村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

白たへの衣干したり

2020-07-20 21:07:42 | 和歌と歌人
春過ぎて
夏来キタるらし
白たへの
衣干したり
天アメの香具山
 持統天皇
 和歌・歌人19
『万葉集・巻一・28』

天の香具山は
畝傍山、耳成山と並ぶ大和三山の一つ。
白妙シロタヘは
楮コウゾの繊維で織った粗い白い布。
初夏、村の娘たちが
早乙女の資格を得るために、
山に入って
物忌みのお隠コモりをする。
その娘達の物忌みの斎服。
その白、山の緑、空の青。
そしておそらくは娘達の頬は紅。
初夏の透明で鮮やかな色の対比が目に浮かんでくる。
百人一首歌番号2番、
新古今和歌集巻三・夏歌は
(衣干したり)が
(衣干すてふ)に変わる
間接的な表現に代えられたのは
婉曲エンキョクな表現を好むという
平安時代以降のうたの傾向らしい。


持統天皇ジトウテンノウ
生没年未詳
702没
天智天皇テンチテンノウの皇女
諱イミナは鸕野讚良皇女ウノノサララヒメミコ。
天武天皇の皇后。
草壁皇子クサカベノミコの母。
天武天皇崩御後
称制ショウセイし、
(称制ショウセイとは① 中国で、
皇帝が幼少のときに
皇太后が政務を行うこと。
②古代日本で、
天皇が在位していないときに、
皇后・皇太子などが臨時に
政務を行うこと。)
草壁皇子の死によって、後に即位した。
壬申の乱の時から
夫天武天皇の傍らにあってこれを助け、
天武天皇の崩御後はその偉業を継ぎ、
藤原宮造営などに当たった。
宮廷の儀式などをも整え、
柿本人麻呂など
宮廷歌人の登場の舞台を造った。


ウイキペディアには
持統天皇を主題とする作品として
漫画
里中満智子『天上の虹 持統天皇物語』
長岡良子『古代幻想ロマンシリーズ・眉月の誓』
大和和紀『天の果て地の限り』
そにしけんじ『ねこねこ日本史 第2巻』
小説
阿夫利千恵『妖の女帝 持統天皇』
小石房子『鉄の女帝持統』
近藤精一郎『白鳳の女帝―持統天皇私伝』
三田誠広『炎の女帝 持統天皇』        
坂東眞砂子『朱鳥の陵』
今度読んでみたい

写真は土曜日に頂いたもの
ヨックモックの
フルール・フルール
極めて薄いラングドシャーで
12,5センチの花の缶に順に
丸く綺麗に並んでる
ヨックモックのシンボルの
花水木を模して作ったという
手に取るとより華奢で可憐だ
それをパクリ パクパク
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