ちょっと考えていることがあって、
このところグリムを集中的に読んでいました。
グリム兄弟の集めた昔話は200ほどあります。
完訳本の、うんと古いのと比較的新しいのと2種類、
それぞれ文庫本にして6冊と7冊。
それとラッカムの挿絵つきのすごく分厚い英訳のコンプリート版。
机に積み上げて片っ端から読みました。
赤頭巾とか白雪姫とかの有名な話以外に、
あまり知られていない話もたくさんあります。
子どもの頃に読んで怖かった話もあり、
(むしろ「怖いもの見たさ」でこっそり読んでいた…)
あらためて読むといろんな発見ができて面白いです。
昔話ですから、もともとは民間に語り伝えられたもの。
だから情景にも心理にも、細かい描写はありません。
ひたすらシンプルなストーリーだけ。
お姫様は美しく、継母は意地悪で、狼は悪く、狐はずるい。
3人兄弟がいれば3番目が幸せになる。
森を歩いていけば小人か何か出てきて助けてくれる。
そんなふうに「お約束」どおり話はどんどん進みます。
わたしの書くものとほとんど正反対といってもいいですね。
単純明快なパターンの反復。予想を裏切らない展開。
勧善懲悪。ハッピーエンド。
こういうものを集中的に読みこんだ結果、
予想外の困ったことが起きました。
頭が元に戻らない…。
自分の文章を書こうとすると、非常に変なぐあいです。
「むかしあるところに」のパターンがしみこんでしまったらしく、
王様やお姫様やお百姓や木こりがチェスの駒のように並び、
ほかのことがさっぱり思いつかないではありませんか。
これ、次回の「青い羊」を書くまでになおるかなあ。
なおらなかったら…
どうしましょ?
tactさん。
「月とヨー・ヨー」の新しいトップ写真、素敵ですね!
さわやかな、あざやかな、青い空にお月さま。
こちらはランタン野菜の苗を植え終わり、
これから苺が色づいていく…予定です。