閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

フィリア美術館

2013-07-14 23:02:50 | サンゴロウ&テール

 

<鈴木まもる 絵本原画展>

フィリア美術館
2013年7月13日(土)~9月23日(月)

小淵沢(山梨県)のこぢんまりした個人美術館にて、
絵本原画など約50点を展示中。
サンゴロウの絵も4枚出ています。

画家は会場に常駐しておりませんが、期間が長いので、
お近くにおいでの際にはぜひ足をのばしてみてください。

アクセス、開館時間など、詳しいことは→こちら

展示室にはパイプオルガンがあり、
ときどき演奏会もひらかれるとか。

 

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面倒

2013-07-14 17:07:21 | 日々


「面倒くさい」という言葉は、「忙しい」と共に、
めったなことでは使わない・・ように心がけている。
ほんとはここにも書きたくないくらい。

言葉を使わないからといって、そういう状態にならないというわけではなく、
おっくうだとか、手が回らないとか、ちょっとアレだとか・・
いっしょうけんめい言い換えているだけですが。

「お母さん、ちょっとこれやっといて!」
「えー、なんで? 自分でやりなさいよ」
「だってめんどくさいんだもん」

子ども、特に男の子は、よくこういう言い方をすると思う。

「自分がめんどくさいことを、人にさせるのは、間違ってる」
とわたしは言った。
2度ほど同じことを言ったら、頼み方を変えてきた。

「お母さんのほうがじょうずだから!」
「お母さんのほうが早いでしょ?」

言葉は、気持ちですね。
日ごろ便利に使い慣れている言葉を、言い換えようとすると、
ちょっと考えなければならない。
考えると、人は無意識のうちに、少しでも「よく」言おうとするのだ。
脳が猛スピードで適切な言葉を探す。
その1秒か2秒のついでに、自分の気持ちの再確認ができる。
相手へのちょっとした配慮を思いつく余裕もできる。

家庭内で、禁止ワードをひとつふたつ作っておくのも
悪くないのではないかしら。

「忙しい」と「面倒くさい」を禁句にしたのは、
中学のときの国語の先生の影響だ。
ストイックなまでに教えることに打ち込んで、一生独身を通された。
毎時間、クラスごとに違う教材のプリントを、コピー機のない時代に、
10枚も20枚も手書きの謄写版で用意されている先生だった。
「少しでも寝る時間があれば、忙しいとはいえません」
そう言われてしまったら、めったに使えないですよ、この言葉。

学校というのはフシギなもので、授業で習ったことのほとんどは
記憶から抜け落ちてしまい、それ以外の、余談や雑談のたぐい、
あるいは先生の人柄や信条みたいなものをよく覚えていたりする。

もうひとつ、これは高校の、家庭科の先生に教わったこと。
「男の人が見ている前で髪をとかすものではありません」
「お手洗いで大声でおしゃべりをするものではありません」

教科書にはもちろんそんなことは書いてない。
生徒たちのお行儀が目に余って苦言を呈されたのだと思う。
母親よりちょっと年上くらいの、理系学者タイプの先生で、
厳格で口うるさいのでみんなに敬遠されていた。
わたしにしても、好きだとか尊敬するとかいう気持ちは皆無だったけれど、
気がついてみれば、その2点、なぜか今でも覚えているではありませんか。

いまや髪をとかすどころではなく、先日などは電車の中で、
可愛らしい女の子が、座ると同時にバッグからノート大の鏡を取り出し、
いかにも慣れた手つきでさまざまな道具をとっかえひっかえ、
モデルさんのように変身する一部始終を目撃してしまった。
揺れる電車で、よく「ふくわらい」にならないものだと、感心しつつ、
彼女からみれば、わたしがあの頃の先生くらいになるわけだなあと・・
時代の流れをしみじみ感じましたです。

同じく高校の、古文の先生。
「生徒の頭がザルだ」と職員室で嘆いたところ、
隣の席の先輩の先生が慰めておっしゃったそうな。
「ザルならいいよ。網の目に少しは水滴が残るじゃないか」

教わった古文のナントカ活用やらは忘れたけれど、
こういうたぐいの話は一度聞いただけで忘れない。
このような「水滴」が、じつはいちばん貴重なのではないか。
水滴をできるだけたくさんあつめておいて、
他の人に渡してあげる必要があるのではないか、と、このごろ思うのです。


さてさて、話があっちこっちしておりますが、
要するに何が言いたかったかというとですね。
せっかくの猛暑、有り余る太陽熱を利用しない手はないと、
ベランダで梅を干しにかかりましたが、途中で気が変わり、
1日でやめて、赤梅酢に漬けたまま冷蔵庫に入れることにしました。

漬ける量が少ないので、だいたい1年以内に食べきってしまうし
(昨年漬けたのを今年食べるというサイクル)
お弁当に持っていくわけでもないので、わざわざ干す必要ないかなと。
今年は梅干ならぬ梅漬けでいきます。

面倒くさいのではないのよ。
気が変わっただけ。

 

ところで、
このあいだ「タジタジって、何語?」と書きましたら
時鳥さんが調べてくださったので、ここに書き写しておきます。

「タヂログ」と同じ、れっきとした日本語で、語源は
・立ち動く(大言海)
・タヂロという擬態語(岩波古語辞典)
・タチシリソク(名言通、和訓栞)
・タチノク(言元梯)
などの説があるそうです。
 『日本語源大辞典』小学館 2005年 

ふむふむ、なるほど。
「たぢろぐ」が一歩下がるなら、「たぢたぢ」は二歩三歩下がる。
タガログ語でもタジク語でもなかったですね(笑)

それにしても、と、本日のタイトルをあらためて眺め・・
「めんどう」って、すごいなあ、「面が倒れる」と書くのか。
思い浮かぶのは、「千と千尋」に出てくるカオナシに似たものが
うつぶせにバッタリ倒れている図。
暑くて一歩も動きたくなぁ~い。

(上の画像は、朝7時、暑くなるちょっと前の空)

 

本日の「いいね!」

教科書&テスト ラクガキ傑作集

おお、どこの国でもやってますねえ。
(個人的に「ネアンデルタリカ」が楽しい)

 

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