山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

2004年 九州・山陰の旅 ジジババ漫遊紀行(第24日)

2015-02-24 01:41:34 | くるま旅くらしの話

<註:この記事は、10年前の旅の記録をリライトし、コメントを付したものです>

 第24日:12月10日(金)

 <行程>

鳥取トヨタ社員駐車場 〔泊〕       <0km>

 一夜明けて、駐車場の夜はなかなか快適だった。この辺りは準工地帯らしく、民家は無く小さな工場や会社事務所などばかりで、夜は車のエンジンをかけても迷惑を及ぼす心配は殆どない。滅多にエンジンはかけないのだが、充電の都合もあり、偶にはかけることがある。この場所だと安心である。こうなってしまった以上は、腰を据えて思いがけない鳥取の地での生活を満喫してやる以外にない。車の方は、部品の到着が早くても土曜の午後遅くになるとのこと。部品の到着を待って分解・修理に入るので、どんなに早く終了しても、土曜日の夜になってしまう。

近くにジャスコの店舗があり、そこから海に向って4kmほど歩くと賀露という鳥取港のある地区があり、その先に魚市場があると聞いたので、今日は歩いてそこへいてみようと出発。ジャスコには開店間際に行ったのだが、何と先着の人に、何やらの記念だとかで紅白饅頭が配られていた。二人で計4個をゲット。ラッキーだ。幸先がいい。トイレで用事を済ませ、歩いて港の方へ向う。

バスも通っているらしいが、土地勘が全くないので状況がさっぱり分らない。海は北側だから、北側に向って歩いているのだろうが、地形も知名も全て初めて見聞きするものばかりである。鳥取の市街地へは反対側で、バスに乗らないと行けない距離らしい。明日、調べて市内見物にでも行くことにしよう。

遠くて近きは男女の仲、近くて遠きは田舎の道とはよく言ったもので、ジャスコからの4kmは遠かった。実際の距離は、先ほど訊いた人の話とは大きく違っていて、6km以上あったのではないか。1時間半ほどかかった。今どき6kmも歩く人などいないので、教えてくれた人も自分で歩いたことはなくて、勘での話だったのだろうと思った。ともかくも、魚市場の建物が見えてきたときはホッとした。あまり歩き過ぎると、クニバアのぎっくり腰が再発する危険性が高くなる。魚市場には大きな建物が5棟ほどあって、たくさんの観光バスが来ており、大勢の人で溢れていた。

ワクワクしながらその一つに入って行ってみると、いや~あるある、殆ど紅のカニ一色である。松葉ガニの最盛期らしい。何処かのTV局が来ていて、現場中継などもしていた。ごった返す人だかりの中を、掻き分けながら獲物を探す。クニバアは勿論カニ。タクジイは又々サバの串焼きだ。本当はアカイカの刺身なども食べてみたいのだが、あの巨大さでは、1匹買ったら1週間は食べ続けなければならないだろう。そんなことをしたらたちまち病気で入院となってしまう。何軒かの店を廻って目的の物をそれぞれゲットする。14時近くになっていた。

帰りはバスに乗ることにした。何でもいいからと来たバスに乗ったのだが、どうやらジャスコの方へは行かないらしい。親切な運転手さんが、1区間近く走った所だったけど無料で降ろしてくれた。もう一度乗り直して今度は大丈夫。15分ほどでジャスコに着く。そこから歩いて車に戻ると15時近くになっていた。少し疲れた。

昨日からの突然のドタバタで、これから後会う約束だった大阪の大田さん、帰路に寄る予定の野々市の林さん、それに倅どもへと、滞留を余儀なくされている旨をメールで知らせ、逐次返事を貰った。大阪の大田さんは予定を1日延ばして下さり、12日の午後ならばOKとのこと。同じく林さんも一日遅れでも大丈夫とのお話を頂いた。明日予定通り修理が完了すれば大丈夫だろうと見通しをつけた。このような変更をするのは初めてなので、いい経験だった。そう思うしかない。

今日はこれでもう出かけるのはやめにして、買ってきた獲物を肴にして、二人で大宴会をすることにして準備に取り掛かる。半分以上はやけくそだ。クニバアとは、ゲットした食材のコストが大幅に違っていて、何か損したような気もするが、タクジイはサバで十二分に満足することにした。美味かったあ~。いい気分になって寝床に。車の故障のことなどは忘れ果てている感じだ。

【コメント】

◆旅先でのとんだ災厄を逆手にとって、予想外の旅を体験した第一日でした。内容的には記述の通りで、この日は鳥取市の中心部から反対側になる海側への思いつくままの散策でした。特段の目的も何も無かったのですが、結果的には大豊漁ともいうべき収穫の一日でした。普通の旅では決してあり得ない成果を得たのは、偶然とはいえ、車が故障したからなのでした。時にはこのようなことも起こるのかもしれませんが、これはまさに不幸中の幸いを地で行った感じがします。しかし、いつもこのような禍福の連鎖が起こるとは思えず、先ずは事故や故障は忌避すべき重大事項です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする