閑猫堂

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「なまえのないねこ」台湾版

2021-08-13 16:16:49 | お知らせ(海外版)

絵本『なまえのないねこ』(小峰書店 2019年)の台湾版(中国語繁体)ができました。
『沒有名字的貓』(東方出版社)。
台湾では4月に発売されていて、ようやくこちらにも届きました。

翻訳の黃惠綺さんは、これまでにも偕成社の乗り物絵本シリーズなど何冊も訳していただいています。ご自身が台北で経営されている輸入絵本店では、この中国語版ができる以前に、日本語版が300冊も売れたとのこと。台湾の絵本ファンだけでなく、作家・画家の方も注目してくださっていたようです。




訳は、ほとんど原文そのまま…だと思います。
スペイン語版のときは、子どもたちが違和感なく読めるようにと、日本のものをスペイン(メキシコ)風に置き換える工夫がいろいろ必要でしたが、今回は猫たちの名前も、そのまま。げんたは「元太」、つきみは「月見」、じゅげむは「無限壽」。おそばやさんも「蕎麥麺店」でいいみたい。もちろん発音は違うのですが、同じ漢字を使うお隣どうし、説明なしで通じる部分が多いのは嬉しいです。


台北・誠品書店のフェアにて。
これは表紙にサインをしたのではなく、サイン入りの限定オリジナルカバーがかかっているのです。

 

絵本とは全然関係のない話ですが、わたしの亡父は、大正末期に祖父の赴任先だった台湾で生まれました。といっても、物心つく前に帰国しているので、詳しい話は聞いたことがないのですが…「山奥まで駕籠でかつがれて行った」と祖母が言っていたので、鉱山か何かだったのでしょうか。祖母にしてみれば、異国での初めての出産と子育ては心細かっただろうと思いますが、「台湾の人は親切で、みんなよくしてくれて」と、懐かしむ口調だったのを覚えています。

 

 


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