村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

野分

2013-09-15 20:56:54 | 茶の事
プーシキン展の切符を2枚買ってある
9月16日が最終日
今日は待ち合わせて出かける予定だった

朝方 keikoちゃんから電話あり
バス停までの道であまりの大雨で
身体中びしょ濡れになったから
家に帰って来たところ
台風の前の雨風で今日は出ていけない
そういう電話だった
小雨は降っているものの
空も明るいし台風の影響はまだないようだが
今日は取止め
家から出ない
明日サカチカさんと行く予定にした
夕方になっても大した雨も風もなく
大変なのは 明日かも

猪もともに吹るる野分かな 芭蕉

そういえば keikoちゃんも
明日一緒に行くかもしれないサカチカさんも
イノシシ年生まれだ


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見る人も

2013-09-14 22:55:18 | お勉強
東京美術倶楽部主催
公開美術講座「琳派・ここが面白い」
第一回 光悦と宗達  講師 河野元昭
午後3時からだが

その前に室町の三井記念美術館へ
今開催中の特別展
国宝「卯花墻」と桃山の名陶-志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部
9月10日~11月24日
本で見た事のある名品がずらっと並んでいる
東博や湯木美術館の名品も


卯花墻はもちろん、並ぶ桃山の茶碗はそれぞれ好ましく
茶味が溢れている
もぐさ土の美濃焼の茶碗は厚みがあるので
のみ口をへらで削ってあるものが殆どだ
茶を飲むためのものだから当たり前といえばその通りだが
自然な景観の如くの 
その箆削りの絶妙な美しさを今回は改めて感じた
茶碗を見る時 口づくりをよく見、のみ口を探す
どの位置にしようかと正面を正す
茶碗の作者の姿が浮かんでくる

お昼は新橋シティセンタービル42階で食事
写真はその窓から写したもの

公開美術講座の河野先生の講演
驚くほど闊達でユーモアにあふれ解りやすい
頗る楽しかった
またいつもガラス越しでなく
直に掛物を観る事ができるのだが
マスクをするかハンカチを口に当てるかして拝見
今回は五幅の宗達が掛っている
そのひとつは
本阿弥光悦書、俵屋宗達下絵「古今集 秋歌下」
見る人もなくて散りぬる奥山のもみぢは夜の錦なりけり 貫之

まさに先生のおっしゃる
手弱女振りタオヤメブリ装飾性 なのだろう
うつくしい


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マキシム・ド・パリ

2013-09-13 21:44:53 | 懐石・料理
お見舞いにと食事をご馳走になった
銀座のマキシム・ド・パリ



ここへは以前想望庵さまに招待されて来た事がある
確かその時も快気祝いだった




メニュウは
フランスランド産フォアグラのフラン
バニラで香付けしたイチジクのコンポート

本日のポタージュ


フランスシャラン産鴨胸肉のグリエ 四種の胡椒ソース
ギリシャ風大麦のリゾット


マキシム特製デザート



コーヒー

満足


明日は三井記念美術館



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菊の画

2013-09-12 23:39:07 | 村雨庵 稽古 
木曜稽古
待合に菊の絵
白と薄紅色の・・・




菊の花咲や石屋の石の間 芭蕉
菊は強い


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こすもす の 花

2013-09-11 23:41:41 | 茶の事
どの稽古より一番緊張する
月に一度の茶の稽古 
私は足の為に2ヶ月休んだので会員の皆様とも久しぶりである
仲良しさまとお目にかかれて嬉しい

そういえば
鬱だった気分がすっかり消えていると
今日気がついた
落ち込んでいたり鬱だったりすると
自分もつらいし 回りも厭だろう

9月に入って休みなく用がある
出かけては 人と会い
または来てくれた人と会う
お喋りしては何か食べ 又 喋る
それでも芯に不安感が残っていたのだが
みささ苑の茶会からだろうか だんだん元気になった
一片の雲の無い晴れた空のごとくに
今は元気だ 
足はまだ長く歩けない 階段も降りるのは大変だが
気分は晴れだから 心配していない
写真には今日の花
桜たで、数珠さんご、大おけらだそうだ
コスモスは入っていないが・・・

大空の青きとばりによりそひて 人を思へる こすもすの花 晶子




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酔芙蓉

2013-09-10 23:52:51 | 茶の事
枝ぶりの日ごとに替る芙蓉かな 芭蕉

今日は紫兎先生での茶の稽古
床には空性法親王の色紙がかかる
花は酔芙蓉
朝のうちは白いが
段々薄紅色になり
夕方になると美しい桃色になる
EK様がお持ち下さったそうな 
次の日開きそうな蕾を
前日に切り取り
大切に薄紙で包んでおく
そして水揚げの為に
ガスで茎を焼く
花への愛情がないと優しく扱えないだろう

美しい花を咲かすには 
見えぬところで手をかけている
人も影の努力が必要だろう
でも
野の花という手もある



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隠逸花インイツカ

2013-09-09 23:28:24 | お勉強
キョウイクとキョウヨウ
今日の用と
今日 行く所
それが年を重ねるほど必要になると言い聞かせ


私のキョウヨウは
新宿の茶道具屋さんと
キョウイク所は書の勉強に行く
時間は午後2時からなので
それまでに今日の用事をすませようと
大忙しで茶道具屋で用事を終え
いつもの待ち合わせの駅へ行った
着いたのが待ち合わせの1時40分
誰もいない
45分まで待ったが誰も来ない
先に行ったのかとソロソロと歩きはじめる
一本道を途中で何度も振り返り、振り返る
でも誰の姿も無い
先生のお宅に到着するや 
遅れたと思い
ガラリと戸を勢いよく開ける
「先生こんにちは ご機嫌よろしゅうございます」
先生はいつもと違い 半ズボン姿で
丸く目を見開いて応えて下さる 
「あれ何方も来てませんか」
「いつも一番に来ている想望庵様も・・・まだですか・・・」
どうぞどうぞと 
茶室に入りニコニコと
暫し雑なるお話しをするも
誰も来ない
「どうしたのでしょう」と私めが
と先生が「いつも何時に集まるのでしたか・・・」
「二時です」と申し上げたものの・・
先生は「さて今の時間は」
私携帯をみて「もうそろそろ二時ですが・・・」
と携帯を見るや 驚いたのなんの
今年一番のおどろき
まだ 1時になっていない
一時間 完全に間違えてしまったのだ
情けないし、申し訳ない とっさに穴を探したが
ああ 
「先生早く来過ぎました スイマセン」 と謝るしかない
心の内では
今日は朝も昼も食べていない
予定では新宿でお昼をとるつもりだったから
ウィダーインを飲んだだけ
一時間あればゆっくりお昼も食べられて珈琲ものめたのに
勉強の最中 何度もお腹の虫がグオーと叫んだ
とほほ・・・


菊さくや我に等しき似せ隠者 一茶

今日は重陽の節供 
菊の節供ゆえ
着物は菊柄の白大島
菊は
霜見草シモミグサ、翁草オキナグサ、齢草ヨワイソウ、千代見草チヨミグサ、星見草ホシミグサ
また陰君子インクンシ、隠逸花インイツカともいうらしい
一茶は似せ隠者というが
実はわたしめも・・・


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夢に彳む

2013-09-08 22:39:45 | 懐石・料理
今月二回目の懐石料理教室
生徒は二名
食事に飛び姫を誘った
お土産に持ってきてくれたのが
動物パン
ネコ、パンダ、亀、ブタ
どれも可愛いが どれにしようか
チョコレートが入っている豚パン
これにした


明日は 9月9日
重陽の節句
菊畑や夢に彳む八日の夜 加賀千代女

なんと読むのだろう 彳む 
調べた
タタズムと読む 意味は少しづつ歩く、たたずむこと

行くの作りの部分 音読みはテキ
右の右半分は亍 チョク
彳亍 二文字でテキチョク よちよち歩き だとニコニコ大百科に書いてある
実に面白い




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白秋

2013-09-07 22:42:54 | 茶の事
もちろんご存じの事だろうが
陰陽五行によると季節に色がある
春は青、夏は朱アカ、秋は白、冬は玄クロ
よって青春、朱夏、白秋、玄冬となる

今日は暑くとも 秋
九月の七事式の稽古
季の茶話会では
且坐、東貴人且坐、結び帛紗花月

八月は先週だった
同じ科目もあるのだが もはや忘れている・・・
且坐の正客は香を焚く 
銀葉に香木をのせる
そのかそけき香りを
五感を澄ませ深々と聞く
次客は軽やかに秋草を籠にいれる
矢筈すすき、紫露草 金水引
茶席はすっかり秋だ


写真の菓子器は 宋白磁
輪花に結構なる銀の覆輪がかかっている
菓子は鶴屋吉信の菊 こなし製だそう
美しい菓子器と美しい菓子
茶はどこを切り取っても 美しい

うゑまぜて しをり よろしき秋ぐさの 花のさかりを見て遊ぶなり 北原白秋



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あきの夜や

2013-09-06 22:20:54 | 懐石・料理
9月の料理教室開催
生徒様はお二人
梨と葡萄の白和え
9月ならではの果物を使ったひと品
梨と林檎と葡萄 
豆腐を霜降りし水切り
擂鉢で当たり砂糖と塩と淡口ほんの少し
味を見て調整する
これが
思いのほか美味しかった
果物だからデザートみたいかと思ったが
ちゃんとおかずになっている

写真はいさきの姿焼き

人数も少ないのでいつもより1時間早く始めたが
終わるのは同じく夜七時すぎてしまった
お帰りを木戸まで送ると
さーっと涼しい風が出迎える
まだ気を許せないが 秋なのだ

あきの夜や自問自答の気の弱 太祇



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声も惜しまず鳴く虫を

2013-09-06 00:25:23 | 茶の事
あきの夜に 聲も惜しまず鳴く虫を 露まどろまず 聞きあかすかな 西行

隣の庭からだろうか
虫の音が聞こえる・・・

日中は蒸しむし
窓を開けると熱気が入るし
茶室は風炉の炭でまたまた熱い
クーラーに扇風機がまだ必要だ


昨日は モリーナさんから大分のお菓子が届いた
今日は otakeさんの那須のバームクーヘンと
サカチカさん広島出張土産のおしゃもじ煎餅
夏休み後の 9月からのお稽古
主菓子は 毎週お菓子屋が二種類届けてくれるが
干菓子は火曜日の茶会の帰りに八王子で買ったゆべし
それに菓子部の干し琥珀の二種類しかなかった所だから
お菓子を頂戴すると とても有難く嬉しい
その場所を思い描きつつお菓子を食べる
それも 頗る楽しいものだ
すると
「・・・だから 痩せないのよ」と 
想望庵さまの声が聞こえた
空耳? 虫の音か?

 


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楽 らく 

2013-09-04 22:52:10 | 村雨庵 稽古 
たのしみは 
とぼしきまゝに 人集め
酒飲め物を 
食へといふ時 橘曙覧 (獨樂吟)

ひと月ぶりの水曜稽古日
家をすこし掃除して 綺麗になった
花を生け香を焚く 優雅なひととき
お弟子がうちに稽古に来るという 
有難さ 感謝である 

今日の掛物は
大徳寺506世 雪窓宗甫
昭和41年(1966)寂、65才
室号は蔵暉
昭和30年11代管長小田雪窓筆 
「樂」

楽と書いてあるが 読みにくい
白その下に糸ふたつ その下に木
楽家11代楽慶入の隠居印が確かそうだった

昨日は楽の会だったので
楽の一字

気楽に茶を楽しみ 
楽々とわが道を進もうと言ったら
修行が足りない!
喝っつ!! とくる・・・ね



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美ささ苑 獨楽茶会

2013-09-03 23:47:30 | 茶事 茶会 
食べログには「千利休ゆかりの茶室 獨楽庵がある料亭」とある
今日の茶会は八王子 美ささ苑にての
第四回獨楽茶会

美ささ苑には
茶の湯と美を楽しむ会=楽の会という会員制の会があり
それに入会すると茶会や講演会へ参加ができる
ビジターでも会費が少し高くなるが
参加できる

そのつど高名な席主が
興味深い茶会を開いている
茶の流儀も色々で とにかく楽しい
あいにく水曜日が多いので参加できずにいるが
ホントは毎月行きたいと思っている
著名な講師を招いて講演会もあるがこれも都合の悪い木曜日や
予定がすでに入っていたり 中々うまくいかない

今日の濃茶席は岡本浩一先生
淡交にも長く連載をされておられる社会心理学者で
わが本棚には著書の「茶道を究める」
「心理学者の茶道発見―癒しと自己の探求」とが並んでいる
ご本人におめにかかる楽しみもあり
どのようなお取り合わせをなさるかと
興味津々
薄茶席は先生のお弟子様とか
男性であり またそれも興味津々だった

岡本先生はご本の印象と変わらず
知的で穏やかな雰囲気である
お話しも勿論お上手
お取り合わせも時代の瀬戸一重口の水指に
古清水の茶入 お菓子も特別に美味しく
満ち足りた気分でにじり口を退出した
薄茶席は世界から取り集めた茶道具を取合せられ
知らない国名が数々登場 地球儀を頭に思い浮かべるグローバルな茶席だった
隣に座る想望庵さまは「あまりにもご亭主の手が綺麗で・・・」とは
さすがいつも美を追求されている方の台詞は一味違うなあ

今日もすこぶる暑いが濃茶席には冷房が無い
茶人はそれも修業のひとつと
主客とも汗をかきながら茶をする
それには体力がないと ついていけない
体力をつけて 足を丈夫にして
もっともっとお茶をしたい と思った
この所自分の体力や足の不調もあり 正直 鬱だった
鬱のまま茶会に出向けば
目を洗うように露地の緑は美しく
茶会の為に働く人がいた
次々と照り乾く敷き石に水を撒く人がいた
優しく下足を揃える人がいた
いいなあ 
出来る事から
私もがんばろうかな 

頑張ろう! 
自分!




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昨日は東 今日は西

2013-09-02 19:34:29 | 懐石・料理
いなづまや きのふは東 けふは西 其角

稲妻や昨日は東 
今日は西 宝井其角
蕉門十哲の第一の門弟


9月の料理のお稽古
膝に悪いのでなるべく重いものは持ちたくないが
自分の庖丁にノートとエプロンは欠かせない
庖丁は柳刃、出刃、薄刃と小出刃の四本
結構これが重いので専用の袋に入れて肩から掛ける
今日も暑い
水分補給に何か必要だと
今日は駅のキオスクに寄り
ソイジョイ、ウイーダインと十六茶を買う
料理の最中はずっと立っている
大丈夫か自分でも心配だったが
皆さんが気遣って下さり途中で椅子に座ったりした
勿論 食べる時には何の不自由もなく
おいしく頂いた

家に帰ると突風被害ありとテレビで盛んに報道している
越谷だというが従姉妹の住む越谷と近いのか遠いのか
わからない 電話は出ないし 地図などを見て家を探したがよくわからない
本人からメールがあり
一泊の旅行へ出かけ今帰りのバスの中
家は大丈夫だという
頑丈なビルなどの建物に逃げる
間に合わなければ ガラス窓からは離れる事だ


自然現象とはいえ 竜巻は 恐い



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かこち顔

2013-09-01 22:17:58 | 短歌・俳句の事
今日は9月ついたち
旧暦では7月26日だと
月は細い爪のような月だが

百人一首 86番 西行
嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな

かこち顔は 託ち と書く
{goo辞書 }によると
他に事寄せ、
そのせいにして恨み嘆く顔つき。
また、思いわびているさま。

千載集・恋五
月前恋と「いへる心をよめる」

月があまりにも綺麗でも 
かこち顔など したくないね


短歌の結社に歌稿を送る時
入会の年月を書く
平成7年5月
短歌を詠み始めて 18年も過ぎたが
毎度 お粗末な事なのだが
自分の歌を詠むと、ありありとその時
その瞬間が浮き上がってくる
 京都三条の古布屋へ行った 平成22年9月の歌だ

うづたかく
積み重なりぬ古布ばかり
囲まれる店主の
姿めずらし   村雨庵

短歌っていいものだ
さあ一首詠んでみたら・・・




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