おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

新型微動雲台 TK-ALZM Jr

2017-08-12 14:55:01 | 新製品等のご紹介


昨日届かなかった部品が今日届きましたので、再度組み上げて画像をアップしました。これが完成形です。販売までにネジの形状など細かいところは変更しますが、概ねこれが販売するモデルです。登載する雲台プレートは2種類作りまして、円形プレートにはアリガタベースなども乗せられるのですが、仰角を浅くした際に本体に干渉することから、こちらも作りました。面積がやや小さいので安定性に欠けると思われるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。



調整角度は、±20度弱ですので、十分問題なく多くの用途を満足させてくれるはずです。高度、水平いずれも同じです。



フリー操作は、高度180度、水平360度と十分な数値になっています。ただし、180度というのは、乗せるものの形状などによっても本体への干渉という意味で変わってきますので、参考程度にお考えください。



フリーの動きは、柔らかくも無く固過ぎることも無くで、ガタやタワミが発生しないよう調整して組み上げています。実際に手にもってクランプなどを締め付けた状態では、ほぼ完全に一体化して一つの部品としてその強度を保っています。



上部の雲台プレートは、向きを180度変えて外側へ向けて使用することも可能です。そうすることでさらにその重心を下げて使うことが可能です。この部品は、必要に応じて交換したり、新たな物に付け替えたりすることも考えて、汎用性を意識してデザインしております。



手に持った感じも悪くありません。大人の手のひらに乗るほどのサイズです。重量は600グラムです。大手メーカー製品ではもっとさらに軽くて安いものもありますが、剛性と汎用性などをしっかり考えて作るとこのくらいにはなってしまいます。単に軽量化するだけなら、できなくもないですが、その分さらに機械加工の手間が増えてそれが商品価格に追加されていきます。部品点数と加工の手間を少なくして要望の機能を持たせることは至難の業です。



昨日のブログにも書かせていただきましたが、この微動雲台は、売る為に作ったというより、自分が本当に欲しい、使いたい物を常に考え、数々の無駄とも言える試作品を作り続けた結果がこの商品になりました。従って自分の用途に合わなければ作る意味もありません。

後は実際に北米日食で使ってみて良ければそのまま製作へと入っていきます。まだどのくらい作るか全く決めておりませんし、価格もどうするか分かりませんが、可能な限り多くの方々に使っていただきたいので、リーズナブルな価格にはしたいと思っております。しかし大手企業が数万台ロットで作るものとは大きく違い、コストもそれ以上にかかります。ここに至るまでに既に大きな費用もかかっておりますので、それなりの価格にはなってしまうと思います。



雲台プレートにアルカスイス仕様のベースを乗せることで、こんな使い方も可能です。