閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

Farewell Summer

2010-09-20 10:05:11 | 日々
今年は2階の軒にアシナガバチの巣がある。

昨年は、ベランダの真下の1階の軒に巣を作った。
人がベランダに出ると、足音だか振動だかが気に障るらしく、
数匹が「ぶうぅん」とスクランブル発進で偵察に来る。
それでちょっぴり危険を感じ、悪いけれど撤去させてもらった。

蜂のほうも学習したのかどうか、今回は、頭の上に。
ベランダにはよく出て布団を干したりするので、
どうだろうかと思い、しばらく気をつけていた。

窓のすぐ上に張り出したひさしがあり、ハチの巣は、
さらにその上の、屋根が三角に合わさったてっぺんにある。
この距離なら心配なさそうなので、ほうっておくことに決めた。

アシナガバチは、もちろん刺す針を持ったハチではあるけれど、
こちらがマナーを守っていれば、むやみに襲ってきたりはしない。
後ろ足の長い姿はエレガントで、飛び方もゆっくりだし、
和紙でこしらえたような巣は精巧で美しい。

ときどき、ベランダから首をのばして見上げる。
場所がよかったのか、その他の条件がよかったのか、
今まで見たことがないほど大きく立派な巣になっている。
がんばってるね。
よしよし。



畑に残ったゴーヤの最後の2つを収穫。
オクラもだけれど、こんなにゴーヤを食べた夏は初めて。

なにしろ、昨年まで、ゴーヤもニガウリもツルレイシも
区別がつかなかった(別の植物かと思っていた!)ので。
食べたことがないと、レシピを見てもイメージがわかず、
他所からいただくことがあっても、苦くて持て余していた。

今年は、いろいろ調べて、
苦くない(本格的でない?)食べ方がやっとわかり、
小口切りした断面の形が可愛いと思うようになり、
ちょっと苦味の残るくらいが美味しいと思うようになり、
積極的に畑に様子を見に行くように…なったところで、
夏が終わってしまった。
緑の葉はまだ元気に茂っているけれど、もう実はつかない。
こうなると、なんだか寂しいくらい…(笑



ブラッドベリの『さよなら僕の夏』を読む。
『たんぽぽのお酒』をバイブルのように読んでいたわたしには、
(たぶん17歳くらいのとき。この本には目次がなく、
自分で書いた目次が扉の裏に貼りつけてある)
55年後に書かれた続編ということで、期待もあり、
期待を裏切られる不安もあり、結局、発売から3年たって
ようやく手に取ったのだけれど、目が文字を追うだけで、
いっこうに頭にしみこんでこない。
なにか見えない壁に阻まれているようでもどかしい。
「どうして」と「やっぱり」が半々。
出会うべきときに出会うべき本に出会えたことの幸せ。
もう手の届かない、永遠の瓶詰の、夏。



前回の写真、「中ほどの音」の葡萄は、
はるばる甲斐国からの到来物。
いつもありがとうございます!
(先日、地図をじっくり見て、「お隣の県だ」ということを
ようやく認識した超方向音痴の閑猫…)
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