今日の予定は郊外に出てジベルニーのモネの家と庭園を見ること、夕方から夜10時までを2度目のルーブル美術館に行くことです。
サン・ラザール駅から国鉄SNCFの特急ルーアン行に乗り約45分、ヴェルノンで下車。乗車して20分もすればパリとは全く違う風景に出合います。ヴェルノン駅では特急とバスが連絡していますが、急いでバス停に行かないと積み残される恐れがあります。途中セーヌ河を渡り15分でジベルニーの村に着きます。特急は往復で13.2€。とにかく交通機関が安いのはありがたいです
1883年モネはジベルニーに移り住みました。薄紅色と緑色の鎧戸の瀟洒な家が温かく迎えてくれました。今まで見たこともない浮世絵がたくさん飾られていました。家具、小物、食器、キッチン、ピカピカに磨いて並べられた鍋を見ていると、妻カミーユの死の後二度目の妻となったアリスや8人の子供と暮らした幸福な生活がしのばれました。モネは絵と庭づくりに時間を費やし10年かけて庭を完成させたそうです。家の前の花の庭と、道路の下の地下道をくぐった先に睡蓮の池があります。広大な庭のあちこちに日本の面影を発見しました。
モネの家と睡蓮の池の公開は11月1日まで。ぎりぎりで間に合ってラッキーでした。でも4月に訪れた人のブログを見ると、花、花、花で全く違う印象でそれにも心惹かれます。毎年11月から3月までが閉鎖というところを見ると、オーナーもやはり素晴らしい花と美しい緑の庭園を見せたいのでしょうね。ヨーロッパには夏時間と冬時間があり、明日の夜中に1時間遅れで時計の修正です。
ジベルニーの昼食はこんなガーデンがぴったりです。オニオンスープとバゲットにハムやチーズを挟んだだけのサンドウィッチですが、パンが特においしいので私も思わずはなまる!
長さが30センチぐらいもあるので1本だけ注文すると、半分に切ろうかと言いながらすっぱりと切ってくれました。食べ物ではこんな具合にボディランゲージが素直に通じます。
トイレを借りようと思ったらデジタルロックがしてあり、聞くとレシートの下にナンバーが書いてあるのでナンバーキーを押せばオープンということ。ジベルニーはトイレ事情がよくないと聞いていましたが、こういうスタイルのトイレがあると安心です。
★ルーブル美術館
まずは階段を上るときに目につく『サモトラケのニケ』。これは圧巻です。頭部は失われているけどこれほど美しい女神はいない、ミロのヴィーナスもかなわないとは私の勝手な解釈ですが、一番のお気に入りです。
ラファエロ、ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、『カナの婚礼』のヴェロネーゼなどのイタリア絵画。ドラクロワ『民衆を導く自由の女神、』、ドラクロワ『メデューズ号の筏』、ダヴィッド『ナポレオンの戴冠式』などの大作があります。『ナポレオン・・・』はヴェルサイユにも同じタイトルのものがありましたが、それは習作でルーブルが本物だそうです。どうしても探し出せなかったのがダ・ヴィンチの『聖アンナと聖母子』です。
見ても見ても次から次へと作品が何気なく飾ってあるところがさすが。それがルーブルなんですね。フラッシュなしでのカメラはOKでしたが、撮る暇もないくらいに見ることに忙しかったので、ほんの数枚しか撮っていませんでした。
閉館は10時。数えきれないくらいの部屋なのに、一人も居残らないように閉館することは大変だろうと思います。クロークに預けたコートを取りに行くと、時間外で別のところに移されていました。まだ見ていないシュリー翼には16世紀、17世紀のフランス絵画がありますが、今回もまたお預けになりそうです。やはり3日間は必要かな・・・。
★チケット購入
前回は車窓から見るだけだったオペラ・ガルニエに一度は入ってみたいとチケットをとる事にしています。公演日からしてチャンスは明日のみです。ジベルニーからパリまで戻るとすぐにオペラ座へ直行。
チケット販売はオペラ座の中にあり、入っただけでもうその豪華さに圧倒されました。まるで宮殿の様です。あのオペラ座の怪人が本当にいるような・・・、クリスティーヌの歌声がきこえてくるような・・・。
ここも行列で、一人ひとりが座席表を見ながら検討するので時間が長くかかりずいぶん待ちましたが、甲斐あってバレエのチケットが手に入りました。
閉館後遅い夕食をとって、ホテルに帰り着いたときはもう11時でした。今日もたっぷりまる一日の行動でした。二人ともまだまだ足は大丈夫です。