山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

06年 北陸・中四国晩秋の旅(第13日)

2008-11-26 00:16:30 | くるま旅くらしの話

第13日 <11月25日()

道の駅:多々羅しまなみ公園→(大三島ICより入り伯方島ICにて降りる)→伯方ショッピングセンター→船折り瀬戸(今治市・伯方島)→道の駅:伯方(今治市・伯方島)→(伯方・大島大橋徒歩往復)→(伯方島ICから入り大島北ICにて降りる)→道の駅:よしうみいきいき館(今治市・吉海町)(泊)  <47km

昨日の晴天は一日で終り、今日は再び怪しげな天気となった。とりあえず朝のうちは、雨は大丈夫そうなので、今日も歩いて多々羅大橋を往復することにして9時過ぎ出発。橋を渡るのも三度目となると、かなり余裕が出てきて、最初に感じていた恐怖感は殆ど無くなった。邦子どのも同じようで、もうすっかり普段のスピードで歩いている。橋の下に渦巻く海流を見てもすごいなあと感心するだけである。瀬戸内の海は、やっぱり晴れている時の方が美しい。鉛色では、どこに美しさを求めていいのか良くわからくなる。瀬戸田の島(=生口島)の橋の袂にある何本かの山もみじの紅葉も曇天では冴えない。

今日は瀬戸田PAの売店でこの島で栽培されているラン(デルフィニュウム)の小鉢を買った。瀬戸内の島々の幾つかではランの栽培が盛んらしい。因島にも生口島にもランの栽培センターなるものがあった。くるま旅では、車内がどうしても殺風景となりがちなので、小鉢のランは、その後の旅を大いに慰めてくれた。

ランを大事に抱えて帰路につくと、橋の手前辺りから雨が降り出した。今日はうっかり傘を持って来るのを忘れてしまったので、どうしようもない。濡れるばかりである。かなりの本降りとなったが、雨宿りの場所も無いのでとにかく橋を渡ることにした。雨勢は途中少し弱まって、橋を渡りきった頃は、殆ど止みかけていた。人騒がせな雨ではある。

車に戻り、今日は隣の伯方島に渡り、泊りはもう一つ四国よりの大島にある道の駅「よしうみいきいき館」という所にしようと思っている。伯方島にも道の駅はあるのだが、そろそろ四国本土の知人を訪ねる約束の日が迫ってきているので、今回は泊るのはパスして、様子だけは下見しておこうと思っている。

11時少し前出発。大三島橋を渡って、あっという間に隣の伯方島へ。先ずは島を一回りしようとICを降りた後、左回りで行ってみることにした。しかし島の半分くらいを廻ると、何だか道が狭くなり出して、漁師町に入ってゆくようなので、恐れをなして引き返すことにした。もう釣をする考えは無いので、無理をする必要は無いと判断した。途中、伯方ショッピングセンターというスーパーでカワハギなどをゲット。美味そうで安かったので、今夜鍋にして食べるつもり。地元で採れたものに違いない。

来た道を戻ってゆくと、船折の瀬戸というのがあった。来る時にもちょっと気になった所だった。というのも小型の貨物船がものすごいスピードでその瀬戸を通過して行ったのに驚いたからである。車を止めて行って見ると、道路の下がキャンプ場になっていて、なかなか良い所だ。船折の瀬戸というのは、潮の干満で潮流の激流が生まれる所らしく、文字通り古来そこを通過する船が折れてしまいそうなほどの急流の瀬戸という意味らしい。

   

船折りの瀬戸を行く船。潮は右から左方向へ流れている。写真では解らないけど、この船はエンジンフルスロットルでノロノロとこの瀬戸を通過している。

先ほどは右手から来た船がすごいスピードで通過していったが、しばらく見ていると今度は左の方から来た船が超低速で前を通過して行った。今でも交通の要所らしく、不断に船が通過して行っている様だった。鳴門の渦潮や、島をつなぐ大橋の上から見る渦潮も迫力があるが、この船折の瀬戸というのも、見た目には判らないけど、船に乗って行って見たら、潮流のパワーのすごさにど迫力を覚える所に違いないと思った。

伯方島ICの近くにある道の駅「伯方SCパーク」に車を停め、1時間ほどかけて昼食休憩。今朝隣の島で雨に降られて困惑したことなどは嘘のように、今はいい天気になっている。休憩の後、隣の大島に架かる伯方・大島橋を歩いて往復してみようということにした。因島大橋、多々羅大橋と歩くのに馴れた所為か、ここでも挑戦してみようという気になったのだ。名のとおり二つの橋がセットになって隣の島へ渡るようになっているのだが、距離は両方併せても多々羅大橋よりは短い。間に見近島というのがあって、ここは釣にはぴったりの場所だなと思った。釣竿を背負ったバイクのおっちゃんが下から上がって来て、それを見て確信は強まった。今度来る時は、ここでも釣をして見たい。1時間半ほどかけて橋からの眺望を楽しみながら往復した。今度しまなみ海道に来るときには、自転車を持って来なければならないなと思っている。海道に架かる橋には全て自転車通路が設けられており、尾道から今治まで、車とは格段安い料金で渡ることが出来る。今回自転車を持って来なかったのは大失敗だった。

車に戻って、隣の大島に向けて出発。ICに入って5分もかからぬ内に隣の大島北ICを出る。この島には二つの町(いずれも今は今治市)があるが、今日はとにかく疲れたので、早く吉海町の道の駅に行って休むことにした。立ち寄り湯のできる温泉などはなさそうなので、早めに夕食にして疲れを癒すようにしたい。道の駅「よしうみいきいき館」に15時頃到着。

ここは海の直ぐ近くに造られており、近くには下田水(しただみ)港というのがあって、今治とを往復するフェリーが航行している。その港の上を来島海峡大橋が走っている。下から見上げる橋は、天上に架かっている感じがして、多々羅大橋とは又違った壮大な景観だ。

   

来島海峡第1大橋とその手前を走るフェリー。フェリーは今治との間の急な潮流の中を往復している。

多々羅大橋は優雅で美しいという感じがするが、来島海峡に架かる三つの大橋は、優雅さよりも逞しさを感じさせるものがある。雨は降ってはいないが、再び天気が悪化して16時前だというのに辺りは薄暗くなってきた。下田水のフェリー乗り場に行って見たら、何と6m未満は980円で今治まで行けるという。しかも運転手だけでなく同乗者も含まれた料金なのだ。今までどんなに近くても1,000円以下の料金でフェリーに乗ったことはない。このフェリー会社の努力には頭が下がる思いがした。相当厳しい覚悟がないとこの料金で経営を続けるのは大変だろうと思った。明日は橋を通らないで、フェリーで四国に渡ろうと思った。来島海峡の潮の流れの厳しさは何度も耳にして入るが、この目で見たことは無い。明日はそれが体験できる。

夜は、再び雨降りになったが、伯方島で買ってきたカワハギ鍋を楽しみながら一杯やって時間を過ごした。暗い中に来島海峡大橋の照明が天国への道のように続いていた。夜半からかなりの雨降りとなった。今回の旅に出てから、もう2週間近くになろうとしているが、晴れた日は2、3日しかない。楽しみにしていた島での暮らしも、終日晴れだったのは、たった1日しかなかった。寒さはあまり感じないが、雨や曇りが続くと気分も暗くなりがちになるのはどうしようもない。結局人間という生き物も大自然の中では大自然の表情に左右されながら生きて行く小さな存在に過ぎないのかもしれない。

夕刻大阪のTさんからメールあり、明日明石海峡経由で四国に向うとのこと。連絡をとりあって、四国のどこかで再会することを約した。日時・場所等は未だ決められない。

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