『アフリカないしょだけどほんとだよ』
『うみのないしょだけどほんとだよ』
中国語(簡体)版ができました。
北京联合出版公司。
ペーパーバックで、小さいです。
天地が18センチちょっとで、厚さも原本の半分あるかないか。
日本ではちょっと見かけないサイズ。かわいい。
この本は、台湾(繁体)版のほうが先に出ていて、どうやら訳者は同じ人で、表記だけ変えてあるようです。
中国と台湾で、出版社が違えば翻訳も違うのがふつうなのですが、こういうこともあるんですね。
さて、日本語版も、台湾版も縦組みでしたが…
今回の中国版は横組みです。
だから、こういう絵は左右反転させてある。いわゆる「逆版」です。
シマウマの向きが逆になっても、知らない人は気づかないと思いますが、絵によっては、右利きの人が左利きになったり、看板や時計が変になったりしますから、何でも反転すればいいというわけではありません。
海外の横文字の本を、日本で縦に変更する場合も、同じ悩みが生じます。
挿絵の多い幼年童話は、とくに。
むかし「岩波の子どもの本」などを読んでいるとき、なぁんとなく違和感というか落ち着かないところがあって、それがなぜだかわからず、おとなになってから原書を見て「そうか、こういうことだったのか!」ってようやく納得できたのでした。
理屈抜きで「落ち着かない」という感覚って、なかなか貴重だと思う。
下から順に、日本語版、台湾版、中国版。
だんだん小さくなるよ~。
ところで、ちかごろ閑猫堂は、新刊といっても海外版ばかりじゃないか…と思われているでしょう。
それ以外のものも、来月には、ぱたぱたと、いろいろ出ますので、もうしばらくお待ちくださいませ。
(世間はお盆休み、猫は年中休みですが、夏休みの宿題をいっぱい抱えたヒトは休みがないっ!)
アフリカ ないしょだけどほんとだよ | |
竹下文子・作 高畠純・絵 | |
ポプラ社 2003年 |
うみのないしょだけどほんとだよ | |
竹下文子・作 高畠純・絵 | |
ポプラ社 2005年 |
あら、もう中古しかないわ~。
(中古なのにめちゃくちゃ高いのがあってビックリ…)
高畠さんの絵がすごく楽しいのに。
とくに「うみ」の、エビのお嬢ちゃんがイカとタコの足を三つ編みしちゃうシーンは、作者のいいかげんな思いつきをちゃんとその通りに描いてくださって大いに感激したのでした。
そして、せっかくテーマソングも作ったのに(笑)