おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

新たな微動雲台を作りました!

2017-08-11 17:11:57 | 新製品等のご紹介


ポラリエ雲台ベースがさらに進化した姿がこの画像です。ポラリエ+PCB-EQ3でBORGなどの小口径鏡筒で直焦点撮影をする際に、どうしても障壁となってしまうのが、構図の微調整です。これまでは、当店のDU-5(簡易赤緯軸ユニット)に乗せて一種の赤道儀として直焦点撮影を行ってきました。しかし、星雲や星団をど真ん中にきっちり収める構図にするには骨が折れる作業でした。これまでは慣れでやってきましたが、その苦労を回避できる新たな微動雲台ができました。



重量は、600グラムとTK-ALZM3より400グラムは軽くできている上に、サイズもコンパクトになりました。まだ名前が決まっておりませんが、TK-ALZM3のジュニア版といった感じです。機能は、同様にフリー操作できる上に微動も当然可能です。とてもシンプルに作ってあるので、タワミやタタつきは全くありません。実はまだこの形は完成形ではなく、本当は今日アルマイト処理から仕上がってくる予定だった部品が届かず、最初に作った部品を組み付けています。画像の角張った部分は大きくRが付くのでよりスマートな形状になります。もしかしたら明日その部品が届くかもしれないので、その場合にはまた写真を撮ってからアップします。

先日の原村星まつりには展示しておりました。



この微動雲台がPCB-EQ3に取付けることで、PCB-EQ3の回転軸を回さない状態でも星雲星団の導入が可能なので、常に鏡筒を真上に置いた状態で撮影ができるので、バランスが多少とれていなくてもポラリエ本体にかける不可は軽減されるでしょう。とりあえす、来週からの北米日食で使ってみて問題が無ければ初秋頃に販売いたします。



合わせて販売予定の「TK-ALZM4」ですが、両方並べてみるとサイズなどが良く分かると思います。TK-ALZM3は、北米日食へ持っていって使います。この微動雲台も何度も海外遠征へ持っていって使っていますが、新たな商品が無かったのでまだ愛用しています。新たなTK-ALZM4は図面も仕上がっているので、近いうちに最終試作へはいってから使ってみて問題なければ新商品として販売いたします。

今日からお盆休みですが、長いところは来週一杯休みだそうです。普通ならオーストラリアかニュージーランドへ南天遠征している方が多そうですが、今年は北米日食があるので、北半球へ天文ファンが集中しています。たぶん日本から数万人が渡米すると予想しており、その規模はオリンピック以上の盛り上がりになると思います。米国内では数百万人が大移動するという空前絶後の天文ショーになると思います。

今、どうやってロスからオレゴンへ移動するかプランを練っておりますが、17日に入ってから4日あるので、観測地には当日早朝に入るか前日に入るかになりますが、あまりのんびりしていると、渋滞にはまって身動きがとれなくなるので、移動は極力夜間にしようと考えています。ですから、数日間は車中泊を覚悟しております。オレゴン州マドラス近くの町では、通常1泊5-6000円ほどの安モーテルが10万円くらいに高騰しており、そんなところに泊まるなら迷わず野宿をします。まぁ、未だに部屋がとれるというのは、誰もそんな値段で汚いモーテルなど泊まらないということなのでしょう。

北米日食機材の選択

2017-08-10 16:48:09 | ブログ


当店で販売しているペンタックス赤道儀用のUP-300を北米日食用にカスタマイズしました。これはお客様からのオーダーでお作りしたのですが、ついでなので自分で使うものも合わせて製作しました。このプレートでは75鏡筒を2本左右に登載できる上に、タカハシ鏡筒も2本登載でき、尚かつ自由雲台を介してカメラも登載できるようにシンプルに作りました。プレート単体としての機能は現行販売品のほうが上ですが、目的がはっきりしているような場合には、こちらもいいでしょう。このプレートは余分に作ってありますので、ご要望でしたらお知らせください。



UP-300プレートには、75SDHF鏡筒を乗せようと考えておりましたが、あるお客様からのご注文で考えが変わって、FS60CBをBORG仕様に改造したものを持っていくことにしました。こちらのほうが鏡筒が軽くて、手持ちのグラスソーラーフィルターが使えるので便利です。ただ一つ問題なのは、焦点距離からくる太陽像のサイズです。乗せてみるとなかなかいいですが、焦点距離がやや不足気味なところが気になっています。もしかすると75SDに戻すかもしれません。



ED70SSは、改造して軽くなったのですが、先端にSolar Maxが付いているので、その分1kgほど重たくなっています。まぁ、この組み合わせは変えないつもりですが、場合によってはFS60にSolar Maxを取付けるかもしれません。米国でSolar Maxの検品をする時には、常にこのFS60を使っておりました。

ところで、Solar Maxの話題になったのでついでにお知らせしておきますが、興味のある方は既にご存知かもしれません。Solar Max 3が発売されております。画像を見ただけだと、通常のダブルスタックですが、鏡筒内部にエタロンフィルターが入っていないので、形的には昔のSolar Max 40と同じです。対物レンズにダブルスタックフィルターを装着して、接眼体はクレイフォードとなっております。見え味はあくまでシングルスタックだそうで、ダブルにするには、これまでも販売しているダブルスタックフィルターを装着する必要があります。

とりあえず現状では、60のみの販売のようです。しかし値段がシングルであってもダブル並みの価格になりました。これだと旧タイプのダブルにしたほうが良いかもしれません。
来週からの渡米で実際に現物を覗いてこようと考えております。そこでもまた現地からリポートさせていただきます。

PENTAX 75SDにVixen SDレデューサー

2017-08-08 17:26:55 | 特注製作品(ペンタックス)


Vixenから7月中旬に発売された新型のデジタル対応SDレデューサーをペンタックス75SDHFに装着できないかやってみました。PENTAXには純正のRC 0.72xレデューサーがありましたが、もはや入手が難しい商品となっているので、他社製品で使えるものということで、このSDレデューサーの使用を考えました。

当初、標準の接眼体の60.2の部分に装着して合焦するかと考えておりましたが、実際には合焦しませんでした。純正品はレンズがドローチューブの中に入り込む仕組みに対して、SDレデューサーは、接眼体の外側に飛び出して装着する仕組みだったので合焦しませんでした。



そこで考えたのは、以前に製作した特注品のBORGヘリコイドアダプターを使うことです。この状態でSDレデューサーとM57延長筒を繋ぐアダプターを作れば使えるようになります。つまり、Vixen SDレデューサーを使うためには、最低でも二つの部品を新たに製作する必要があります。そうなると費用もかかりますが、それで純正レデューサーかそれ以上の効果があるなら導入することも考えてもいいでしょう。



とりあえずアダプターを製作して実際に撮影してみてから、良いものであれば製作も考えていきますが、SDレデューサの価格も考えるとお安い導入ではないので、その判断には悩むところでしょう。たぶん実写テストは9月になってからになると思いますが、興味のある方は少しお待ちください。

このBORGヘリコイド改造では、ファインダーをビクセンなどの汎用性の高いものが使えるようにすることと、純正鏡筒バンドも不要になって、鏡筒全体の短縮化と軽量化なども図れる一石二鳥の改造です。これに優秀なデジタル対応のSDレデューサーを使えるので、一石三鳥とも言える改造です。

北米日食直前お得セール!

2017-08-07 17:53:58 | ご来訪者様への御知らせ


北米日食まで後二週間となりました。もうお出かけのための機材はお決まりだと思いますが、旅行費用から考えても僅かな費用となる、Hα太陽望遠鏡 PSTをお持ちになりませんか?
本日より2台限定で超特価激安価格にて販売いたします。原村でも予定数量は売りましたので、残りこの2台です。しかも純正ハードケース付きです。実質これがラストです。前回惜しくもご注文できなかった方は、ぜひこのラストチャンスを活かしてください。商品は、当然のことながらこれまで通り検品をしっかり行った商品です。



それからもう一つお知らせがあります。画像の太陽双眼鏡の高級タイプ「SUN oculars 8x32」を4台限定で通常価格よりさらにお安くいたします。安価で気軽に使える6x30もいいですが、一つも二つもランクが上で見え味も格上の製品です。製造販売は、太陽望遠鏡で有名な米国LUNT社です。

私も北米日食にはこのタイプを持っていきます。6x30も普段は使っておりますが、両方は持って行けないので、この8x32を持っていきます。もしまだ双眼鏡などをお持ちでなければ、ぜひ一つお持ちください。

PENTAX MS-3/3n他用 海外遠征用ウェイトシャフト

2017-08-07 16:36:28 | 新製品等のご紹介


また必要に応じてこんなものを作りました。来週に迫った北米日食ですが、持って行く機材を考えていたら、登載機材などでウェイトが2個も必要であることが分かりました。MS-3n赤道儀のお話ですが。海外遠征でいつも悩むのは、ウェイトの収納ですが、バックの中で転がって他の機材を壊したりすることがあるので、その扱いには結構気遣います。また2個だと2kg近い重量となるので、荷物制限が厳しい海外遠征では、いつも最後まで悩むのがこのウェイトです。



やむなくこんな物を作りました。ウェイトシャフトを150mmにしたものに、ペットボトルアダプターを付けました。MS-3n純正のウェイトシャフトも長い分その重さもあるので、敢えて短くして使えるようにしました。75ED赤道儀のシャフトが短いので、それに合わせて短くしました。



ペットボトルアダプター単体でも使えますが、ウェイトを1個使うことで、バランスがとりやすくなります。しかし、私はこのシャフトとペットボトルだけで赤道儀を使います。先の2本の鏡筒だと2リッターのペットボトルでは重量が不足しているのですが、今回の日食は、午前早い時間帯に起こるので、赤緯軸が立った状態で使うことから僅かに重量が足りなくても問題なく安定した追尾をしてくれると考えて、ウェイトは持って行かないことにしました。



それとこの遠征で、もう一つ改造したところがあります。75SDHF鏡筒の接眼体をBORG ヘリコイドMに変えてしまいました。これにより、同じく改造したED70SSと部品を共有することができるようになりました。ED70SSでは、Solar Max 60を装着してHα像を常に撮影して、75SDHFでは白色光と皆既前後を狙います。2本の鏡筒を乗せているUP-300マッチプレートも、お客様からの要望もあって、75鏡筒を2本登載できるように新たに作りました。このプレートにはタカハシ鏡筒もバンドを介して2本同架できるようになっています。

今回は、この他に日食前後にロスからの北上中にロッキー山脈上にある国立公園で星景写真を撮るために、ポラリエ+PCB-EQ3セットの特別仕様を持っていきます。これらの機材についてはまた日を改めてご紹介いたします。そこで使っている微動体などは秋に商品化するものです。今回の遠征で実際に使ってみて検証してから商品化します。


原村星まつりへお越しいただき、ありがとうございました!

2017-08-06 18:13:24 | 国内イベント


この三日間盛り上がった星まつりも終わりました。天候も概ね良好だったことも幸いして、例年並みかそれを超える来場者数となったようです。胎内星まつりと比較して、原村は日中に一般の方々や子供さんらが楽しめる多くのプログラムがあります。土地の利と合わせて人気がある理由が”一般の参加者も大切にする”という趣旨に表れています。主催していただいている、八ヶ岳自然文化園と実行委員会の方々には頭が下がる思いです。

今年も当店ブース前にHα太陽望遠鏡を設置しました。いつものことながら多くの方々に太陽の本当の姿を見て喜んでいただきました。画像の右側に写っているBT-125双眼望遠鏡にはグラスソーラーフィルターを装着して、白色光での太陽を見ていただき、Hα光で見た太陽と比較できるようにしています。単眼では分からない太陽の微細なところが双眼では見えてきます。できればHαでも双眼にしたいですが、BT-125にはブロッキングフィルターを直視型に改造した上で、接眼部も改造する必要があります。

星まつりでは、いくら売れても、通常よりお安く販売しているので、”売る”という意味においては、それほどのメリットはありません。しかし、普段顔を合わせることの無いネットショップでは、お客様と直接お会いできるというメリットは多大です。ただ残念というか、申し訳ないのが来訪された方のお名前が分からなかったり、覚えられないことです。そこだけは申し訳なく思っています。

いずれにせよ、星まつりは終わりました。後は残った仕事を片付けて17日からの北米日食に備えて準備していきます。まずは国際免許証が現地で期限切れとなってしまうので、その前に更新してから出かけます。良く考えたらもう来週の出発です。星まつり会場で聞いた多くの話では、その出発は18-19日に集中するようです。その行き先は「オレゴン」と「ワイオミング」に二分しているようです。私はイーストオレゴンのマドラスから東側への移動も含めて観測地を考えています。去年の下見では、それが有力で、カリフォルニア周辺から行くアメリカ人もその辺りがベストな観測地のようです。

最高の星まつり日和です!

2017-08-04 07:27:09 | ブログ


今朝7時前の松原湖から見た八ヶ岳です。昨日までのうっとおしい天気から夏らしい気持ちの良い天気となりました。今晩も明日も概ね良好のようですので、天気次第で移動を決めておられる方は、ぜひ原村へ向けて車を走らせてください。
先日の胎内星まつりが、星まつりらしくない天気で人の動きもまばらだったので、この天気を見て安心しました。満月直前の空ですが、それでも晴れないよりは晴れたほうがいいですから。これから残りの作業を片付けてから午後に原村へ向かいます。お越しになられる方々は、道路が通常より混み合いますので、運転にはくれぐれもお気をつけ安全にお越しください。

なお、発送メール関係につきましては、本日から6日まではまともにできませんので、急なご用件以外は7日から対応させていただきます。ご理解をお願いいたします。

原村星まつりでお待ちしております!

2017-08-03 19:59:02 | ブログ


いよいよ明日から「原村星まつり」です。去年の開催から1年経った訳ですが、あっと言う間でした。今日は一日その準備をしておりました。大方積み終わりましたが、まだ明日組み立てないといけない商品などがあり、不足しているネジの到着を待って組み立てます。

毎年、趣向を変えて来訪者さんを楽しませたいと考えて準備しておりますが、今年はどうしようかと直前まで悩んでおりました。いつもの様に太陽望遠鏡を持っていきますが、天気が心配です。胎内みたいなことは無さそうですが、台風の動きに連動して天気が変わっているようなので油断できません。

明日販売したいガラクタ類が山のようにたまっていますが、今年も少しは持っていきます。あまり沢山持っていっても対応が大変なので、ほどほどにしたいと思います。通常販売品は、消費税無し価格で販売いたします。そうは言っても消費税は払わないといけないので、税込み販売とするだけです。その分通常よりお安くなります。

新商品としては、TK-ALZM3に変わる微動雲台が仕上がっていますので、ブースにて展示いたします。元々ポラリエで使うつもりでデザインしましたので、とてもコンパクト且つ高い剛性を持っています。とりあえず展示しておきますので、興味のある方はお越しください。

去年もそうでしたが、今年は北米日食の話題で盛り上がるはずです。また今年もブースにてお話をお聞かせください。楽しみにしております。当方が持っていく日食機材も展示しております。明日は午後4時頃から出展しておりますが、毎年のようにブースに居ないことが多いので、明日だけはご容赦ください。では、皆様のお越しをお待ちしております。

原村星まつりでの超お得なお知らせ

2017-08-01 10:53:24 | Hα太陽望遠鏡関係


黒猫からびっくりのお知らせです!



8月4-6日までの「原村星まつり」にて先日お店で超特価販売をした「CORONADO PST Hα太陽望遠鏡ケース付きセット」をさらにお安く販売いたします。お値段は、税込 99,800円の超激安です。台数は数台のみですし、ご予約も、おとり置きもできません。販売は8月5日(土)の午前10時からです。希望者が販売数量を超えた場合には、その場で当方が決めた方法で選ばせていただきますのでご了承ください。

先日ショップにて販売した分は全て完売しております。残り数台だけですので、御要望の方は当日ブースへお越しください。去年と同じ場所にてやっております。