村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

人の心を種として

2012-03-03 23:40:14 | 短歌・俳句の事
古今和歌集の序文で
紀貫之が仮名で書いたものを仮名序
紀淑望が漢文で書いたものを真名序という

その仮名序を若い時に暗記したことがある
今は大部忘れてしまった
書き出してみると
少しづつ思い出す

古今集仮名序 紀貫之
和歌ヤマトウタは人の心を種として、
よろずの言の葉とぞなれりける
世の中にある人、
こと、わざ、しげきものなれば
心に思ふことを、見るもの、
きくものにつけて、言ひだせるなり
花に鳴く鴬、
水に住む蛙カワズの声を聞けば、
生きとし生けるもの、
いづれか歌をよまざりける
力を入れずして、
天土アメツチを動かし、
目に見えぬ鬼神オニカミをもあわれと思わせ、
男女の中をも和らげ、
たけき武士の心をも慰むるは、歌なり


この後に和歌を六つに分類する
人麻呂と赤人を挙げ
その後に六歌仙が登場してくる
のだが
その六歌仙のうちの小野小町にはこう書いてある

小野小町は
いにしへの衣通姫の流なり
あはれなるやうにて、つよからず
いはば、よき媼オウナの
なやめる所あるににたり
強よからぬは
媼のうたなればなるべし

思つつ
ぬればや人の
見えつらむ
ゆめとしりせば
さめざらましを

いろ見えで
うつろふものは
世中の
人の心の
花にぞありける

わびぬれば
身をうきくさの
ねをたえて
さそふ水あらば
いなむとぞ思

衣通姫のうた
わがせこが
くべきよひ也
ささがにの
くものふるまひ
かねてしるしも



今日は懐石料理の稽古日
料理は立ち続けで重労働でもあるが
みんなですれば何でも楽しい


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