yoshのブログ

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問梅閣 高啓

2014-03-23 06:55:52 | 文学
高啓の五言絶句 「問梅閣」を紹介します。高啓(1336~1374)は明初の詩人、明初の四傑といわれました。博学で詩に巧みで、歴史にも精通していました。「故隠君を尋ぬ」という詩も有名です。

問梅閣

問春何処来
春来在何許
月堕花不言
幽禽自相語


春ニ問フ何レノ処よりか来タル
春来ツテ何レノ許(ところ)ニカ在る
月堕チテ花言ハズ
幽禽自ラ相語ル

 「訳」

春に尋ねる。春はいったいどこから来るのだろうか、春は来て、いまはどこにあるのだろうか、と。月は西の空にかくれ、梅の花は何も答えてくれない。ただ鳥だけが静かにさえずっているだけだ。

 「鑑賞」
高啓は梅を愛し、梅の詩を多く賦しています。「問梅閣」というのは梅の花を眺めるに良い閣なのでしょう。月は「堕ちる」とありますから、中天に懸っているのではなく低いところから光を投げかけています。鳥も「幽禽」といっていますから、ここは人里ではなく、奥深い谷川のような場所であることを暗示しています。

    「吟剣詩舞道漢詩集(続 絶句編) 日本吟剣詩舞振興会編

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