shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ウルグアイ盤特集リターンズ!

2020-12-02 | The Beatles
 おそらく他のレコード・コレクターの方々も同じだと思うが、私は仕事が終わって家に帰った時にレコードが届いているとアドレナリンがドバーッと出て、一気にその日の疲れが吹き飛ぶ。ウチは昼間に届いた郵便物は全部オカンがリビングのテーブルの上に置いといてくれるので、帰宅したらイの一番にテーブルに目が行く習性が身についてしまった。まさに551蓬莱のCMみたいな感じで、テーブル上に “レコードがある時” と “ない時” で幸せ度が天と地ほど違うのだ。
 先日、いつものように仕事から帰ると、テーブルの上にレコードのパッケージが山積みになっていた。うわぁ、何じゃこりゃ~と一瞬ビックリしたが、よくよく考えてみると前の週末に買いまくったウルグアイ盤がドドーッと一気に届いたということだ。私はオカンに “何ヘラヘラ笑うてんの、ホンマに気持ち悪いわ...” とおちょくられながらルンルン気分で梱包を解き、届いた大量のレコードを抱えてリスニングルームへと上がっていった。
 早速レコードにヒドいキズがないかを1枚ずつ目視で確認。一応大丈夫そうだったので順番に聴いていく。個々のレコードの詳細は別の機会に書くとして、全体的な印象として、まず良かった点はウルグアイ盤はやっぱり音が良いと再確認できたこと。今回届いた10枚はすべて70年代プレスの盤だが、「1962-1966」('73)「At the Hollywood Bowl」('77)といった本家ビートルズのレコードから、ポールの「McCartney」('70)やジョンの「Rock 'n' Roll」('75)のようなソロ作品に至るまで、70年代のどの時期にプレスされたレコードもウルグアイ盤ならではの濃厚な音が楽しめて大満足だ(^o^)丿
 逆に困った点は、セラーのコンディション表記が非常にエエ加減だということ。私は基本的にVG+ 以上のコンディションの盤しか買わないようにしているのだが、今回届いた10枚中2枚で針飛びが起きてしまいガッカリ(*_*)  それら2枚のコンディション表記は VG++ とEXで、ご丁寧に “Plays great” と書いてあったので安心して買ったのだが、まるで水切りショットのように針が飛びまくるレコードの一体どこが great だと言うのか??? 片方はウルグアイの、もう片方はアルゼンチンのセラーなのだが、南米のセラーは信用できないということが改めてよーく分かった。因みに現時点で南米ルートで買った20枚(←すべてVG+以上)の内で針飛び盤が5枚... 4枚買うとその内1枚は飛ぶという計算になる。針飛び率25%だなんて、とてもじゃないが怖くて買えたモンじゃない。
 一方アメリカのセラーから買った盤はどれも説明通り(or 以上)の抜群のコンディションのブツばかりで針飛びはゼロ。送料を考えてもバカ高い南米ルートで買うよりはアメリカからの方が圧倒的に賢い買い方だとわかった。因みにUSルートの送料が大体$28ぐらいなのだが、ウルグアイ・ルートは$35とか、酷いのになると$45~$55の送料を請求してくる厚かましいセラーもおって呆れてしまう。
 しかしウルグアイ盤蒐集という “道なき道” に踏み迷うそんな私に親身になって相談に乗って下さるのがご存じB-SELS店主のSさんだ。この前お店に行った時にこの針飛び盤のことを言うと “少々の針飛びなら直せるかもしれませんよ。よかったら持ってきて下さい。” とのことだったので藁にもすがる思いで針が飛んだ「赤盤」と「Mind Games」の2枚を持って行くと、ルーペを使って盤面を舐めるように見た後 “う~ん、これはちょっと性質の悪いキズですねぇ。斜めにキズが走ってるんです。でも多分直せると思いますよ。できれば明るい昼間にやりたいのでしばらくお預かりできますか?” とのこと。私は大喜びで “ぜひお願いしますm(__)m” と2枚の針飛び盤をB-SELSに入院させることにした。
 “ホンマに何から何までお世話になり、お礼の言いようもありません。” と言うと、“いえいえ、私はお客さんに喜んでもらえるのが何よりも嬉しいんです。” とえびす様のような笑顔でおっしゃる。ホンマに何ちゅうエエ人やねん! 日本中からビートルズ・コレクターの方々がこのB-SELSに集うのはレコードの品揃えやコンディション表示の正確さ、それにしっかりと試聴してから買える安心感といった要素も確かにあるだろうが、何よりも “カスタマー・ファースト” を信条とするSさんのお人柄に負うところが大きいのではないかと改めて感じ入った次第。
 そんなこんなで2枚の針飛び盤をお預けした後、私はいつものように持参したレコードをSさんと一緒に楽しむことにした。さあ、ウルグアイ祭りの始まりだ。 (つづく)