今年は国連が定めた世界天文年2009であり、日本も共同提案国として、国連やユネスコで積極的な活動をしているということです。今年はガリレオ後400年になります。
1609年の11月の末にイタリアのガリレオは、それまでに作った望遠鏡の中から「かなり良好」な一本を手にとり、月を観察することからスタートして数々の発見をしました。
この望遠鏡は、今でもフィレンツェ科学歴史博物館に展示されており、日本でも精密な複製が試みられています。凸レンズと凹レンズを組み合わせただけの単純で、かつ使いにくい望遠鏡ではありましたが、ガリレオはまたたく間に、以下の大発見をしました。
1. 月には、山や谷があり、天体は神の世界ではなく、地球と同じように物質でできた世界である。
2. 空には肉眼では見えなかった、数え切れないほど沢山の星がある。
3. 天の川は無数の微かな星の光の集合である。
4. 惑星は丸く見えるが、恒星は光の点にしか見えない。
5. 木星の周りを4つの月(衛星)が周っている。まるで太陽を周る惑星系のミニチュアのようである。
6. 金星は満ち欠けをする。
7. 土星には奇妙なリングがある。
8. 太陽は自転しており、太陽の黒点は太陽の表面の現象である。
これらの話は望遠鏡と共にヨーロッパ中に拡がり、この頃から近代天文学がスタートしました。天動説と地動説の争いにも、明らかに終止符が打たれたと言えます。
ガリレオの発見はまことに偉大であったと言うべきでしょう。
海部宣男『望遠鏡400年が開いた宇宙』学士會会報 2009-Ⅵ
1609年の11月の末にイタリアのガリレオは、それまでに作った望遠鏡の中から「かなり良好」な一本を手にとり、月を観察することからスタートして数々の発見をしました。
この望遠鏡は、今でもフィレンツェ科学歴史博物館に展示されており、日本でも精密な複製が試みられています。凸レンズと凹レンズを組み合わせただけの単純で、かつ使いにくい望遠鏡ではありましたが、ガリレオはまたたく間に、以下の大発見をしました。
1. 月には、山や谷があり、天体は神の世界ではなく、地球と同じように物質でできた世界である。
2. 空には肉眼では見えなかった、数え切れないほど沢山の星がある。
3. 天の川は無数の微かな星の光の集合である。
4. 惑星は丸く見えるが、恒星は光の点にしか見えない。
5. 木星の周りを4つの月(衛星)が周っている。まるで太陽を周る惑星系のミニチュアのようである。
6. 金星は満ち欠けをする。
7. 土星には奇妙なリングがある。
8. 太陽は自転しており、太陽の黒点は太陽の表面の現象である。
これらの話は望遠鏡と共にヨーロッパ中に拡がり、この頃から近代天文学がスタートしました。天動説と地動説の争いにも、明らかに終止符が打たれたと言えます。
ガリレオの発見はまことに偉大であったと言うべきでしょう。
海部宣男『望遠鏡400年が開いた宇宙』学士會会報 2009-Ⅵ