弁理士の日々

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大川小検証委が最終報告案

2014-01-19 22:56:07 | 歴史・社会
「意思決定遅れ原因」=津波で児童ら84人死亡―大川小検証委が最終報告案・宮城
時事通信 1月19日(日)20時17分配信
『東日本大震災の津波で児童・教職員84人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の事故検証委員会(委員長、室崎益輝関西学院大教授)は19日、避難開始の意思決定の遅れと、避難先として河川に近い堤防を選択したことが多数の犠牲が出た直接的な原因とする最終報告書案をまとめた。
同日の議論を踏まえ、2月末までに遺族と石巻市双方に最終報告書を提出する予定だが、遺族は「責任の所在が不明確」などと反発している。』

このニュースだけ読むと、「人をバカにするのもいい加減にしてくれ」と言いたくなります。
大川小の惨事が、避難開始の意思決定の遅れと、避難先として河川に近い堤防を選択したことが多数の犠牲が出た直接的な原因であることは、事故直後から誰の目にも明らかでした。遺族の方々が知りたいのは、“なぜ意志決定が遅れたのか、なぜ不適切な避難先を選んでしまったのか”という点であるはずです。今回の最終報告書は、問題の本質にどの程度切り込んでいるのでしょうか。

犠牲になった大川小の子どもたちのことを考えると、それだけで胸が痛くなります。現場で意志決定を任されていた大人たち(その多くはあのとき亡くなっているでしょうが)も、“あのときああしていれば良かった”と痛恨の思いでいるはずです。
学校の現場で、たまたま津波来襲時に責任者の立場にいた大人が、常に最適な判断をすることのできる知識と機転を持ち合わせていると期待することはどだい無理です。それを思うと、ますますやるせなくなります。
そのためか、私もこの問題については深く突っ込んではきませんでした。今後もあまり立ち入ることはないでしょう。
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