津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■はるたつといふばかりにや三吉野の・・・・

2017-03-15 09:29:37 | 史料

                 

これは2013年9月頃、ヤフーオークションで手に入れた「御先祖御由来・全」の表紙裏に書かれていた和歌である。
この冊子には「I家蔵書」なる朱印が押されているが、亡くなられたDr・T先生の奥様のご実家がI家、今般I家にお返ししようと思い立った。
冊子の筆者は図書と書かれているが、細川刑部家八代・興礼(信次郎)であろうと思われる。
三十六葉にわたって細川宗家をはじめ、一族の家系・由来が記されている。
そして表紙の裏に朱書きされているのがこの和歌である。

                    者類堂川といふ計にや
                             三吉野ゝやま毛
                                霞帝今朝ハ
                                    見ゆら舞              

調べてみると拾遺和歌集・巻一の壬生忠岑の歌であることが判明した。

                    はるたつといふ計にや
                             三吉野の山も霞て
                                   今朝はみゆらむ 

お返しするにあたって改めて眺めてみると、この和歌の文字をを読み解き、その出典や作者を見出した時の感動が思い出された。
時まさに春 、うってつけの歌ではないか。

コメント
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