ある大会社の役員室に和顔愛語(わげんあいご)という額がかけてあるとのことです。書は臨済宗妙心寺派管長の故 山田無文老師(1900-1988)の筆になるもので、丸みを帯びて和らかく和顔愛語そのままのゆったりした文字です。これは大無量寿経にある言葉です。「和顔愛語」はにこにことした顔と優しい言葉で人に接することを意味しています。この会社では、経営者はかくあるべしと教えていると思われます。「社徳」という言葉が生きているこの会社にふさわしい額だと思います。<o:p></o:p>
現在の大不況の中で会社の経営は難しい舵取りを迫られています。経営者の真価が問われる状況です。しかし目前のことや自分の会社の利益だけに汲々とするのは、いかがなものでしょうか。派遣切りや契約社員のリストラに走る前に、全社員の生活を優先する配慮こそが必要ではないかと思われます。リストラを決断する経営者は、それと同時に、自身の賞与辞退、報酬を半減するくらいの覚悟をもって弱者の痛みを共に分かつことを期待したいと思います。
<o:p></o:p>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます