山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘13年 秋の関西方面への旅レポート <第11回>

2013-11-06 05:37:28 | その他

【今日(11/6)の予定】 

 道の駅:白川郷 →(R156)→ 白川郷IC →(東海北陸道)→ 高山・清見IC →(?)→ 高山市内観光 →(R41他)→ 道の駅:飛騨古川いぶし(泊)

【昨日(11月5日)のレポート】

<行程>

道の駅:白川郷 → 白川郷合掌集落探訪 → 五箇山(相倉・菅沼)合掌造り集落探訪 → 道の駅:白川郷(泊)

<レポート>

昨夜の就寝は、何と18時50分!この時間に寝て朝まで眠るなんてとてもできない相談である。我慢しても3時までが限度。今朝も起床は3時となった。しかしブログを投稿し終えての5時少し前は、そのまま起きているには寒すぎて、再び寝床にもぐって暖をとる。再起床は6時半過ぎ。相棒も起き出して、相談するまでもなく、直ぐ近くにある荻の集落(=白川郷)を俯瞰できる城山展望台の方へ移動することにした。そこに行けば、朝霧に包まれた集落全体が見えるはずで、それを写真に収めようという考えである。これは昨日から決めていたのではなく、今朝起きて見ると一面霧の中にあり、それならば、という意見の一致だった。すぐに移動して7時には展望台の駐車場に入る。既に先着の車が何台か停まっていた。皆さん考えは同じの様である。朝食はここで摂ることにした。集落はまだ霧の中で、写真を撮るには程遠い景観だった。先に朝食を済ます。

しばらく待ったけど、霧は波状攻撃を仕掛けるがごとくに繰り返して押し寄せ、なかなかシャッターチャンスを作ってはくれなかった。時々現れる集落を囲む山々は、もう紅葉の最盛期を迎えていて、全山紅葉の黄金色の輝きを矯めていた。わずかに光が増えた合間を狙って、何枚かの写真を撮ったけど、思いからは遠く離れたものだった。

      

早朝の霧の中の白川郷の俯瞰。城山展望台からの眺めだけど、今一光が不足していて、うまくゆかなかった。

もうしばらくは光が射す可能性はないようなので、今日の朝の撮影は諦めることにして、今日の第一目的地の五箇山の相倉(あいのくら)集落に向かうことにする。途中、再度白川郷の道の駅に寄り、用足しを済ます。それから相倉集落までは、15kmほどあり、その途中にもう一つの菅沼集落がある。二つとも富山県南砺市に属する重伝建の指定区域であり、世界遺産の中にも含まれている有名な場所だ。昨日泊った道の駅:白川郷は、岐阜県白川村に属し、この辺りは庄川の曲がりくねった流れに抗しきれずに、富山県と岐阜県の県境がめまぐるしく入り組んでいる。それを象徴するかのように飛越七橋というのがあるのが面白い。相棒は飛越(=ひえつ)を、「とびこし」などと本気で読んでいるのに驚いた。飛越とは、勿論飛騨と越中の頭の字をとっての呼び方であろう。でも飛び越しも面白いなと思った。

この地に来て何としても手に入れたいものがある。それは五箇山豆腐である。自分は豆腐大好き人間であり、特に堅い木綿豆腐ほど好きなのである。昨年の旅で食べた九州の五木村の豆腐も感動的だったけど、ここ五箇山豆腐もそれに勝るとも劣らない。五箇山豆腐は縄で縛って持ち運べるほどの堅さなのである。いつも自分たちと同姓の山本屋豆腐店で買うことに決めている。ここしばらくこの辺りに来ていなかったので、地理があやふやになっており、早く手に入れたいという思いは、山本屋豆腐店が白川郷のすぐそばにあるような錯覚を覚えさせて、なかなかその店が現れないので不安な気持ちにさせられたりした。相棒に笑われるまでもなく、五箇山豆腐なのだから、五箇山エリアの中に入らなければダメなのであって、相倉集落が近づいてくる頃ようやくいつもの店を見出だした。9時半過ぎ、店の間口は1階だけど、製造販売は階段を下りたところにあると、勝手は知っている。相棒が声をかけると、返事が戻って来て、今日は大丈夫と安堵した。中を覗くと、揚げたての巨大な厚揚げと、油揚げなどが箱一杯に詰まって並べられていた。豆腐も巨大で、普通に関東辺りで売っている豆腐の4倍の大きさはある。それを2丁と厚揚げを2個買い入れる。自分的には、これで今日の目的は果たした感じがあり、合掌造りの集落の探訪はおまけの様なものなのだ。満足、満足であった。

少し走って、相倉集落の案内板が出た信号を左折して、間もなく集落の入口にある駐車場に到着する。駐車料金500円也を徴収された。まだそれほど多くの訪問者はなく、観光バスは見られず、マイカーが10台ほど停まっていただけだった。今日はここで午前中一杯ゆっくりして、菅沼集落には気が向いたら寄ることにしている。午後は白川郷の萩集落探訪を夕方まで続けることにしている。歩きの準備をした後、二人は別行動にすることにして、それぞれ出発する。この集落はそれほど大きくなく、じっくり見ても1時間もあれば充分である。

      

相倉集落の朝。昨日降った雨にぬれた茅葺屋根から、朝の光に温められて湯気のような靄が立ち上っていた。

今日は隅々まで見て回ろうと思い、先ずは駐車場の下の細道から歩き始めた。相棒が何をしているのかは分からない。その後、集落の中心部を隅々まで回った後、今迄行ったことのない村社やその奥の方の家なども見て歩いた。合掌造りを見るのはもう何度も来ているので、それほど珍しいものではなく、ああ、この家は蚕の扱いが小規模だったのかなとか、この家は今空き家になっているけど、誰がどのようにメンテをしているのかななどと思いながらの歩きだった。最後にまだ行ったことがない、集落全体を俯瞰できる場所まで登って、何枚かの写真を撮った。これでもう為すことはなくなったと思い、車に戻る。相棒はまだ頑張っているようなので、PCを取り出し、写真を入れたり、ブログの記事を書いたりしていると、間もなく相棒も戻ってきた。午前中一杯ここで過ごすことにしていたのだけど、相棒の方ももうこれ以上はいいとのことだった。少し小腹が空いたので、先ほど買ってきた厚揚げを焼いて食べることにした。普通の厚揚げの倍くらいの厚さの揚げは、外側がこんがりと焼けて、肉厚の堅い豆腐がずっしりと歯を刺激して、何とも言えない美味さだった。この手のものはあまり関心を示さない相棒も、なんだかんだと、賞賛のセリフを吐いていた。確かに美味いのである。昼前だったけど、二人とも反省はない。

その後は菅沼集落はパスすることにして、白川郷の駐車場に行き、そこで午後からの時間を過ごすことにして、出発する。途中先ほど豆腐を買った山本豆腐店の前を通ると、「本日、豆腐は売り切れました」と書かれた表示板が出ていた。先に買っておいて良かったと思った。山本豆腐店は、以前と比べて人気が出てきているらしく、自店以外にも豆腐を収めて販売されているようである。自分も何だかうれしくなった。途中道の駅:上平をちょっと覗く。相棒は、何やら和紙類を購入していた。美味そうな赤カブが一束400円で売られていたけど、今、漬物にするにはちょっと量が多すぎるので、買うのを止めて出発する。白川郷の駐車場には、12時半ごろ到着。

世界遺産の中心となる合掌造りの集落のある白川郷荻集落は、世界遺産に指定されて以降ますます人気が高まったようで、今日も大勢の来訪者で賑わっていた。以前はこの時間でも難なく駐車できた庄川沿いに造られた大駐車場は、大型の観光バスや一般の車で埋まって満車となっており、反対側にある臨時駐車場の方へ行くようにと指示された。そこはまだ余裕があって、500円也を払って、気にいった場所に車を止める。ここで夕方まで過ごす予定である。昼食の後、相棒はカメラを抱えて出て行ったが、自分はここを見るのにそれほどの関心はなく、先ずはPCを取り出し、記録の整理をする。その後柿忘れていた日記をつけたりしていると、あっという間に1時間半が過ぎてしまった。ちょっと一回りして来るかと外に出たら、向こうから相棒が戻ってきた。張り切って行ったけど、かなり疲れた顔をしていた。休むことにするという相棒とは反対に、駐車場脇の石段を上って、荻の集落の方に向かう。

ここには何回か来ており、十年以上前には民宿に泊ったこともある。その「のだにや」の前を通りながら、あの時はカメムシ(=屁ひり虫)の襲来に驚き、苦戦したのを思い出したりした。この辺りはカメムシが多いらしく、部屋の中にはそれを獲るためのガムテープが置かれていたのにびっくりした。今頃はどうなっているのだろうか。通りは隅々まで人に溢れていた。外国からの来訪者も多いようで、皆思い思いに散策をたのしんでいるようだった。その中で、中国からの来訪者と思われる太った女性の一団が、辺りかまわずに大声をあげて騒いでいるのが気になった。北海道などの観光地でも中国から来たと思われる観光客は、傍若無人の振る舞いを見かけることが多く、多民族国家は、マナーの浸透が困難なのだなと思うことにしている。注意のしようがない。

      

白川郷・荻集落の代表的景観の一つ。静かな佇まいだが、周辺の道路、細道のは、観光客が蟻の行列をなしている。

写真を撮りながら集落をざっと一回りして車に戻る。相棒は寝床に休んでいたが、予想以上の早い戻りに驚いていたようだった。しばらく休んでいる内に16時を過ぎ、駐車場内に残る車は数台ほどとなっていた。皆さん、これから家に戻らなければならないのをお気の毒に思った。くるま旅でちょっぴり意味のない優越感を覚えるひと時である。我々の方は、これからもう一度城山展望台の方へ行き、夕暮れを待って灯りのつき始めた荻の集落を撮ろうと考えている。さっそく準備をして城山展望台へ向かう。直ぐに着いたが、先客もかなりいて、賑やかだった。しかし30分もすると殆どの車は去って、写真を撮るための来訪者だけが残る状態となった。それから灯かりがつき始めるまでのしばらくの間、寒くなってきたので車の中でお茶を飲んだりして待つことにした。夕暮れというのは、待っている時はなかなか訪れてくれないものだと、改めて実感した。17時半近くになって、ようやく明かりが灯り始めた。シャッターチャンス到来と、張り切って出掛けたのだが、どうも自分のカメラのレベルでは、夕景を撮るのは、まして遠景のそれは難し過ぎて、どうもうまく行かない。何枚かを撮ったけど、結局全部だめだった。相棒の方も、カメラの操作が不勉強で、同様の失敗だったようである。がっかりしながら、車に戻り、今夜も泊る道の駅の方へ向かって出発する。

      

夕闇の中の白川郷・荻集落の景観。城山展望台から撮ったもので、失敗写真なのだけど、あえて載せさせていただいた。

18時少し前の道の駅構内は、もうすっかり夜になっていて、照明がなければ暗闇といった状況だった。ご飯を炊き、夕食をとる。今夜はご飯よりも、五箇山豆腐を肴に、焼酎の熱いので一杯やるのが楽しみである。いわゆる冷ややっこという奴で熱い酒を飲むというのは、あまりいい趣味ではないのかもしれないけど、自分流なのだから余計なお世話なのである。久しぶりの五箇山豆腐は、無上の美味だった。食べる前に計測と写真を撮った。サイズは高さが8cm、幅が9cm、長さが13cmだった。やはり普通の4倍はある。1丁400円だけど、安いなと思った。豆腐といえば、京都の絹ごしの柔らかい湯豆腐をイメージする人がいるけど、自分的にはあれは豆腐ではない、別の種類の食べ物と思っている。豆腐は木綿でなければならない。お公家さんの好きな柔らかい豆腐では、関東の野武士のパワーは発揮できない。縄で縛るほどの堅さでなければ、ダメなのである。豆腐談義をすれば長くなるのでこの辺で終わり。豆腐の後、ご飯を食べようとしておかずがないのに気付き、先日相棒が湯浅探訪時に買った金山寺味噌に気がつき、これで食べることになったのだけど、その味噌のまあ、何と美味いこと。金山寺味噌は何度も食べているけど、こんなに美味いのは初めてだった。さすが本場物は違うなと思った。存分に満足して、夕食を終える。

      

山本屋豆腐店の五箇山豆腐。比較のため携帯を置いてみたが、どうもはっきりしない。一度に一丁を腹に入れるのは困難で、半分食べても満腹になる。だけど、堅いしっかりした味である。

      

あまりに美味かったので、ついでに金山寺味噌も載せることにした。豆腐の後だったので、この味噌の旨みが一層引き立ったのかもしれない。今度は味噌をつけながら豆腐を食べてみようと思う。

食事の後は、もうすっかり慣れたTV無しの夜を送る方法を実践する。すなわち、寝床に入って休むということである。明日は、高山の市内観光をする予定でいる。天気は大丈夫のようだ。おやすみなんしょ。

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