閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

木の葉魚

2008-12-06 11:34:35 | 日々
栗の葉、コナラの葉が黄金色に染まって美しい。
紅葉、黄葉の具合は年によってそれぞれで、
美しい眺めがずっと長く楽しめる年もあるが、
雨風であっというまに散ってしまうこともある。
せっかくだから写真を撮ろうと思っても、光の向き、風の加減、
素人向きの良い条件はなかなかそろわない。

空が異様に暗くなったと思ったら、雷鳴とともに、
いきなりものすごい勢いで雨が降ってきた。
同時に、いっせいに舞い上がった無数の木の葉が、
まるで鯨に追われて逃げまどうニシンの大群のごとく、
大きく旋回しながら空を埋めつくす。
呆然として見ている5秒ほどのうちに、
魚群ははるか遠くへ飛び去り、
あとは軒先に叩きつける雨ばかり。


階下の猫穴を移転して3週間あまりたったころ、
すももが穴からこそっと出ていく後ろ姿を初めて目撃した。
自分の家で飼っている猫でさえこれなのだから、
希少な野生動物の行動を観察するのはどれほど難しいか。
木の葉魚の群れも、めったに見られないものだったかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする