鎌倉時代の禅僧 夢窓疎石の漢詩を紹介します。
夢窓疎石(1275~1351)は鎌倉末期、南北朝時代の禅僧、臨済宗の黄金期を築きました。後醍醐、光厳、光明天皇から国師号を賜った高僧です。造園技術にも優れ、有名な西芳寺、天竜寺、恵林寺の庭園を造ったといわれます。学問・知識の大切さと貴重さを自らの体験から述べた詩です。
修学
一日學問千載寶
百年富貴一朝塵
一書恩徳勝萬玉
一言教訓重千金
一日ノ學問千載ノ寶
百年のノ富貴一朝ノ塵
一書ノ恩徳萬玉二勝ル
一言ノ教訓重キコト千金
「訳」
わずか一日の浅い学問であても自分の身につけば、永遠の宝となって残るが、逆に百年もの長い年月を経て蓄えられた大きな財産でも、学問と違って、僅かの間に灰燼に帰すということがある。意義のある一冊の本から受ける恩徳というものは、多くの宝玉よりも貴重なものであり、師の一言の教訓の貴重さは、非常に高価な千金にも相当する。
「鑑賞」
高僧の詩なので、お説教調のところがあります。平仄、押韻が規則から外れているので、本来の絶句とはみなし難いともいわれます。
「吟剣詩舞道漢詩集 続 絶句編」日本吟剣詩舞振興会編
夢窓疎石(1275~1351)は鎌倉末期、南北朝時代の禅僧、臨済宗の黄金期を築きました。後醍醐、光厳、光明天皇から国師号を賜った高僧です。造園技術にも優れ、有名な西芳寺、天竜寺、恵林寺の庭園を造ったといわれます。学問・知識の大切さと貴重さを自らの体験から述べた詩です。
修学
一日學問千載寶
百年富貴一朝塵
一書恩徳勝萬玉
一言教訓重千金
一日ノ學問千載ノ寶
百年のノ富貴一朝ノ塵
一書ノ恩徳萬玉二勝ル
一言ノ教訓重キコト千金
「訳」
わずか一日の浅い学問であても自分の身につけば、永遠の宝となって残るが、逆に百年もの長い年月を経て蓄えられた大きな財産でも、学問と違って、僅かの間に灰燼に帰すということがある。意義のある一冊の本から受ける恩徳というものは、多くの宝玉よりも貴重なものであり、師の一言の教訓の貴重さは、非常に高価な千金にも相当する。
「鑑賞」
高僧の詩なので、お説教調のところがあります。平仄、押韻が規則から外れているので、本来の絶句とはみなし難いともいわれます。
「吟剣詩舞道漢詩集 続 絶句編」日本吟剣詩舞振興会編