村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

秋暑の花

2012-09-20 00:41:20 | 茶の事
吾心似秋月 大徳寺派 宗源

吾が心 秋月に似たり
作者は
臨済宗 大徳寺派京都の瑞光院 前田宗源師

今日も暑いが空は秋の気配
月も秋の、茶花も間違いなく秋の花にと代わっている

茶の稽古へ出かけようと玄関を出ると
雨が降っていた
先週の金曜日、もう一足あると思い雨草履を捨てたのだが、
昨日下駄箱を探したが無かった
仕方ない 普通の草履で良しとするかと
黒に肌色の花緒のエナメルの草履にした

外は雨が降っている
雨コートも今日は用意していない
その雨を少し眺めていると 雨は止んだ
勿論 傘もささず、雨ゴートも着ず、雨草履も普通ので出かけた

今日からこの茶の会に想望庵様も参加
「ご紹介します 
バレリーナの想望庵様です
舞台には出ないのですが・・・
趣味は乗馬と水泳です」

想望庵さまが足を痛めた時のお医者様の診断は
「バレリーナがなる症状です」とのこと
若いころからモダンバレー、近年はクラシックバレーのお稽古にずっと通っている
舞台にでなくともバレリーナに違いない
そのスーッと伸びた足も美しい

今日の夜は水曜稽古があるので
かたづけもお任せして早めに帰った
雨の用意はしていない
駅に着き歩くか車か一寸考えたが歩く事に決めた
雨が降れば濡れるだけと駅から10分程のわが家へと向かう
半分位で急にぷっつと草履の鼻緒が切れた
「たけくらべ」で真如の鼻緒が切れた場面を思い出した
「伊豆の踊子」にもあったような・・・
しかしそんな悠長なことはいってられない
すぐに雨が降るかも知れないし、夜の稽古の時間は迫ってくる
みっともないが綿のハンカチをぐるりと鼻緒に通し
底から足ごと包帯のように巻いてみる
何とか良さそうだ
足と草履をズリズリと持ち上げつつ、そろりそろりと歩いて帰った
曇天の夕暮れ時 雨も降らず 無事にわが家に着いた
まずは目出度し


閼伽桶アカオケニに秋暑の花のしづみけり 蛇笏

彼岸の入りだ



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