弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

パソコンの再生-冷却強化

2007-02-10 12:22:23 | サイエンス・パソコン
2月6日の記事で、「1万円パソコン再生計画」の結果を報告しました。
その中で、CPU温度が55℃と高い値であることを報告しました。時間が経過すると57℃程度まで上がります。ネットで調べると、やはりこの温度は高すぎるようです。使用しているCPUは2.60CGHzで、インテルのホームページで調べると最高使用温度は75℃です。夏場になったら最高使用温度に近づきすぎてしまうでしょう。

とにかく冷却強化の対策を講じることにしました。
CPUとクーラーの間に塗ったシリコングリスは古すぎたので、新しいシリコングリスを購入しました。また、ケースの背面には風穴があり、60mmのファンが取り付け可能になっていたので、60mm静音ファンを購入しました。
背面ファンの風向きについては、最初外から中へ風が吹くようにセットしたのですが、事務所のパソコンで確認すると風向きが逆です。考えてみると、前面ファンで導入された冷風を背面ファンで外に導いた方が、CPUまわりの空気の滞留を防ぐことができるようです。そこで今回も、背面ファンについては中から外に空気が流れる方向に変更しました。

シリコングリスを塗り直し、背面ファンを取り付けることによって数℃はCPU温度が低下したようですが、まだ高いです。

そこで、ケースのカバーを取り外したままで運転してみました。すると、時間が経過してもCPU温度は41℃という低温を維持します。
ケースに原因の大半があるようです。
もともとPentium3用のケースを流用してPentiom4(Socket478, 2.60CGHz)を装着しているところに無理があります。
しかし、ここでケースまで買い直したのでは、「1万円パソコン再生計画」が崩壊してしまいます。意地でもこのケースで冷却強化しなければなりません。

ケース内の空気の流れは、前面ファンから導入され、電源ファンと背面ファンに導かれて排出されます。うまく流れてくれれば、前面ファンから導入された冷風がCPUを冷却してくれるはずです。
ところが前面ファン周りをよく見ると、ファンを取り付けた前面パネルにはファン以外の場所にも風穴がたくさんあります。前面ファンから導入された冷風は、CPUまで到達せずに、回れ右して前面パネルの風穴から外に出てしまっている可能性が高いです。
また空気を外に排出するための背面ファンと電源ファンは、いずれも今回購入したものですが、「静音」にこだわりました。どうも安価なファンについては「静音=風量が少ない」ということになっているようです。空気の出口に手をかざしても風がながれている気配がほとんど感じられません。

こうなったら、前面ファンから導入された冷風を強制的にCPUまで導いてやり、前面ファンから前面パネル風穴へのバイパスルートを遮断してやるしかありません。
そこで、ボール紙で冷風ダクトを作成しました。左下写真が冷風ダクト設置前、右下写真が冷風ダクト設置後の前面ファンまわりの写真です。
 

さて、ケースのカバーを閉め、運転を再開しました。
現在、CPU温度は50℃±1℃で推移しています。
取り敢えず何とか許容できる温度までは低下したようです。しばらくはこれで様子を見ましょう。


ところで、CPU温度があまりにも高いので、一時はCPUに何らかの不良が内在しているのではないかと疑いました。
もともと故障したパソコンは、マザーボードの不良と判断したのですが、実は不良だったのはマザーではなくCPUだったのではないかと。
わが家にはSocket478のCerelonが遊んでいたので、これを使っていろいろ試してみるとこにしました。
故障したパソコンはケースにマザーボードと電源のみが残って放置してあったので、これにCerelonとCPUクーラーとメモリーのみを載せ、BIOSを立ち上げます。ハードウェアモニターを見ると、もともとの故障時と同様、12Vの電圧が11.3~11.7Vの間で変動しています。さすがに赤字になるほどには低下していませんでしたが。
次に、電源を故障パソコンの電源ではなく新たに購入した電源につなぎ替えてみました。すると、12V電圧の変動はぴたっと収まり、11.9Vで一定です。
故障パソコンの故障の原因は、マザーではなく電源だったかもしれません。いやいや、マザーに原因があり、故障パソコンの電源(170W)では不調をカバーできなかったのに対し、新しい電源(300W)はその不調をカバーできていた、ということかもしれません。

とにかく、「故障の原因はCPU」という疑いは晴れました。
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ウイルスバスター2007

2007-02-08 22:58:08 | サイエンス・パソコン
当方は事務所でも家でも、ウイルス対策ソフトにウイルスバスターを使っています。ウイルスバスターは1年に1回バージョンアップがあり、各年の後半に次の年のバージョンが発表になります。
発表直後は不具合が出ることがあるので、従来は年が明けてからバージョンアップしていました。
今年の新バージョンについては、ひょっとした行きがかりで、4台のパソコンについて昨年のうちに2007にバージョンアップしました。ところがその直後から、パソコンの動きがおかしくなりました。ネットでのページの表示が極めて遅くなります。
そこで「ウイルスバスター 遅くなる」で検索したところ、やはり世の中で多くの人が困っていました。ウイルスバスター2007インストール後に処理が重く(遅く)なる問題と対処法のページが特に詳しかったです。
どうも緊急避難としては2006バージョンに戻すしかないようです。上のページにバージョンダウンの方法が詳細に説明されていたので、それを参考に4台のうち2台は2006に戻しました。

残り2台は2007のままで不自由を忍んでいたのですが、1月30日に問題が解決することになりました。トレンドマイクロ社がWindows Vista対応を銘打って2007の新しいバージョンを発表したのです。やはり上のページで解説されています。私はこの解説にしたがって2007の従来バージョンを新バージョンに置き換え、その結果としてパソコンの動きは俊敏になりました。
一応我が家ではウイルスバスター2007問題は解決した模様です。

ウイルスバスターは、今まで1セットでパソコン1台だったのですが、2007からは1セットでパソコン3台までインストールが可能となります。一方で年会費が値上げされるので、2台以上のパソコンにウイルスバスターをインストールしている人はこの際ライセンスの数を減らすことが必須です。
私のところで2台のパソコンについては2006にバージョンダウンしていなかったのは、1つのライセンスで2台のパソコンにインストールしていたからでした。この1年のうちに、1ライセンス当たり3台に統合し、ライセンスの数を減らす予定です。
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パソコンの再生

2007-02-06 21:57:03 | サイエンス・パソコン
家で家族が使っているパソコンが突然不調になりました。ウィンドウズが立ち上がらずに凍りつきます。指示に従ってBIOSのハードウェアモニターを見ると、12Vの電源電圧が不安定で、頻繁に電圧表示が赤に変わります。
メーカーに電話して症状を説明したら、「マザーボードの電源のコンデンサーが不調と思われます。多分マザーボードの交換が必要で、メーカーに送れば検査し、マザーボード交換となれば1万円台後半の費用となるでしょう。」という説明でした。

相談の結果、このパソコンを使っている本人は、新しいパソコン(Core 2 Duo E6300)に買い換えることとしました。

ところで故障したパソコンは、Pentium4 2.6GHz(FSB800MHz)の性能です。
一方、私が家で使っているパソコンは、Pentium3 1GHz(FSB100MHz)で、性能が劣ります。何しろ7年前に購入したパソコンで、CPUを550MHzから1GHzに換装しただけです。一番困っているのは、ハードディスクが12GBしかなく、殆ど一杯になっていることです。

そこで、故障したパソコンを再生する計画を立てました。故障したパソコンはmicroATXで、ASUSのP4S800-MXというマザーボードを使っています。最初は、ヤフオクで同じマザーボードをゲットすることを考えました。たまたま出品があったのですが、時間切れ寸前に応札するつもりにしていて忘れてしまい、別の人が落札してしまいました。

そこで計画を変更しました。
私が使っている古いパソコンはATXマザー(ASUS P3B-F)です。そこで、故障したパソコンのCPU(Socket478)を載せることができる安いATXマザーボードを購入し、私の古いパソコンの内臓を、一切合財故障したパソコンの内臓と購入した新しいマザーボードに入れ替えることとしました。
たまたまパソコンショップのTWO TOPでASUSのP4V800D-Xというのを7000円弱で売っていたので、これにしました(Socket478, FSB800MHz)。
電源もPentium4対応が必要であろうと、4000円代のものを購入しました。Pentium4対応であれば問題ないと考えたのですが、これが間違いでした。

さて2月3日土曜、パソコンの改造に着手しました。まずは故障したパソコンからCPU, メモリー、ディスクドライブ類を取り外します。古い私のパソコンからはマザーボードを含めて一切合財を取り外します。
  
故障したP4S800-MXマザー   Pentium3(Slot1)を装着したP3B-F

続いて私の古いパソコン(といっても残ったのはケースのみ)の改造組み立てです。
新たに購入したマザーボード(P4V800D-X)を装着し、電源を装着しました。ここで問題発生です。電源には、マザー供給用として20ピンと4ピンが付いています。ところがマザーボード上のソケットは、24ピンと4ピンだったのです。
Pentium4対応であっても、電源供給ソケットに2種類あるということを、私はまったく知らなかったのです。
気が付いたときは途方にくれました。しかし説明書をよく読むと、ピンの数が増えたといっても供給している電圧の種類が増えたわけではありません。これだったら、20ピンから24ピンに変換する変換コードがあるに違いないとふみました。

昼食後に新宿のヨドバシカメラに飛びました。ありました。変換コードを640円でゲットすることができました。
徹底的に事前調査を行わずに改造に着手すると、どうしてもこのようなトラブルに見舞われます。しかしそれによって知識が増えるわけで、たまにパソコンの自作をすると知識が深まります。

家に帰ると改造の続きです。ディスクドライブ類を装着し、各種ケーブル類を配線します。
今回購入したマザーはオンボードのグラフィックが付いていませんでしたが、グラフィックについてはあまったボードがありましたのでそれを装着しました(ASUS Radeon 9200 SE)。
 
新しいマザーと移設したその他部品を装着したパソコン

それからは順調に進みました。電源を入れるとBIOSが立ち上がります。次いでCD-ROMからWindows2000のインストールを開始します。故障したパソコンから移植したハードディスクは80GBです。まずこのハードディスクをフォーマットし、Windowsのインストールは終了します。グラフィックのドライバー、オンボードのサウンド、LANなどのドライバーもインストールします。そしてその後延々と、Windowsのアップデートを行います。ここでもう夕食の時間です。

我が家にはプリンターが3台あり、それぞれがプリントサーバーでつながれています。従って、プリンター3台についてそれぞれのドライバーをインストールした上でプリントサーバーのセッティングを行わなければなりません。

改造が終わって、現在パソコンは順調に稼動しています。「1万円パソコン再生計画」の顛末でした。

ひとつ気がかりがあります。CPUの温度が55℃まで上がっているのです。冬場でこの温度だったら、夏になったらもっと上がるでしょう。
実はCPUとクーラーを装着する際、接触面にシリコングリスを塗ったのですが、10年以上前のやつで半分干からびていたのです。またクーラーのCPU装着面に付いた汚れを十分に落とさずに装着してしまいました。この辺に問題があったかもしれません。またついでの折にシリコングリスを購入し、再装着してみましょう。しかし写真を撮るためにふたを開け、CPUクーラーに触ってみたところ、冷却フィンそのものが結構な温度になっていました。とりあえずCPUから冷却フィンへの伝熱が悪いということではなさそうです。
ところで、CPU温度55℃というのが高すぎるのか、それともこんなものなのか、そこがわかりません。どなたかご意見がありましたら教えてください。
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バグダッド・バーニング2

2007-02-04 18:04:23 | 趣味・読書
最近イラクの情勢がどうなっているのか、詳しいことは伝わってきません。バグダッドの繁華街で自動車爆弾が爆発して100人以上が死亡した、といった新聞記事に接するぐらいです。
私はイラク戦争が始まって以来、酒井啓子先生の著作を頼りにしていたのですが(昨年3月の記事)、3年前の「イラク 戦争と占領」、2年前の「イラクはどこへ行くのか」を最後に、新たな本は執筆されていません。現地で取材することが不可能であるため、正確な情報を入手することができないということでしょうか。

最近になって、酒井先生が解説を執筆している本を見つけ、購入して読んでみました。リバーベンド著「バグダッド・バーニング2」(アートン社)です。
いま、イラクを生きる―バグダッド・バーニング〈2〉
リバーベンド,リバーベンドブログ翻訳チーム,酒井 啓子
アートン

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バグダッドに在住する20歳代後半の女性(ハンドル名リバーベンド)が続けているブログ記事(英語)の日本語訳第2巻です。この第2巻は、2004年6月から2006年6月までの記事を載せています。

この本で記載されている期間中、バグダッドでは電気も日に何時間かしか来ず、水道もほとんど断水状態です。時たま電気が流れるとパソコンに飛びつき、ブログ記事を発信する状況です。
ブログでは、バグダッドでの生活の様子が活写されます。

2004年11月は、米軍がファルージャを総攻撃したときです。ファルージャはバグダッドに近い町で、スンニー派トライアングルといわれている一角です。ファルージャについてはこちらに書きました。2004年11月にファルージャで実際何が起こったのか、詳しいことはわかりません。大変な惨状だったのではないかと推察しています。
リバーベンドは、このときにファルージャから逃げてきた家族に会います。逃げてきたのは母親と幼い子供たちで、父親と14歳の長男は逃げずにファルージャに残りました。残った人たちの消息は記されていませんが、ファルージャに残った住人は米軍に皆殺しにされた可能性が高いので、リバーベンドと会ったこの女性の夫と長男も、おそらく犠牲になったのでしょう。
ファルージャで米軍は白燐弾という兵器を使ったとされているようですね。リバーベンドは白燐弾の犠牲者の写真を見ます。衣服は燃えていないのに、体は骨になるまで焼かれているそうです。

この2年間で状況は悪くなる一方です。
車載爆弾は日常的に爆発し、リバーベンドのいとこも危うく何を逃れたことがあります。治安部隊による掃討作戦(強制家宅捜索)に彼女も遭遇します。真夜中、町一帯を取り囲んで家ごとに土足で侵入し、住民に銃を突きつけて尋問します。必ず10人前後の壮年男性が連行されます。こうして連行された住民は、生きて帰されることは少なく、後日死体で発見されるようです。

穏健な知識人はみな国外退去を強制され、暗殺され、拷問にかけられます。そして狂信的な宗教団体の構成員が宗派間の分裂を煽り、イラクは悪いほうへと転がり落ちています。
リバーベンドのように、英語を駆使する知識人がイラクにはたくさんいるようなのですが、その人たちの能力がまったく生かされず、イラクが崩壊の危機に立たされていることがよくわかります。

イラク戦争とその後の米軍による占領で、イラクがこんなにも悪くなるなど、誰も予測できなかったでしょう。
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カードの有効期限

2007-02-03 21:32:04 | Weblog
「産業財産権法の解説―平成18年意匠法等の一部改正」が発売されましたが、アマゾンで購入できるようになるまでけっこう時間がかかりました。1月20日にやっと購入が可能になり、注文しました。納期が3~5週間になっています。なんでこんなに時間がかかるのかとは思いましたが、取り敢えず注文です。

ところがそれからしばらく経ち、2月になってすぐ、アマゾンからメールが来ました。決済カードが認証できないというのです。
そう言えば、アマゾンの決済に使っている決済カードが、今年の1月期限で、その後新しいカードが来たので期限を延長したのです。上の本を注文したときはまだ古い期限だったのですが、本が到着する前にカードの有効期限が変わってしまったというわけです。

しょうがありません。指示に従ってアマゾンの決済変更手続をしました。

注文した本がなかなか手に入らないことと、カードの有効期限の変わり目とが重なったために起こった珍事でした。
法律の改正本は未だに手に入っていません。2月3日にやっと発送した旨の連絡が入りました。
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郵便の再配達

2007-02-01 20:18:11 | Weblog
特許査定や拒絶理由通知などの特許庁からの郵便物は、毎週水曜に書留で送られてきます。通常であれば11時前後に事務所に配達されます。拒絶理由通知に引例が引かれていればその文献をダウンロードし、その日のうちに出願人に対して書類を発送します。

私のところは少人数でもあり、12時から1時までのお昼休みは事務所の部屋に鍵をかけて昼食に出かけます。今週水曜、1時に昼食から帰ると、郵便物の不在通知が入っていました。今週に限って、特許庁からの書留郵便物の配達が12時45分に来ていたのです。
さっそく再配達の指示に従い、0120ではじまる番号に電話しました。すると、本日中の再配達は夕方の5時から7時になるというのです。当方から出願人への発送は配達記録で行っており、そのためには郵便局に6時までに持っていかなければなりません。これでは当日中に出願人に発送することは難しいです。


これが宅配便であれば、どこの運送会社であっても、だいたい数時間以内に再配達してくれます。どうも郵政公社はサービスが悪いですね。
そもそもお昼休みに配達してくる方が不親切です。留守にしている可能性が高いのですから。その上に夕方5時過ぎまで再配達しないというのでは随分程度が低いです。

受付では夕方5時過ぎと言っていても、実際にはもっと早く再配達されるのではないか、と期待したのですが、きっちり5時が過ぎてから6時頃に再配達されました。
コメント (2)
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