古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

しまなみ海道 2

2004-12-03 | 旅行
 大三島橋を渡るまで丁度2時間走った。橋を越えたところで5分ほど休憩。更に大
三島を快走、と言いたい所だが、お尻が痛くなってきた。これは、予想外の出来事
だった。
 考えてみれば、生まれて以来この方、自転車を一時間以上続けて走るのは、初めて
の経験だ。お尻が自転車のサドルと摩擦を繰り返すのだから、痛くなっても不思議で
ない。「これはお尻の皮膚が炎症を起こしちゃう!」と思ったが、走るしかない。ど
うにも走れなくなれば、途中に設けてあるサイクリングターミナルで自転車を乗り捨
て、後はバスで行く手もあるが、折角ここまで来たんだ。完走したい。
 次の多々羅大橋を渡った所で3時間。生口島に入る。景色の良い所でお握りを頬張
り簡単な昼食。ここからは瀬戸田町、広島県だ。
 サンセットビーチと名付けられた海岸に沿って走る。所々で、バイクを止めて釣り
糸を垂らす太公望を見る。やがて、平山郁夫美術館の前を通る。お天気も良いので、
観光客が一杯、観光バスも止まっていた。15Kmほど走って、生口橋が見える。こ
こでも、橋を渡るには坂道をやっこらさと上がらねばならない。橋を渡っていよいよ
因島である。
 島内を走りながら「意外と大きな島だな」と思う。この辺りから不思議なことに、
尻の痛みを感じなくなった。「尻が不感症になったかな?」。「最後まで走れるぞ」
と、張り切ったのは良かったが、またチョンボ!曲がるべき信号を直進してしまっ
た。また「しまなみ海道」の標識が見えないぞ!間違えたかな?停車して後を振り
返ったら、道路標識「→尾道」が後方を指している。通り過ぎたのだ!地図を確認し
ようと、ウィンドブレーカのポケットを探ると、ない!自転車を借りる時貰った地図
を落としたらしい。地図はリュックに入れておくべきだった!
 路傍のオバサンに「因島大橋はどちらへ行ったらいい?」と聞くと、一つ前の信号
を右に回れと言う。一つ前の信号まで距離はかなりあったが、戻って右へ回る。エラ
イ急坂だな、と必死にペダルをこいたら「因島北IC」だ。だが「×自転車通行」と
ある。
 また信号に戻り、角のガソリンスタンドに入って「尾道方面へ行く自転車の通れる
橋は?」と聞くと「もう一つ前の信号を左。道なりに行けば因島大橋が見えます」と
丁寧に教えてくれた。
 もたもたしてると、尾道発3:39、もしくは4:06の電車に乗れないぞ!と
ピッチを上げた。大橋が見えてほっとしたが、いや、ここの入口までの上り坂はきつ
かった。
 ともあれ橋を渡ると向島。所々で道を聞いて確認しながら海岸沿いに島を半周。尾
道駅への渡し舟の乗り場に着いた。3時10分、約6時間、休憩時間をひくと実走5
時間40分。距離は80Kmだが、間違って余分に走った距離を含めると約90Km
を走破した。
 この後 尾道大橋があるのだが、この橋は「自転車道がないので危険です。走行し
ないで、その前の渡し場で自転車を返却して渡し舟に乗ってください。時間的にもそ
の方が早いでしょう。」と、朝、自転車を借りる時スタッフに言い聞かされていたの
で、ここまでにする。実際、渡し舟は乗り込むとすぐ出発し、たった3分ぐらいで対
岸に着いた。そこから徒歩5分で尾道駅。15:39の下関行きに悠々間にあった。
 5時前、広島に着いて駅前のホテルにチェックイン。部屋に入って、直ぐ鏡の前で
裸になって、お尻を点検。異常なし!でした。