古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

麻生首相の失言癖

2008-11-20 | 経済と世相
 麻生首相の失言が続きます。
 今秋の自民党総裁選挙の際、名古屋市で遊説した麻生さんは「8月の集中豪雨が、岡崎で良かった。名古屋であったら大変だった」と演説した。岡崎市の議会が激怒して抗議文を突きつけるという出来事があった。

この人の失言癖は治らないらしい。今朝の報道では、

『麻生太郎首相は19日、官邸で開かれた全国知事会議で、地方で医師不足となっている現状に関連し「自分で病院を経営しているから言うわけではないが、医師の確保が大変なのはよく分かる。(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い。ものすごく価値観が違う」と発言した。』

失言が国内問題の時には、国内だけに問題は留まるが、国際問題になると、厄介だ。

 (高村薫、18日中日夕刊)によると、

『アメリカの価値観を大きく変えるだろうその大統領の登場について、日本の首相の弁は、「どなたが大統領になろうと、日米関係の重要性には変わりは無い」という一言だった。これは、アメリカの変化を変化と認めないということか。それとも、たんに変化を予見できないということか。』


 日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)による緊急首脳会合でも、妙な発言をした。

「米ドルの機軸通貨を維持すべきだ」と演説をしたらしい。

18日の中日朝刊の報道では。

『「これは歴史的な集まりだ」。英国のブラウン首相は15日、金融サミットを終えるとカメラのほう列の前で顔を高潮させた。・・・第二次世界大戦後に米国のドルを機軸通貨とする国際金融体制をつくった「ブレトンウッヅ体制」の見直しをぶちあげていたからだ。・・

 会合の呼び掛け人であるEU議長国フランスのサルコジ大統領は「ドルはもはや唯一の機軸通貨ではない」と言い続け「市場が常に正しいという米国流の考えはおかしい」と批判しワシントンに乗り込んだ。

 首脳宣言はEUが主張した「すべての金融機関・金融商品」の規制監督を盛り込む一方で、米国の意をくんで「競争や技術革新を阻む過剰な規制を避ける」ことも求めた。

 英仏首脳らが金融危機対応で主導権を握ろうとしたのは、今が暴走する米国流の金融資本主義を押さえる千載一遇の好機と映ったからだ。市民の間にも行き過ぎた市場主義には不安が高まる。』

 今回の世界金融危機は、米ドルを機軸とする世界経済システムの行き詰まりを意味している。次の金融システムを、いかに自国に有利なシステムとするかに、英仏の首脳は躍起になっている。だから、必ずしも英仏の主張に日本が同調する必要はないが、現在の米ドル機軸通貨制ではやっていけないという認識から、今回の金融サミットが開かれた。その時、麻生首相は敢えて「米ドル機軸通貨制の維持」を説いた。いかなる成算があってのことだろうか。

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