山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

2004年 九州・山陰の旅 ジジババ漫遊紀行(第18日)

2015-02-15 04:30:01 | くるま旅くらしの話

<註:この記事は、10年前の旅の記録をリライトし、コメントを付したものです>

第18日:12月4日(土)

<行程>

の駅:小石原 →(R211・R210・R387)→ 里の駅:宇戸七福神 →(R387)→ 道の駅:いんない →(R387・R10他)→ 山香町里の駅:風の郷〔泊〕 <125km>

 朝から雨模様の天気で、予報では低気圧が通過するらしく、台風並みの荒天となるとのこと。8時頃には早くも雨が降り出した。風も強くなるらしい。今日からは国東半島を巡るつもりでいる。9時少し前に出発。R211で宝珠山村を経由して日田へ。宝珠山というのは、如何にも山岳宗教に因む呼び名の感がする。小石原の近くには山伏の修行場として有名な英彦山があり、この辺一帯は全てその傘下に含まれているのかもしれない。昔なら、天狗の面などをつけた行者が山の中から、「待たれえ~い!」などといいながら飛び出して来たのかもしれない。

日田郊外でR386に入り、市内を通過し、更に天ヶ瀬の温泉を横に見ながら雨の中を走って、玖珠町にて左折してR387に入り院内町方面へ。

途中宇戸という峠道に宇戸七福神という幟を掲げた里の駅があった。里の駅というのは、大分県独自の行政施策らしく、国土交通省の主導する道の駅に対して、県が音頭をとって、地域振興の拠点として「里の駅」と呼んでいるようだ。大分県といえば、一村一品運動が有名だが、行政サイドがいろいろと工夫してアイデアを実践しているのは素晴らしいと思う。我々のような旅くらしの者にとっては、里の駅はありがたい施策である。

その里の駅の脇に湧水があり、汲める様になっていたので、残り少なくなっていた竹田の湧水の補完をする。雨の中、20分位かかって完了。里の駅の売店で野菜などを買う。すぐ近くに秘湯の趣きの雰囲気の宇戸の庄という温泉宿があったが、細い急坂が谷底に向かっており、SUN号では入れそうもないので諦めてパスする。

11時半頃、ようやく曲がりくねった山道が終わって、道の駅:いんないに着く。小休止して、うどんを食べて早めの昼食。依然雨は降り続いており、天気はますます悪くなるようだ。このようなときにはジタバタせずに、安全な箇所でゆっくりした方がいい。何処か適当な所はないか、できれば温泉がいいなと調べたところ、国東半島の首っ玉の真ん中辺りに山香町というのがあり、そこにある里の駅には温泉があるらしい。そこへ行ってみることにした。R387を直進して宇佐でぶつかるR10を右折し、宇佐神宮は素通りして暫く走ると山香町に入る。山香温泉は風の郷という名の施設の中にあるらしい。その案内板を見つけ、R10を左折して1kmほど走って到着。この道は熊野の磨崖仏に行く新しい道のようでもある。

風の郷は、研修・宿泊を兼ねた温泉施設らしく、広い駐車場があり、P泊もOKである。邪魔にならぬように端の方に車を停めて、その後はゆっくりすることにする。風の郷とあるが普段も風が強いのだろうか。竹薮があって、強くなり出した風を防いでくれているが、今日の天気は特別なのかもしれない。タクジイは、数日来の風邪気味の体調が回復せず、毎晩寝床に入ってからの咳に悩まされている。昨日は薬の所為か、ジンマシンのような発疹が出て、些か困惑している。すぐに温泉に入るのはどうかと思い、少し仮眠することにした。クニバアが何をしているのかなど考える余裕もなく、直ぐに寝床の中へ。雨風は強くなるばかりで、SUN号の天井は雨音の騒ぎがひどくなりつつある。まだ13時半である。

一眠りしようとしたのだが、とても眠ることが出来ずに起き出し、思いきって温泉に入ることにした。風邪が治るのか反対に悪くなるのか、バクチのようなものである。普通だと風邪を引くのはクニバアの筈なのだが、どういうわけか、今回はぎっくり腰も治ってしまって、タクジイの方に厄災のお鉢が回ってきてしまった。それにしても昨日のジンマシンには驚いた。何しろ手のひらまでが発疹の対象なってしまっていたのだから。これでも、タクジイも結構デリカシーなのが判った。情けなくも、又少し安心したりしている。

温泉はなかなかのものだった。雨の降る中の露天風呂、屋根の付いている樽風呂など、野趣ある造りとなっており、お湯もソフトでいい。これなら風邪もよくなるかもしれない。1時間ほど湯に浸かったりして汗を流し車に戻る。ビールを一杯やってタクジイは寝床へ。クニバアは何やら調べ物の様子。一眠りの後、19時ごろ起き出す。風雨はますます強くなってきたようだ。ここは高台の一角なので洪水などの心配はないし、ガケ崩れも大丈夫。この頃は風水害で大被害を受けるケースが多いので、天候を甘く見てはいけない。DVDやラジオなどを見たり聴いたりしながら、長い夜の前半を過ごす。天井の雨音がひどいので、クニバアはいつものように下で寝ている。深夜近くなって降りが断続的になり、明け方近くなって止んだようだ。

【コメント】

◆この日は前半は、走り過ぎの感がありますが、早目に安全な場所を選んで落ち着いたのは上出来でした。コースとしては小石原から一旦山を下って日田市の方に向かったのに、再度山の中の道を選んだのは、気象状況から判断すると、あまり適切ではなかったように思います。院内に向かうよりも由布院経由で別府の方に向かう方が、同じ里の駅:風の郷を利用するにしても、より安全だった様に思います。ま、しかし、これは結果論であって、あまり強調するようなことではないかもしれません。要は、風雨が強いような場合は、山間の細道などを選ばすに、より安全なメイン道路を選択して早目に安全な場所に定着することです。

◆旅先での風邪と温泉入浴との関係ですが、この日の入浴は、結果的に回復に役立ちました。ま、博打に勝ったようなものですが、もしかしたら逆の結果になったかも知れず、やはりこのような無謀絡みの行為は避けるべきでしょう。普段から自分の体調をしっかり把握して、先ずは風邪などひかぬことが肝要であり、うっかり引いてしまった時は、無理は禁物だということに尽きると思います。特に高齢となるにつれて、このことは遵守する必要があるようです。

 

コメント
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