yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

故郷

2009-11-05 20:08:45 | 文化
有名な唱歌 故郷(ふるさと)が今回の話題です。

兎追ひしかの山
小鮒釣りしかの川
夢は今もめぐりて
忘れ難き故郷(ふるさと)

如何にいます父母
恙なしや友がき
雨に風につけても
思ひいづる故郷

志をはたして
いつの日にか帰らむ
山は青き故郷
水は清き故郷

この歌は文部省小学校唱歌教科書編纂委員であった高野辰之(1876-1947)が作詞し、同僚の岡野貞一(1878-1941)が作曲し、大正3年(1914年)に第6学年用の教材として採りあげられ、今日まで広く歌い継がれてきました。国文学者でもあった高野辰之の故郷は長野県中野市永江村でした。この村には今でも日本の原風景とも思われる田園と山川が残っていますが、作詞がされた当時は兎追いの行事があり、小鮒も釣れていたそうです。高野、岡野の二人は「故郷」の他にも「春が来た」「春の小川」「朧月夜」「紅葉」などの唱歌を作り、小学校唱歌として残しました。これらの歌は日本人の心の原点となっているように思われます。高野辰之の故郷、長野の田園風景は、今や日本人の「故郷」に対する共通のイメージにまでなった感があります。
コメント
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