shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Live Killers / Queen

2011-02-22 | Queen
 先週の土曜日、G3 で顔を合わせた plinco さんが開口一番 “カップヌードルの CM 見やはった?フレディー・マーキュリーが出てるやつ...” とおっしゃった。 “何回か見たことありますわ。その前は確かボン・ジョヴィでしたよね。何年か前にもデジタル合成でプレスリーやジョン・レノン、ゴルバチョフと永瀬正敏を共演させとったし、日清もなかなかやりよるなぁ...(^.^) それにしてもフレディーはもう亡くなってるのに、あの歌は一体どーやって作ったんでしょうね?” とその CM の話題で大いに盛り上がった。
 早速ネットで調べてみると “わし買うもん... 他のじゃやだもん... 好きだもん♪” という、まるで小山ルミの「グット、がまんして!!」みたいな歌詞が笑えるあの替え歌はフレディーのそっくりさんが歌っていて、歌詞を替えた部分は CG を駆使して口の動きを歌詞に合わせて変えてあるとのこと。なるほどね。 YouTube のコメント欄を見ると賛否両論が渦巻いていて、 “バカにするな!” とか “故人への冒涜だ” とかいうネガティヴな意見があるのには正直ビックリ。私はクイーンの大ファンだが、この CM は何度見てもニヤリとさせられる。このユーモアのセンスがワカランのかなぁ... 遊び心に溢れたオバカな企画をこれほどまでに完成度の高い作品に仕上げた CM制作スタッフは凄いと思うし、大の日本びいきのフレディーのこと、きっと今頃天国で腹を抱えて大笑いしているだろう。
 私とクイーンとの付き合いは長い。洋楽を聴き始めてすぐにあの「ボヘミアン・ラプソディ」をラジオで聞いたのがクイーン初体験で、その後立て続けに「マイ・ベスト・フレンド」や「サムバディ・トゥ・ラヴ」といったシングル盤を買っていったのだが、A面だけでなくB面にもめちゃくちゃ良い曲が入っていたのに感激し、慌ててアルバム「オペラ座の夜」を買いに走ったのを覚えている。それ以外のアルバムも順次買い揃えていったのだが、私がクイーンというバンドの真の底力を見せつけられたのは、当時 NHK で放送された「カンボジア難民救済コンサート」のライヴ映像だった。
 ポール&ウイングス、ロバート・プラント、ザ・フー、プリテンダース、クラッシュという錚々たる顔ぶれが登場する中で、ライヴ・バンドとして強烈なインパクトを残したのが他ならぬクイーンだった。それまでクイーンといえば凝りに凝ったアレンジや一糸乱れぬコーラス・ワークなど、その緻密に作りこまれたサウンドがウリのスタジオ・バンドだと思っていたが、「ナウ・アイム・ヒア」の火の出るようなロックンロールに圧倒されたのだ。
 それから数週間後に今度は「クイーン・スペシャル」と題してこの時のハマースミス・オデオン・コンサートの模様をフィーチャーした特別番組がヤング・ミュージック・ショーで放送された。ちょうど大学合格のお祝いに VHSデッキを買ってもらったばかりの私はしっかりと録画、テープが擦り切れるぐらい何度も何度も繰り返し見て、 “クイーンの神髄はライヴにあり!” と確信した。そしてそんな彼らのライヴの熱気を再現してくれたのがこの「ライヴ・キラーズ」である。
 このアルバムは彼らがアルバム「ジャズ」を引っ提げて1979年の1月から3月にかけて行ったヨーロッパ・ツアーの中からベストのテイクを選りすぐったもので、音質的にイマイチながら、スタジオ・アルバムとは又違ったラフな演奏が彼らのロック・バンドとしてのアイデンティティーを強烈に主張している。しかも70年代クイーンの代表的なナンバーが22曲聴けるというベスト盤的な側面も持ち合わせているのだから言うことナシだ。
 このアルバムはブライアンのギターが大きく前面に出ており、初期のブリティッシュ・ハードロック路線が大好きな私は嬉しくてたまらない(^o^)丿 ディスク1では疾走ヴァージョンの①「ウィー・ウィル・ロック・ユー」、スタジオ・ヴァージョンよりもテンポを上げてめちゃくちゃカッコ良いロックンロール・ナンバーに変身(特にイントロのソリッドなギター・リフとそれに続くドラムの大爆発が圧巻!)した⑨「ナウ・アイム・ヒア」(因みにこの曲の邦題「誘惑のロックンロール」はいつも⑬の邦題「炎のロックンロール」とごっちゃになるので紛らわしくて困る...)、私がクイーンにハマるきっかけとなった隠れ名曲⑫「'39」、ミスチルの「エヴリバディ・ゴーズ~秩序のない現代にドロップキック~」の元ネタになったストレートアヘッドなオラオラ系ロックンロール⑬「キープ・ユアセルフ・アライヴ」が特に好き。
 ディスク2ではライヴ演奏で加速感に更に拍車がかかった感がある①「ドント・ストップ・ミー・ナウ」、ブライアンのギターが縦横無尽に暴れ回る③「ブライトン・ロック」、バンドが一体となって燃え上がる⑤「タイ・ユア・マザー・ダウン」、ロジャーが書いたスピード感一発のロックンロール⑥「シアー・ハート・アタック」、後半でブライアンのギターが切り込んでるる所が鳥肌モノの⑦「ウィー・ウィル・ロック・ユー」あたりがお気に入り。やっぱりクイーンはロック・オペラよりもゴリゴリのロックンロールがエエわ(^o^)丿
 今年でバンド結成40周年を迎えるクイーンは EMI からユニバーサルへの移籍に伴って全アルバムがリマスターされ、第1弾として3月16日に初期の5枚がリリースされるという。あの緻密でダイナミックなクイーン・サウンドが最高の音質で聴けるのだ。これはエライコッチャである。わし買うもん、買うもん、リマスタCD、愛あるもん、リマスタCD、他のじゃやだもん、好きだもん、イエ~イ♪ 何と言っても “この音は、世界にひとつ” なのだから。

日清 カップヌードル CM Freddie Mercury 30秒版


Queen | Now I'm Here (Hammersmith 1979)


'39 (Queen live @ Concert For Kampuchea 1979)


We Will Rock You (Queen live @ Hammersmith Odeon 1979)


Queen | Don't Stop Me Now (Concert People of Kampuchea 79)
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