

京都府が2月府議会に提出を予定している「人権条例」(「府人権尊重の共生社会づくり条例(仮称)」)案の抜本的作り直しを求める市民集会(主催「住民自治で差別を許さない人権条例を求める市民有志の会」など)が1月30日夜、京都市内で行われました。緊急開催にもかかわらず約120人(オンライン含む)が参加しました(写真左)。
主催団体などが指摘する条例案の問題点は次の点です。
1、<経過>市民とりわけヘイトスピーチ・クライムの被害を受けている当事者の声を聞かずに作成され、その要望がまったく反映されていない。パブリックコメントも年末年始に24日間しか行われなかった(通常1カ月)。
2、<内容>「教育・啓蒙」に関することだけで、肝心の差別禁止条項、罰則の規定がない。
報告に立ったジャーナリストの中村一成氏(写真中央)は、京都が「朝鮮学校襲撃事件」(2009~10年、在特会による攻撃)に対して法廷闘争を行い、有罪判決(2014年12月9日確定)を勝ち取ってきた先進的役割や、「ウトロ放火事件」(2021年8月30日)、甲子園に出場した京都国際学園に対するヘイト(2021、24年)などに触れ、こう述べました。
「人権条例は教育・啓蒙と差別禁止条項・罰則による処罰が車の両輪でなければならない。にもかかわらず府の条例案には差別禁止条項・罰則規定が欠落している。こんな条例は京都の恥だ。たんに不十分なだけでなく、人権条例の制定を進めている全国の自治体に対し、〝京都でもあの程度の内容か“と足を引っ張ることになる。いちから作り直すべきだ」
オンラインで参加した川崎市ふれあい館の崔江以子(チェ・カンイヂャ)さんは、「京都の朝鮮学校襲撃事件との闘いに感謝」を示したうえで、差別禁止条項・罰則規定を盛り込んだ画期的な川崎市の条例(「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」、2019年12月成立)をかちとった経験から、こう発言しました。
「ふれあい館のハルモニ(おばあさん)たちは、川崎市の条例によって「わたしたちはまもられた」と語りました。京都がこのような案の条例をつくるならない方がマシです。奈良をはじめ全国で取り組まれている条例制定の邪魔になります。私たちが評価できる条例でなければ、未来の子どもたちを守ることはできません」(写真右は崔さんが共有した「ふれあい館」のハルモニたち。後列中央が崔さん)
京都の条例案は2月17日の府議会本会議に提出されると見られています。自民党議員を含め府会議員への要請・圧力、世論の強化が急務です。
集会で確認された通り、京都でどのような反差別・反ヘイトの人権条例がつくられるかは京都だけの問題ではありません。差別のない日本の夜明けを京都から―。