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イネ株一つでコンビニおにぎり1個が出来る。

2024-03-18 04:31:12 | 自給


 1反の田んぼにはイネ株が何本あるか。1反は300坪。1坪に60株植えならば、18000本のイネ株があることになる。1反の田んぼで畝取りすれば600キロお米の収穫がある。おおよそひと株で40グラムぐらい採れることになる。

 稲は一つの穂で2グラム近くある。1株に20本穂があれば、40グラムになる。40グラムのお米は炊けば100グラムぐらいのご飯になる。コンビニのおにぎりならば、これに具が付いて、110グラムになる。「イネ株1つでコンビニおにぎり1個」と見ておけば良いことになる。

 1反の田んぼのお米で、コンビニおにぎりが18000個できる。1個130円程度と単純計算すると、1反の田んぼで、1万8千個のコンビニおにぎりだから、234万円になる。お米を作るより、おにぎりを作る方がはるかに儲かることが分かる。1万8千個のおにぎりを売るのが難しいことはまた別問題。

 コンビニが簡単とは言わないが、田んぼをやるのもなかなか大変なのだ。米農家が1反の田んぼで畝取りしたとして、10俵で良くて20万円である。有機米でキロ600円で売れたとして、36万円と言うことになる。いかにも安い。

 毎日オロオロとクタクタになるまで、田んぼの見回りをして、1㏊で360万円である。1㏊のコロガシは出来ない。もしやれば、寿命を縮めることになる。やはり田んぼは自給がいい。自分が食べるものを作ると言うことほど、おもしろいものはない。

 おにぎりの製造費と人件費などを考えると、原価の倍と見るといい。つまり、お米原価が20万円で、具材が20万円としても40万円の材料費とみればいいだろう。これに人件費や様々な経費を見ても80万円。もし農家がおにぎりにして売れば、80万円が234万円になる。

 これが6次産業化と言うことだろう。1㏊の小さな稲作農家であれば、おにぎりにして売るまでやれれば、2340万の売り上げになる。一日7~8万円の売り上げぐらいのおにぎり屋のお店だ。これで生きて行けるだろう。逆に言えば、これをやらなければ、経営が出来ないと言う事がよく分かる。

 実はこういうことをやっている人が居るのだ。土の竈を作り、羽釜で炊くご飯を提供している。おにぎりを何万個も売るのはすごいことだ。私ならばおにぎりだけでは無く、養鶏をやってこれに卵かけご飯だ。醤油も自家製を使う。

 多分卵かけごはんの店であれば、おにぎりの倍の売り上げになるだろう。卵かけご飯の専門店もある。卵かけご飯は日本独自の食べ方らしいが、これはほど美味しいご飯の食べ方は無い。しかも、健康に一番だ。卵には自家製納豆やキムチを混ぜて、毎日食べているが、飽きることが無い。

 農業の規模は3反の田んぼに縮小である。3万食分である。1日弁当を入れて、100食の販売である。これなら現実的な規模になる。100個の弁当を作ったことがあるが、4人で4時間ぐらいだった。そのくらいの飲食店なら普通にあるだろう。

 まあそれだってかなり難しいことは分かっている。出来不可能な話ではない。何でも商売は難しいものだ。納豆だって、醤油だって、ただ作ってもだめだ。化学調味料入りが美味しいという、世間の味覚に対抗しなければならない。

 お店は眺めの良い棚田の上に作る。脱穀や精米は水牛にさせよう。卵かけご飯を食べに来たお客さんは、自分の食べるお米を収穫したり、脱穀したり体験も出来る。鶏小屋から卵を探して自分のご飯にかけて食べることも出来る。

 こうして体験で付加価値を付けて、卵かけご飯で1000円は取る。1000円はケチだからだ。1000円以上は払えないからだ。2000円の朝食を食べるような人種に、苦労したものを売りたくないというひがんだ気持ちもある。日に10万円の売り上げ。

 残念なことに、もうこの歳では始められない。でもいつもこういうことをあれこれ考えている。もう一つ考えているのが、米でつくるカレーパンのお店である。やはり田んぼの見える丘の上にお店を作る。こちらは移動店舗が良い。揚げたてを食べて貰うように、パンを揚げる設備のキッチンカーである。

 油も米ぬか油が良いと思うが、美味しく揚がるか、どうだろうか。カレーの材料は、玉ねぎとジャガイモニンジンは作りたい。カレーに入れるハーブなども作った方がおもしろい。カレー米パンのお店の場合は田んぼは5反だとして人に任せてもいい。野菜畑が3反ぐらいになる。

 生産部と米パン製造部とを分ける必要があるかも知れない。頑張る人なら家族で全部やるのがおもしろいだろう。いずれにしても農業技術と、美味しいかレーパンを作る技術が無ければ不可能なことになる。これはこれで難しいことではある。

 小田原だって出来ると思うが、石垣島ならさらに成功確実だろう。誰か若い人でやってみようという人は居ないものだろうか。資本提供をしても良い。石垣島に移住して、やってみたいという人が居ればおもしろい話になる。本当に興味が持てる人なら、成功するだろう。

 問題は田んぼがやれる技術が身につくかかである。野菜畑が出来る技術を見付けられるかである。田んぼや畑をやる力があれば、おいしいカレーパンも出来る。今からでもやりたくなるが、日々の一枚の絵がある。のぼたん農園のこともある。ここはがまんしておこう。

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