閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

猫ミュニケーション

2008-12-08 15:04:43 | 日々
朝、寝ていると茶々姫に頭を叩かれる。
前足でポンと軽く叩くだけだが、爪がしっかり出ているので、
ぐさっと突き刺さる感じ。
「寒いのでお布団に入れてくださぁい」
とお茶々は言ってるつもりらしいが、
痛いの、それは。

うちは寝るときストーブがつけっぱなしなので、
(いや、薪ストーブって、消すことできないんですよ)
その余熱の消える明け方が一番寒く、それにおなかもすくので、
猫どもはだんだん2階の寝室にあつまってくる。
寝ているヒトは、猫から見れば「ぐうたらなおかあさん猫」にあたる。
このおかあさん猫は、なかなか餌をとってきてくれないが、
くっついていれば少しはあったかいし、食いっぱぐれもない。

しかし、ヒトは猫ではなく、あくまでもヒトにすぎない。
ヒトに対するコミュニケーション手段というのは、
猫の生まれつきの本能には組み込まれていない。
「頭叩き」は、お茶々がまったく独自に開発したもので、
効果があるのは確かだが、その理論的裏付けは明らかでない。

猫4匹のうち、布団に入るのは、お茶々とすももの2匹で、
すももの場合は、寒いというより甘えてだから、夏を除き一年中入る。
入りたいときは、静かに近づき、耳元で「ふんふんふん」と言って、
冷たい鼻先を押しつけ、顔をちろちろとなめる。
これは、猫が親しい猫に対してとる行動のひとつで、
「ご一緒してもよろしいですか?」という意味になる。

お茶々とくらべると、とても礼儀正しい猫のようだが、
じつは猫用のマナーをそのままヒトに適用しているだけのこと。
布団を持ち上げてやると、するすると入ってきて
ちんまり腕枕で丸くなる。
あったまりすぎると出て行き、しばらくするとまた入ってくる。
ひと晩に何度もこれを繰り返す。
こちらも慣れているので、だいたい眠ったままで対応できる。
猫扱いされたヒトが、いつのまにか猫に順応した例である。

布団に入らない黒猫ズは、当然の権利のように、掛け布団の上に乗る。
2匹乗ると相当に重く、漬物石のようで、ヒトは身動きがとれなくなる。
この場合は、マナーも何もない。
ヒトは敷物の起伏の一部にすぎない。
こういう傍若無人な態度がどうして許されるのか、
どう考えてもわからない。
重くて邪魔なのに、なんとなく幸せな感じさえするのが不思議。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする