弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

スイスの旅(3)アイガー~ユングフラウ

2018-07-22 16:42:57 | 知的財産権
ヨーロッパアルプスの著名な山々は、スイス・フランス・イタリアの各地に散らばっています。今回はそのうちの2箇所を巡っています。1箇所目は、前回紹介したツェルマット周辺とマッターホルン、そしてモンテローザ山群でした。
次の目的地はクライネシャイデック、アイガーとユングフラウを主な峰としています。

6月19日に、ツェルマットからクライネシャイデックに移動しました。
[特急]ツェルマット10:13-11:22フィスプ11:28-11:53シュピーツ
[トゥーン湖の船旅]シュピーツ12:28-13:49インターラーケン・ヴェスト(西)
[登山電車]インターラーケン・オスト14:35-クリンデルヴァルト-15:19クライネシャイデック(山岳ホテル泊)

下の写真は、グリンデルヴァルトに到着する直前に車窓から撮ったアイガーです。写真の右半分がアイガー北壁、左半分は、北壁とのつながりがよくわからないのですが、北壁に連なる山稜です。

アイガー北壁

6月20日、クライネシャイデックの山岳ホテル1泊目が明けました。朝5時過ぎに目覚ましをかけています。窓から外を見ると、一点の雲もない晴天です。身支度をして、一人でホテルを出ました。

もう日の出が近いというのに、付近には人っ子一人いません。マッターホルンのモルゲンロートとはえらい違いです。
ホテル前の丘に登ります。360°の景色が広がっています。眼前にアイガー北壁、右に目を転じればメンヒ、さらに右にユングフラウ、その右の真っ白い三角はシルバーホルンです。
朝のこの景色を、私一人が独占しているのです。
アイガー山頂とメンヒ山頂直下の壁に朝日が射しました(下写真)。いずれも、北壁に対して東から日が当たっているので、昨日のマッターホルンのようなダイナミックさはありません。カメラが記録した時刻(現地時間)を写真の横に記しました。
        アイガー                       メンヒ

5:32

5:32
アイガー北壁

ユングフラウ山頂とシルバーホルン山頂にも陽光がが届きました(下写真)。
          ユングフラウ                             シルバーホルン

5:38

そして、私が立っている丘にも朝日が昇ってきました(下写真)。太陽の右横の絶壁の上の頂は、ヴェッターホルン(英語で言えばウェザーホーン(天気岳))、写真の右端はアイガーの頂です。

5:40

本日はユングフラウヨッホに出かけます。
ここクライネシャイデックは標高2000m、そして登山電車で行くユングフラウヨッホは標高3400mです。ヨッホはドイツ語で“肩”の意味で、ユングフラウとメンヒの山の間の峠の意味でしょう。下の写真は、登山電車の窓から撮ったユングフラウです。左1/4付近の肩の部分に建物が見えます。そこが今回の目的地です。
         ユングフラウヨッホ                    ユングフラウ


    シルバーホルン


登山電車の最初の停留所がアイガーグレッチャー、その先は、アイガーとメンヒの山腹をくり抜いたトンネルです。途中、アイスメーアで停車します。電車を降りて地下道を行くと、山腹をくり抜いた窓があります。そこからの景色(東方)が下の写真です。
←ヴェッターホルン
ミッテルホルン                  シュレックホルン              フィッシャーホルナー?

[東方]                フィッシャー氷河

登山電車終点のユングフラウヨッホに到着しました。
ここには展望箇所が2箇所あります。一番高い所にある展望台、スフィンクス・テラスと、ヨッホ(肩(峠))の雪原です。最初は峠の雪原に出ました。

下の写真、ふもとには小さくクライネシャイデックの駅とホテルが見えています。

[北方]

雪原を後にし、施設内に入ります。エレベーターで上がったところが、スフィンクス・テラスです。標高は3571mとあります。屋内からも展望できるし、屋外も360°の展望が楽しめます。本日は天候が良好なので、屋外からの展望です。
                      メンヒ

[東方]


[北方]
                                            メンヒ

[東方]
                ロッターホルン             ユングフラウ

[西方]
      フィーシャーガーベルホルン              ドライエックホルン    アレッチホルン

[南方]                  アレッチ氷河
                        セルバドン            ハイゼンホルン
                                エッジズホルン

                      アレッチ氷河

ここで、人間が写り込んでいる写真を2枚掲載します。いずれもスフィンクス・テラスから撮影しました。ユングフラウヨッホに豆粒のように見える人、アレッチ氷河のトレールをたどる小さな人と駐機しているヘリコプターの大きさに注目してください。ヨーロッパアルプスの山容があまりに大きいので、つい近くの風景と思い違いしてしまいます。
         ユングフラウ

                            ユングフラウヨッホ
          トルーグベルク           フィーシャーガーベルホルン

                        アレッチ氷河

ずっと眺めていたい景色ですが、帰りの登山電車の時間が決まっています。
乗車する登山電車の出発時刻です。
電車は元来たトンネル内を通過し、トンネルから出たところにある停留所、“アイガー・グレッチャー”で降車します。ここから、登山電車一駅分を歩いて下るのが、本日のハイキングコースです。
このハイキングコースから見上げるユングフラウとメンヒ、そしてそれらの山から下っている氷河の景色は、絶景でした。
                         メンヒ


                  ユングフラウ                      シルバーホルン


             ラウバーホルン                 チェッケン

                               ファルボーデンゼー
上の写真、手前に池(ファルボーデンゼー)、そのむこうにクライネシャイデックの登山電車駅とわれわれの宿泊しているホテルが見えます。
ここから見えるアイガーは、西壁が見えており、ここからでは北壁が見えません。
                    アイガー西壁


                                  メンヒ


《槇有恒氏とミッテルレギ小屋》
歩いていると、下の方に小さな建物が見えます(下写真)。小屋のある丘と、対岸の村との間は、大きくえぐれた谷が隔てています。氷河の浸食によるものでしょう。


小屋の前まで来ました。

この小屋は、日本の登山家である槇有恒(まきゆうこう)氏にゆかりの小屋だそうです。現在、小屋の中に入ることはできません。入口のガラスを通して中を見ると、この小屋が使われていた当時を再現しているようでした(左下写真)。右下写真は、槇有恒氏に違いないでしょう。
 
 小屋の内部                         槙有恒氏の写真

ウィキによると、槇有恒氏は1921年(大正10年)、グリンデルヴァルトの登山ガイド3名と共にアイガー東山稜(ミッテルレギ)を初登攀しました。その記念として3年後に1万スイスフランを寄贈してミッテルレギ小屋(en)を作ったそうです。
ネット記事によると、「2001年 ミッテルレギ小屋2号が建てられた際小屋1号をアイガーグレッチャー駅の近くに移動。その後、2011年に現在の位置(ハイキングコース)に移動させました。」とあります。

下の写真は、われわれが宿泊しているホテルの廊下に飾られている写真です。“Yuko Maki 10 Sept. 1921”と署名されています。


             アイガー(北壁(左)と西壁(右))

                       ファルボーデンゼー
ハイキングは、ファルボーデンゼーに到着した。ここまで来ると、アイガーは北壁を見せ始めます(上写真)。
北壁をアップで捉えようとしましたが、タイミングが遅すぎました。雲が出始めたのです(下写真)。
                   アイガー北壁


p.s.ユングフラウ、メンヒ、アイガーの3山全体の写真を撮り忘れていました。ウィキペディアに転載できる写真がないか調べたところ、下の写真に到達しました。すごい写真です。特に、高精細で見たときの細部がすごいです。撮影者に感謝します。
ヴェッターホルン              アイガー     メンヒ      ユングフラウ  シルバーホルン

グローセシャイデック                        クライネシャイデック      
Photographer: Armin Kübelbeck, CC-BY-SA, Wikimedia Commons

アイガー北壁については、別に記すこととします。

戻る                            続く
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