津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

徳富蘆花の二つの小文

2012-02-14 13:39:40 | 史料

 勉強不足のきわみであるが、徳富蘆花に「恐ろしき一夜」という文章があることを知った。
幼少の頃自宅の窓から目撃した「神風連の挙」に係る一文である。自宅とは現在「徳富記念館(大江義塾跡)」に残る徳富家 旧居である。
当時の県令で襲撃を受けた安岡良亮の官舎は道を挟んだ真近いのところにある。重傷を負った安岡は三日後に死去している。
 
 今ひとつの小文は「井出ン口」というものだが、通学路の途中にあった藩政時代の刑場跡について語っている。「井出ン口」とは熊本独特言いようで、「井出の口」となり、白川の左岸で現在の熊本大学病院の裏手に当る。対岸には処刑が行われる折、川を挟んだところから和尚が引導を渡したという西岸寺が今も残る。

 二つの小文は明治初頭期の熊本の状況を知る上でも、大変貴重な証言史料とも言える。ましてや徳富蘆花の言葉をしてである。
熊本・蘆花会にその二つの文が紹介されている。(感謝) 

   恐ろしき一夜   http://tokutomibrothers.symphonic-net.com/ 
   井出ン口     http://tokutomibrothers.symphonic-net.com/pages/roka_works/1_idenguchi.html

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