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麦畑の様子

2019-01-10 04:07:36 | 自給

今年は久野の「農の会」の畑では麦があちこちで播かれた。小麦、大麦、ライ麦、えん麦と様々な麦が作られている。耕作としての所もあり、緑肥の所もある。小田原に戻り、早速麦踏をしながら、観察をした。やはり農業でおもしろいのは観察である。それぞれの麦の性格もわかる。同じ麦を播いたところでは成長の違いで、畑の中の場所による土壌の違いも想像できる。わずかな距離の違いで、自然環境がこれほども違うのかという事もわかる。有機農法で耕作するという事は、この違いを見極めて耕作するという事になる。毎年違う場所で耕作するためにそういう事が必要になった。必要は生みの親で、畑を観察する面白さが深まったと思う。以前麦を作られていたMOAの方の畑で、畑の隅の小さな小屋の影が麦畑の上にはっきりと出ていたことがあった。その小屋がその場所に何十年もあったという事が、土壌にまで出ているという事に驚いた。こういうことは自然に従う農業にだけ見られる興味である。

麦踏がどのくらい歩くものかフィトビットで計測した。ほぼ半日の作業で1万歩だった。健康麦づくりである。別段麦踏が麦の生育に有効と考えているわけではない。無駄だと思っているのだが、麦踏ほど気分の良い作業は少ないのでやる。午前中だけで2反ぐらいの畑の麦踏をやったことになる。全部で5か所である。まず、総生寺裏の畑は小麦ハルユタカが5畝。ここは目分量の畝間30㎝程度で密に撒いてある。疲れて来て曲った結果が出ている。緑肥にしても良いという考えである。何故なら土壌がとても悪い畑だからだ。予測していた通り、発芽ムラがひどい。植える前に播いた肥料のムラが麦の生育に現れている。肥料分がすぐ現れるという事は、土壌が荒れている状態。慣行農法の畑だった時の化学肥料や除草剤の影響がまだ残っている。結果としての腐植不足。これでは大豆が出来なかった訳だ。ここの小麦は観察だけでもいいと考えて蒔いた。もし成育すれば収穫する。今の調子だと、収穫は出来るが収量は低そうだ。

そして、次は三国工業上の麦の会のメインの畑。ここは初めて借りた畑なので、心配をしていたのだが、土は悪くないようだ。発芽したものは十分な成長をしている。しかし、生育ムラはまだある。草が出ていたのを除草してくれてあった。有難い。2月に入ったならば、そばかすを撒いて土寄せをしたいと思う。土寄せをすると麦は分げつが増えて良くなる。平らなところに麦は播いてあるから、麦踏をして少し土壌がへこむ、そこに風邪土が寄せられる。そういう効果はあるかもしれない。小麦のハルユタカは良い生育だが、大麦の方は霜枯れている。結構暖かそうな畑なのに、大麦はずいぶんと寒さに弱い。欠ノ上田んぼ下の畑には、ライ麦が播かれている。ここはレンゲが出ていたので、レンゲをあまりいためない様にライ麦を播いた。上手く発芽している。南に山があり、冬の間は日照は全くない畑だ。畑の横に久野川が流れている。寒さが淀んでいる。土壌は昼間になっても霜柱が解けることがない。それでもライ麦が発芽しているので、少し驚いた。

舟原田んぼ下の畑では、山室さんの小麦が生育が良い。その他も、久野の中では一番成育が良くなっているようだ。標高は一番高い。三国上よりだいぶ寒いと思ったのだが、寒さの影響は感じない。やはり日当たりの良い畑は違う。麦の会よりだいぶ早く播いたそうだ。播種時期の違いが、冬では大きな影響になっている。春になってどう違ってくるのだろうか。追いつくのではないかと思っているがどうなるだろう。大麦も良い成長をしていた。少しうらやましくなった。しかし、大豆の収穫が12月まで遅れたのだから、麦の播種が遅れたのも止む得ないところだ。こちらのライ麦はそれほど条件が悪い訳ではないのに、欠ノ上田んぼ下の日陰の畑と大きな違いはない。その理由は、肥料不足かもしれない。肥料を十分入れてから播かないと、麦はダメだ。霜柱の立つような畑は麦踏効果が影響すると聞いたことがあるので、日陰の畑はは少し麦踏をしてみる必要があるかもしれない。諏訪の原圃場のえん麦は土壌表面にバラマキをしただけだが、それなりに出ている。タマネギの苗の植え付けの時期だったから、12月初めだった。と言ってもまだ分げつはしていない。播種量が多すぎるのだろうか。

 

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