
  

 ここから眺める紅葉は絶品なのですが、見頃まではもう少しの感。やはり師走に入ってからなのでしょうか。
  それでも、なかなかの風情でした
  


   湧水に惹かれ枝垂るる夕紅葉  弁人


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逗子散歩「沼間の名木三種」

2020-11-21 11:13:03 | 逗子風物
11月21日(土)

 逗子駅の近くの亀ヶ岡八幡宮にも大きなイチョウの木がありますが、逗子でイチョウというと、沼間の五霊神社の大イチョウが筆頭でしょうか。

 亀ヶ岡八幡宮のイチョウはまだ少し色づいたかなという段階ですが、東京表参道のイチョウ並木の黄葉が見頃になったという話題がテレビに流れるのを見て、それではと散歩がてら、東逗子から東へ5~600m、バス停宮ノ下の目の前にある五霊神社へ。

 石段をちょっと上がって鳥居をくぐると、
  すぐ左にイチョウの大木が
  

 樹齢800年以上、高さ25メートルの巨木で、
  カメラにはとても入りきりません
  

 「かながわ銘木100選」に選ばれ、
  県指定の天然記念物になっています
  

 葉は見上げないと目に入ってきませんが、
  鮮やかな黄色にはまだ時間が
  


   公孫樹聳ゆ鎮守の森に冬ぬくし  弁人


 ところで、この五霊神社、境内の広さは300坪ほどでしょうか、こじんまりとした風情ですが、ここかしこに、タブノキなどの常緑樹やケヤキ、エノキなどの落葉樹が林立し、社殿はそれらの樹木の鬱蒼とした緑の中に鎮座しています。
 その木々たち、20数本が逗子市の保存樹木に指定されていて、これもそのうちの一つでしょうか、

 根元に祠があって、これも御神木になっているのか、
  背の高い落葉樹が一本
  

 大イチョウの根元に保存樹木一覧図があって、それを見ると、タブノキとかアカガシの位置になるのですが、この二つは落葉樹ではありません。
 枝振りからはケヤキのように見えるのですが、境内の他のケヤキはまだ褐色の葉が付いたままなのです。でも、この木は一段高いところにあって、風の受け具合もあるのかもしれません。

 ということで、
  葉の落ちたケヤキということにして
  

 再び大イチョウの脇に戻って下を見下ろすと、バス通りの向こうに横須賀線の線路が見えます。ちょうど踏切の警報音がなったので、
  カメラを構えました
  

 電車の先、左側の住宅の屋根の向こうに見える褐色の木。実は、あの樹木も逗子の名木の一本なのです。
 目の前の電線や架線が気になって、もっとよく見える場所があるはずと、五霊神社の裏の坂道を上って行くと、

  こんな具合の眺望の所に
  

 神武寺の山を背後に、偉容を誇るかのように立つケヤキ。とある民家の敷地に立っている木ですが、「かまくらと三浦半島の古木・名木50選」に数えられています。
 そしてこの風景、昭和の終わりの頃、通勤電車の車窓からよく眺めていた思い出があって、特に、暗くなった後の月明かりに浮かぶ迫力ある姿が印象的で、その頃の香りが蘇ってくるような感じに陥ります。

 せっかくなので踏切を渡って近くに行きましたが、あいにく夕刻、いい写真が撮れませんでしたので、

  16日の月曜日に撮ったものを
  

  葉が落ちるとヤドリギだけが残ります
  


   小春日や店子に優し大欅   弁人


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「池子の森」に、ようやく晩秋の色合い

2020-11-15 17:08:02 | 逗子風物
11月15日(日)

 立冬を過ぎて、たしかに肌寒くなりましたが、そのぶん、まさに「天高し」というか、澄んだ青空の日が続いています。

 そんな好天気に誘われて、今日は池子の森自然公園を散歩。

 逗子駅裏からトンネルを通って、久木中学校グランド側から公園へ入ると、

 常緑樹が多いようですが、晩秋というか初冬というか、いかにも
  11月の半ばらしい色合いです
  

 ここは、かつて、日本軍の弾薬庫だった森ということで、散歩道の脇には少々入り組んだ場所もあって、ちょっと覗いてみると、まさに自然の森の趣。

  崖に紅葉の木。「ハゼ」でしょうか、
  


   弾薬庫役割終えて櫨紅葉   弁人


 散歩道に戻って、さらに東へ歩くとトンネルがありまして、その先は、米軍住宅とグランドが広がる神武寺側ということになります。
 そのトンネルを抜けた所に「池子遺跡群資料館」がありますが、

  建物の向かい側の木々
  

  ほとんどが「ナンキンハゼ」の木
  

 特に、米軍住宅のフェンス沿いは並木になっていて、これからさらに色づくのか、それとも近々散ってしまうのか、それはともかく、「2020年、池子ナンキンハゼの紅葉」として、
  記憶に留めておくことに
  


   行く秋やフェンスの先は外つ国と


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一念発起~「GoTo」利用の会津旅行-(後編)-

2020-11-03 13:30:47 | 旅行
11月3日(休)

 今回の旅の目的地、まずは「塔のへつり」の紅葉でしたが、もう一ヶ所「大内宿」もお目当ての一つでした。

 湯野上温泉の駅からバスで十数分山あいへ入って行くと、旧会津街道の宿場町
  「大内宿」に到着
  

 合掌造りではありませんが、茅葺きの屋根が並ぶ景観は、いささか世界遺産「白川郷」の趣に似ていて、
  日本の原風景にタイムスリップ
  


   旧街道 茅葺屋根に秋の空  弁人


 ところで、ここは山あいの村ですから、お蕎麦がおいしいのですが、大内宿の名物はネギ一本まるごと添えた「ねぎそば」です。

 ということで、お昼は、みそおでんで一杯、あんころ餅も頼んで、
  「ねぎそば」を
  

 「どんぶりの縁に口を近づけて、ネギを箸代わりにしてお召し上がり下さい」とのことで、そのとおりに食べ始めましたが、山菜とかも入っているので、やはり箸も必要です。

 宿場町の散策は食事前に終えていたので、「ねぎそば」を味わった後、予定を早めて湯野上温泉の駅に戻ることになったのですが、

 ~ここでびっくり~
 駅と宿場を結ぶだいたい一時間に一本のバス、地元のタクシー会社が出しているミニバスで、補助椅子を入れても座席は二十数名です。
 バスが来る前に二十人ほど待っていたので「満員だな」と覚悟していましたが、いざ乗る時となると三十人をゆうに超えていました。これはおそらく増発の車が来るのかと思いきや、なんと補助椅子をたたませて乗客をギュウギュウに押し込んだのです。わずか10分ちょっととはいえ、まさに「密」の極致。
 コロナ禍で経営が大変なのはわかりますが、往復1020円の料金を取った上で、まさか「お帰りになるお客さんなら多少ぞんざいに扱っても」ということではないでしょうが、時が時ですからね、空気読んでくれないと困ります。

 さて、二日目の宿は会津若松の東山温泉。ということで、湯野上温泉駅から
  会津鉄道で会津若松へ
  

 この日は、晴れたかと思うと俄か雨に見舞われる不規則な空模様で、会津若松駅に降りた時もけっこうな降りようでした。
 駅頭に立つと、バスターミナルに市内循環バス「あかべえ号」が待っていたのでとりあえず乗車。「雨が止まなかったら乗ったまま一周してもいいや」と思っていると、「会津武家屋敷前」というバス停で何人か降車する気配。雨も小降りになっていたので我等も降りてみることに。

 とりあえず中に入って、雨を凌ごうかと、
  「会津武家屋敷」に入館
  

  茶室前の秋色
  

  突然晴れて来て、この鮮やかさ
  

 とにもかくにも、行き当たりばったりに乗ったバスで来たので、この武家屋敷が市内のどこにあるのか、この日の温泉へはどうやって行くのか、さっぱりわからない状況でしたが、聞いてみると、なんともラッキー、ここは東山温泉のすぐ近くで、連絡すれば即座に車の迎えが来てくれるとのことでした。

 ということで、この日のお泊まりは、武家屋敷から歩いても十数分の、
  会津東山温泉
  

 立派なお宿でしたが、この日は金曜日ということで、かなり混み混み。木曜出発の土曜帰りの日程を少々反省。
 実は、逗子から北のほうへ出かけるとなると、どうしても東京経由ということになって、グリーン車を使うにしても、往復どちらかが土日だと、その日はかなり気が楽なので、今回は土曜帰りにしたのですが、そうすると、金曜の夜と最終日の観光スポットや列車の混み具合が難点になってしまいます。

 それはさておき、三日目の朝に。

 会津若松は史跡の多い町ですが、その中心は「戊辰戦争」にまつわる「白虎隊」の悲劇で、「おもしろさ」とか「痛快さ」とは無縁の暗い雰囲気が漂っていますから、正直のところ、ぜひ味わっておきたい見ておきたいという気分ではありません。

 でも、せっかくの秋晴れ。お城の天守には登りたいと、
  白壁眩しき「鶴ヶ城」へ
  

  天守から磐梯山方面
  

 そして、
  イチョウの黄葉の下を通って市内に下り、
  

 お昼は、予約しておいた老舗の鰻屋
  「伍代目えびや」さんに
  

 旅の最後においしい鰻重をほおばって、あとは電車に乗って帰るのみ。

 会津若松14時13分発「快速あいづ4号」に乗って郡山へ向かうと、

  車窓には、雄大な会津磐梯山
  


   秋の旅 宝の山を後にせし  弁人

 
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ちょっとした旅行なのに一念発起?「会津の温泉へ」

2020-11-02 17:27:46 | 旅行
 コロナ禍の2020年。楽しみにしていた出雲駅伝は中止になっちゃうし、だいたい中止にならなくても沿道で声援を送るのは不謹慎。昨日行なわれた伊勢の駅伝も、おとなしくテレビで観るのが精一杯で、行楽シーズンに「GoToキャンペーン」とか騒がれても「だから、なんだよ」という気分でしたが、ふと、年に一度くらいは旅に行きたいと思い始めて、実は、ひと月ほど前からプランを練っていました。

 この時期はやっぱり「紅葉」。あと「温泉」。
 北関東辺りの紅葉、かつては11月に入ると終わりつつあったのに、今は一週間くらい遅れている感じもします。でも、11月の頭には文化の日があって、いつでも出られる身の上としては少々よけいな休日になります。ということで、10月下旬で決定。
 さて、人が押し寄せる感じでなくて、ゆっくり楽しめそうな穴場ははたして何処に?と思案の結果、

 29日の朝、東武浅草駅から
  「リバティ会津」に乗って
  

  12時20分、会津田島着
  

 お昼を食べて、さらに会津鉄道に揺られて25分。駅から数分歩いて、
  紅葉の名所「塔のへつり」の入り口に
  

 「へつり」とは断崖絶壁のことで、下に流れる清流は、新潟へ注ぐ阿賀野川の上流の阿賀川(大川)。

  まずは、展望処から
  
   

 やはり、数日早かった感。「燃えるような」とはいきませんでした。

  下へ下りて吊り橋を渡ると
  

  午後の日射しが柔らかい
  

  駅に戻って、さらに列車で一駅
  

  「湯野上温泉駅」に到着
  

  茅葺きの駅舎
  

 数十メートル先の駅前の通りに出ると、
  「塔のへつり」に劣らない眺め
  

 ということで、一日目は
  湯野上温泉の宿でくつろぎました
  


   湯けむりにほのかに煙る秋の山  弁人


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