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おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Nikon NAV-SWアイピース用拡大撮影カメラアダプター

2010-03-07 12:10:24 | ニュース

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上の画像を見ただけでは何だか分からないと思いますが、Nikonから去年末に販売された「NAV-SWアイピース」をNikon 10cmED屈折望遠鏡に取り付けて拡大撮影をデジタル一眼で行うカメラアダプターです。

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Nikonからも先日紹介したコンデジ用のカメラアダプターが発売されていますが、残念ながら一眼レフを使った撮影には対応していません。また旧製品のNikon10cmEDにも対応する拡大撮影用アダプターが新型アイピースを使った場合には適合しませんので仕方なく製作した次第です。

このアダプターは3つのパーツから構成されています。取り付けはオリジナルの接眼部を全て外して大元から製作しました。外形はNAVアイピースが56mmもあるのでそれにあわせると画像のような大きさになってしまいます。もう少し小さくもできますが、そうすると加工にも手間がかかってしまうので敢えて大きくして使い勝手も良くしています。

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このカメラアダプターは当然伸縮して拡大率を変えられるほか、上の伸縮筒をはずして2インチ/31.7の接眼部として使用可能です。ですから通常は2インチ接眼部として使っていて、撮影の必要が生じたら伸縮筒を取り付けて撮影が可能です。伸縮筒カメラ側には31.7mm接眼筒が付けられるので、ToUcam、CCDカメラも付けられるようにしています。ToUcamでの撮影は画像が暗くなるのでちょっと厳しいかもしれませんが、感度の高いイメージングソース社のカメラなどを使えばNikon10cmEDの能力が限界まで引き出せるかもしれません。

このアダプターはまだ試作段階ですので、これにさらにカメラ回転機能を追加して最終的にアルマイト加工して完成させます。この状態で既にかなりの費用がかかってしまっていますのでとりあえずは一旦完成させてから撮影などをしながらもう少し良く仕上げていくつもりです。実撮影した結果はまたこちらで公開いたします。

現在もお問い合わせをいただいておりますが、旧ニコン製品の接眼部などの製作ご依頼などありましたら何なりとコメントよりお知らせください。


Meade LX-200/BT-80A自動導入双眼鏡は機能OKです!

2010-03-03 22:41:57 | ニュース

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製作したパーツ類をアルマイト加工をしてBT-80を再度LX-200架台に乗せて先ほど屋外にて実観測をしてみました。結果、予想通りでした。自動導入は完璧に視野中心に天体を導入できました。導入精度はテレビューPL32mmの視野中心に入っていますのでほぼパーフェクトです。元の20cmシュミカセが乗っていた時とほぼ同じです。やはり双眼で見る星雲星団の姿は視野が広いので素晴らしい眺めです。BT自体はそれほど優秀な双眼鏡とはいえないかもしれませんが、使いやすさなどは他製品と比較しても十分対抗できるものです。

LX-200の自動導入速度は1920倍速ですので、全くストレスなく天体ツアーを楽しむことができます。このLX-200/BT-80Aは今年の夏のスターパーティーなどでお披露目をする予定です。たぶん夏の観望会などで大活躍してくれそうです。見かけたら声をかけてください。

他にもLX-200などの自動導入架台に自作の機材などを乗せたい方は何なりとご相談ください。自己機材レベルアップのお手伝いをいたします。


Nikon 10cmED屈折NAV-SW用カメラADの製作

2010-03-02 21:44:41 | ニュース

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TSA-1を使ってNikonのデジカメ用カメラアダプターにNAV-SWアイピースを取り付けています。望遠鏡はもちろんNikon 10cmEDです。コンデジを使うならこれで十分なんですが・・・、デジタル一眼を使うにはこれでは無理ですので何らかのカメラアダプターを製作する必要があります。

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TSA-1を使うにはアイピースのラバーリングを抜いて交換する必要があります。ペンタックスやビクセンアイピースのように苦労せずともリングがねじ込んでいるだけなので簡単に外せます。交換してカメラアダプターに装着してスリーブに装着すればOKです。

明日から製作するデジカメアダプターはデジタル一眼が装着できるようにしているほか、M57ネジを切っているのでBORGのパーツを介してToUcamやCCDカメラでの拡大撮影ができるようにしています。使用するアイピースはNAV-SWアイピースを基本に設計しています。デザイン的にはペンタックスのMP-2に近いものです。筒をスライドすることで拡大率を変えることができます。また、パーツ構成を変えることで直焦点撮影や2インチアイピースホルダーとしても機能します。いずれにせよ今週中に完成しますので、またこちらでご紹介いたします。


Meade LX-200/BT-80自動導入双眼鏡が完成しました!

2010-02-27 16:47:05 | ニュース

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やっと念願かなって大型双眼鏡の自動導入化ができました。LX-200クラシックの20cm用架台にビクセンBT-80双眼鏡を載せ変えました。思った通りベストマッチングです。BTの重量も20cmシュミカセとほぼ同じくらいなので駆動系に余計な負担にもなりません。電源を投入して動かしてみましたが、なかなかいい感じです。後は実際の観測で試してみるだけです。

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後は、BTのホルダー部分を黒アルマイト加工してファインダーを取り付けて完成です。BTの装着方法はいろいろ悩んだのですが、結果的にLXアームとBTホルダーを最適なこれ以上はない形で装着できました。水平もきっちり出ていますので、自動導入精度は元の改造前とほぼ同じでしょう。

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この改造で得られるメリットは大きいはずです。私は彗星捜索などはしませんが、緯度経度を指定してその場所の捜索をきっちり行えることや、天体を発見した時の赤経赤緯が正確に知ることができることは捜索者にとっては大きなメリットでしょう。他には広い範囲を双眼で観測しながら追尾もしてくれます。赤道儀に双眼鏡を載せると取り付け方によっては接眼部が横になったり斜めになったり・・・と大変見ずらいですが、経緯台なので常に接眼部は水平な状態で見ることができます。私の場合は観測会などで使ったりお気軽観望を楽しんだり・・・で使います。

今回初めてやりましたが、これを機にさらに大型双眼鏡などを載せて使えるような改造もしていきたいですね。もしブログを見てご要望があればコメントからお知らせください。LX-200/BT-80GoTo Mountはまた使ってみた感じをリポートいたします。


セレストロンの新型鏡筒 CGEM 800 EdgeHD Telescope

2010-02-20 11:55:06 | ニュース

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去年の春5月にアメリカ本国で初めてこのEdgeHD鏡筒を見ました。現在800/1100/1400の3機種が発売されていますが、去年の秋口に出荷開始してから半年以上経過しますが、現地では未だにプリオーダー状態です。特に人気があるのは1100です。まだ日本でもアナウンスさえされていなかった頃に現物を直接覗かせもらいました。夜間に星雲星団などを実際に見ましたが、従来のシュミカセとどこが異なるのかビジュアルイメージでは分かりにくかったことを覚えています。

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セレストロンスタッフにも聞きましたが、このEdgeHD鏡筒はフォトヴィジュアル仕様で撮影時の周辺像を良くするフラットナーが内臓されているので撮影がメインのユーザーには喜ばれているそうです。

発売当初、購入してみようと考えておりました。しかし、なかなか市場に情報が出回っていなくてEdgeHD鏡筒の良し悪しがつかめなかったので先送りしました。しかし、そろそろ入手しても良さそうなのでとりあえず800タイプを購入してみようと考えております。少しの間使ってみて良さそうならまたヤフオクに出品するかもしれません。実際に欲しいのは1100ですが、現地価格が2800ドルほどします。旧XLT鏡筒がクリアランス価格になっているので、30万円以上でこのEdgeHD鏡筒を買われる方がどのくらいいるのかいささか疑問ではあります。ただし、国内でもたぶん春先から発売されると思いますが、値段は1100で50万円前後になるでしょう。800だと30万円弱くらいでしょうか?。

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EdgeHD鏡筒の接眼側です。シュミカセでは14インチ、ミードでは25cm以上でないと付いていない「ミラーロック」機構が付いています。これを使うのは主に移動時ですが、移動した後にきちんと外しておかないと後々面倒ですが、フォーカスノブが何だか固いな~と思った時はミラーロックを外していないと考えて直ぐに解除すればいいでしょう。実は私もたま~にやります。他に鏡筒内の空気を循環させて温度順応しやすいように通気口が付いています。特にC11以上では温度順応にかなり時間がかかるので必需的なものです。

今後も海外の新製品が出れば現地で見てリポートさせていただきます。


ステラビュー社の新型自動導入ポッド

2010-01-29 17:45:30 | ニュース

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ステラビュー社の新型自動導入経緯台です。まだ出たばかりの新製品のようで値段も付いていないみたいです。天文ショップで見かけました。ステラビュー社の製品ですから当然メイドインチャイナです。一見良さそうに見えますが・・・、ちょっと怪しいところです。同社の製品はいくつか使ったことがありますが、出来はいいと思いますが、外観のデザインばかりにこだわっているような気がしてなりません。日本製品をかなり意識してそうしているのでしょう。しかし、肝心な部分がどこまで出来ているのか????連発です。

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この種のGOTOマウントはアイオプトロンで良く分かっていますので基本的に中国製品は正直期待していません。しかし、この製品はアイオプトロンよりは少しましな感じがします。値段にもよりますが、いずれ購入してためしに使ってみてからヤフオクに1台だけ出すかもしれません。こういった製品が出るととりあえずは一度使ってみているので新しもの好きの私には好敵手です。

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実際に電源を入れてみました。ハンドコントローラーの液晶面があまりに見難く電源が入っているかどうか分かりませんでした。日中の太陽観測に使うような場合には困ります。また液晶面がネクスターなどと同じく二行表示なのでアイオプトロンのように一度に多くの情報を表示することはできません。その点ではアイオプトロンは大変優れていました。

また、これまでのGOTOマウントは電源を入れて直ぐにコントローラーからモーターを動かせたのですが、このマウントはどうやら最初にいくつかの設定をしてからでないと動かせないようです。どうも使い方が面倒そうです。

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三脚は大変しっかりしています。セレストロンのCG5やケンコーのEQタイプなどと同じようなつくりでかなりしっかりしています。アイオプトロンはミニタワー、タワープロ以外は驚くほどちゃちいです。

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アリガタはビクセンGP/CG5規格と同等です。固定ボルトが何故か3箇所もあります。そこまで締めなくても・・・といった感じです。

とりあえず、テレスコ工作工房はまだお休みですので、日本でも知られていない新たな情報をお届けいたしました。


極望内臓型ポータブル赤道儀の試作(1)

2010-01-12 17:07:38 | ニュース

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去年の春先に試作したポータブル赤道儀です。元はGPD赤道儀の極軸ユニットを使っています。ウォームホイル、ギアが収まっているシャーシを使っていますが、そのままだと軸をささえきれないので内部に新たに製作したパーツを入れています。モーターはMT-1をそのまま流用しています。

何度かテストして使用していますが、ほぼGPDと同等の追尾精度は有しているようです。極望内臓ですのでセッティングも楽です。バランスウェイトも軽量機材では不要です。

外観もウレタン焼付け塗装をプロの塗装業者に依頼しましたので一般的な望遠鏡の塗装より綺麗です。台座部は35度に傾くように作っていますので、広角~標準レンズくらいなら水平に取り付けただけでも点像を維持してくれます。

重量は本体で3kgあります。カメラの取り付けは別にL型アームがありますのでそれに雲台を介して取り付けます。当初販売も考えましたが、ビクセン製品と間違われる恐れがあるということで見送ることにしました。知人や天文関係者にも見てもらいましたが、十分販売可能なレベルであると評されました。残念ですが新たなものを開発するべく試行錯誤しております。