往年の名機とは言い難いかもしれませんが、ご依頼者様には思い出深い大切な「アストロLN赤道儀」をGP三脚に取り付けるための加工を行いました。画像を送っていただきましたので、ご紹介いたします。
先にも書いたように、どんな機材であっても人それぞれ思い出があるものです。今は自動導入望遠鏡が安価に買えるようになり、より高精度の機材が身近になってきました。しかし、私もそうですが、2~30年以上前とかになると、光学機器が高価で誰もが買える時代ではありませんでした。その時には6cmの屈折赤道儀や10cm反射赤道儀などが市販品としては良く出ていたもので、私も最初に買ったものが、ミザールの6cm屈折赤道儀です。
その6cmで見た木星やM42の姿は、脳裏にくっきりと残っています。最近は海外遠征をして南天の素晴らしい星空や大口径反射で木星を見ても、その当時の感動には及ばないと感じています。私に限らず、中高年以上の年代の方々にも同様な思いを持った方々はおられるでしょう。また同じような加工ご依頼があれば、喜んでお手伝いをさせていただきます。何なりとご相談ください。
こちらも今回のご依頼者様からお借りした画像ですが、三脚の開き止めです。ご自分でステンレスを使ってお作りになられたそうです。大変良くできています。最近は、ボール盤やバンドソーなどを購入されて、ご自分で思い通りの改造をされる方が増えてきたようです。人様に加工を依頼されるとお金はかかりますが、簡単にできます。しかし、手間はかかっても自分の手で作ることも大切なことです。
もし、場所と環境が良ければ、ボール盤、バンドソー、グラインダー、工具類が揃っていれば、割合多くの加工ができるものです。それだけでは作りえないような旋盤加工が必要なパーツについては、円盤部品だけをご依頼されて、穴あけタップ加工はご自分でされれば少しはお安くなります。最近は、オークションなどで中古品が安価に買えるようになりました。それらを上手に利用して楽しみながら自分だけのオリジナル機材を作ってください。