shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

インドの「With The Beatles」スタンパー両面G美盤ゲット

2020-12-13 | The Beatles
 ここのところ商品未着や中身違い、盤質詐欺といったネット・オークションのトラブルが結構続いていて、正直 eBayやDiscogsでレコードを買おうという気があまり起こらない。その点 B-SELS は実際の音をしっかり聴いて納得してから買えるし何よりも店主のSさんが絵に描いたような“良い人”なので気持ち良く買い物が出来て良いことずくめである。ハッキリ言って海外のアホバカ・セラーどもの相手はもうウンザリだ。
 ということで今回もB-SELS関連のネタである。先週「最高のHEY JUDE」で盛り上がったのも束の間、今度はインド最初期モノラル盤を2日連続で出品したという話がB-SELSの日記コラムに書かれていた。次から次へとよくもまぁこれほどレア盤・貴重盤の類を出せるものだ。B-SELSの仕入れ/在庫は一体どうなっているのだろう? いや、そんなことで感心している場合ではない。インド盤は当たり外れが激しいが、Sさんが日記に書かれる盤は100%“当たり”なので、これは是非とも売れてしまう前に聴いてみたい。というワケで、「HEY JUDE」からまだ2日しか経っていないというのにまたまたB-SELSにレコードを聴かせてもらいに行った。

私:こんばんは。今日は日記に書かれてたインド盤2枚聴かせてもらいに来ました。
 Sさん:どーぞどーぞ、是非聴いていって下さい。じゃあまずは「For Sale」からいきましょうか。
 私:A①「No Reply」の出だしにキズって書かれてましたけど、ほとんど問題ないじゃないですか。相変わらずご自分に厳しいですねぇ。音はUKの音そのものですね。
 Sさん:そうですね...(そのまま二人とも黙ったままA面を聴き終えてB面へ)
 私:おっ、B面の方が音圧高いですね。A面よりも音が活き活きしてる...
 Sさん:そうそう、この音なんですよ!
 私:ジョージのギターも艶々してますね。これは見事ですよ。
 Sさん:(B面が終わった後)もう一度A面かけてみていいですか?
 私:もちろんです。(Sさんが再びA面に針を落とす...)あれ? さっきとエライ違いますやん。音圧もB面と遜色ないですし、音もクリアーになってます。
 Sさん:恥ずかしながら、針先にホコリがこびり付いてたみたいなんです。その前にかけてたレコードの汚れが付いたままかけちゃったみたいで...
 私:そうやったんですか。いやぁ、それにしてもエライ変わりようですね。
 Sさん:針先のクリーニングの大切さを改めて思い知らされました。
 私:スタンパー 3R/2R の良さが十分出てましたね。じゃあ次はもう1枚の「With The Beatles」お願いします。スタンパー両面Gって聴いただけでワクワクしちゃいます。
 Sさん:マザー/スタンパーは 10G/9G です。7とか8とかっていうマザーは見たことないんですけどね。じゃあいきますよ... どうです?
 私:うわぁ、これは凄いですやん!!!
 Sさん:盤質もエエでしょう?
 私:今まで聴いた 7Nの中で最高の音ですよ。参ったなぁ...
 Sさん:気に入ってもらええて良かったです。
 私:気に入ったなんてもんじゃないですよ... 凄いですよ、これ! この音の秘密は日記に書かれてたように UK 7Nの音とインド・プレスがベスト・マッチというのももちろんあるんでしょうけど、盤質の良さもめっちゃ効いてるんでしょうね。
 Sさん:それと、スタンパーGの力でしょう。
 私:それそれ。その辺を確かめたくて実は手持ちのインド盤「With The Beatles」を持って来たんです。スタンパーは 10A/9P なんで、Gと聴き比べてみるのも面白いかなぁと思いまして... B面に行く前に先にA面同士で比べてみませんか?
 Sさん:いいですね。やってみましょう。
 私:(A①「It Won't Be Long」を聴きながら...)音圧は負けてないですけど、やっぱり微妙な差がありますね。
 Sさん:メインの音はそれほど変わりませんが、バックの音の細部に違いが出ますね。
 私:音のキメ細やかさですね。スタンパーAの方はバック・コーラスの微妙なところが演奏の中に埋没しちゃってるんですが、Gの方はその辺がしっかりと再現されてますもんね。やっぱりスタンパーGの盤は倍音が絶品ですわ。
 Sさん:shiotchさんの盤もAでたった2番しか違わないのに、GとAで差が出ましたね。これ、125番目と126番目だったらほとんど違いは出ないんでしょうけど、1番目と3番目で違いが出るっていののがアナログの奥深さであり面白さなんでしょうね。
 私:スタンパーが進むにつれてまず微妙な倍音から失われていくっていうことですね。いやぁ、勉強になります。それと、裏ジャケのアートワークも微妙に違ってますね。コーティングの有無も違いますし...
 Sさん:本当ですね。
 私:それにしてもインド盤って1stプレスと2ndプレスの差がめちゃくちゃデカいですね。もう私の盤はいいですから、スタンパーGのB面を聴かせて下さい。
 Sさん:じゃあいきますよ。
 私:うわぁ、B①「Roll Over Beethoven」めちゃくちゃエエですやん! 1Nのラウド・カットじゃないですけど、これでも十分ラウドな音で鳴ってますし、アンプのヴォリュームをちょっと上げるだけでエグい音で鳴りますよ、これは。
 Sさん:確かに、音圧が凄いですね。
 私:それでいて音の密度がめちゃくちゃ濃くって倍音の響きも美しい... 今日は聴きに来て大正解でした。
 Sさん:そんなに喜んでいただけるとは...(^.^)
 私:これ、買います!!!
 Sさん:えっ、買っていただけるんですか?
 私:もちろんです。この音を聴いて買わずにいられますかいな。実はこの前ネットで7NのUK 1G/1G盤を買い逃して悔しい思いをしたんですけど、こっちの方が断然エエですわ。あっちは VGやったんで盤質は雲泥の差ですし、今後もネット・オークションでこれだけ盤質の良いのを買える確率はめちゃくちゃ低いでしょうからね。
 Sさん:ありがとうございます。
 私:いえいえ、こちらこそ、究極の7Nの音を手に入れることができて万々歳です。この後もまだまだ大物の出品が控えてるんでしょうね。
 Sさん:ええ、まぁ... 楽しみにしていて下さい。
 私:これからも「日記」から目が離せませんね。でもこんなことしとったらそのうち自己破産しちゃいそうです...(笑)