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民主主義とトランプ

2023-09-30 04:42:27 | Peace Cafe


 アメリカは果たして民主主義を維持できているのだろうか。民主主義的な選挙によって、トランプのような異常な人間が選ばれると言うことはあり得るのだろうか。もしそうであるならば、民主主義は危険な考え方と言うことになるのかもしれない。マキャベリの言うところの衆禺政治である。

 アメリカの民主主義では、トランプのような虚言癖がある、議会を暴力で奪還しよう、などとアジ演説する大統領はどう考えてもまともではない。自己中の犯罪者と言えるような人間を選挙で再度選択する理由がどうしても理解できない。それほどアメリカの社会は病んでいると言うことなのだろうか。たぶん病んでいるのだ。

 アメリカの報道ではトランプ元大統領は相変わらず貧困層を中心に人気があり、共和党の大統領候補になると言われている。まったく信じがたいことだ。世界のどの国よりも安定しているはずの経済大国のはずではないか。その経済大国が故に、資本主義の末期に突入していて、希望ある未来を失った社会なのかも知れない。

 大統領選挙では現職のバイデンよりも支持者が多い。信じがたいことだ。どう考えても理解できない。アメリカはすでに民主主義が成立しない国になったと言うことなのだろう。格差に対する不満だけをトランプに便乗させているのだろうか。

 資本主義の競争主義というものが、人間を壊して行き、トランプというお化けのような存在を作り出したのかも知れない。自分だけが得をしたいお化けである。他人のことなどどうでも言い。自分だけが正しいというお化けである。民主主義が愚民政治になる。

 乱射事件が頻発するアメリカ社会がまともだとは少しも思わない。差別が何時になってもなくならない社会をまともだと思えない。中国で人権が軽視されていると、アメリカは主張するが、客観的に見れば、アメリカも同様に人権が軽視されている。アメリカの方がひどいのかも知れない。

 日本でも社会が希望を失い、自分が良ければそれでいい、という社会になりつつある。総理大臣は道徳ある資本主義と主張しながら、社会に対しては、まったく道徳などない、金に金を生ませろと、株式投資を煽っている。資本主義が抗して堕落し、民主主義を腐らせると言うことらしい。

 日本人が情けないのはこうした日本社会に対して、反発心を失った。社会に対する興味を失っている。そんなものだと自己本位に進んでいるのだろう。選挙が行われると、野党がだらしがないので、政治は変わりようが無いという判断が広がっている。投票率は極めて低い。

 選挙の仕組みが悪いのだ。悪い仕組みが与党に有利に働くもので、選挙を変えようとしないだけだ。選挙制度を変えれば日本人の選挙に対する意識も変わるはずだ。ネットで投票できるようにすれば良い。ネットで、政策ごとに直接民主主義を取り入れれば政治への関心が深まる。

 政治に対する無力感を取り除かなければ、日本でもトランプが登場する。維新の会を見るとなんとなく怖い気がする。日本が品格のある国から、賭博を奨励するような下卑た国に変わり始めている。

 韓国が慰安婦問題で、一度日本と外交的に約束したことを、大統領が変わり覆したことがあった。これでは韓国とは付き合いきれないと日本の社会では考えるようになった。韓国の非はさすがに明らかで、韓国は危うい国と見られるように成った気がする。外交的な決定は変えてはならないと言うのが国の倫理だ。

 国家間で一度約束したことは覆してはならないというのは、よその国との付き合い片としては当たり前の事だろう。トランプがもう一度大統領になれば、バイデンがやっていることをすべて覆すだろうと言われている。前回もアメリカと約束をしていたことが、いちいちに覆された。

 果たしてこういうことが予想されるような大統領が、公正な選挙で選ばれるということは、民主主義とは到底思えない。病んだ社会では病んだ人間が選挙で選ばれることになる。病んだアメリカの言いなりの国が日本ではさすがにまずい。日本はアメリカとの距離を考え直す時期にきている。

 トランプに変わればまた、日本は振り回されることになるのだろう。ウクライナの軍事支援も止めるだろう。台湾を守ると言うことも止めるだろう。日米安全保障条約も守らないことになる。それはバイデンが進めたことだから、変えた方が、自己主張できるという理由に過ぎない。

 トランプは人気が出ることであれば、何でもやる。人気の方向だけは鋭い反応がある。台湾は中国のものだと言うだろう。アメリカの負担で守る必要など無いと主張しそうだ。それはそれで一つの考え方かも知れないが、今までのアメリカとの約束事はどうなるのだろうか。

 アメリカが自己中になったときに、自由主義陣営は中国に対抗できるのだろうか。仕方がないので、日本は中国の属国になるという選択になるのだろうか。今のままではその可能性は十分にある。日本は国の安全保障を、自ら確立する道を捨てたのだ。アメリカへの依存に慣れてしまったのだ。

 日本や韓国はその時どういう態度になるのだろうか。台湾好きとしては耐えがたいものがある。トランプならば、間違いなく自分が核攻撃される可能性があれば、日本を核攻撃から守るというようなことはない。アメリカが中国から核攻撃されないための行動を取るだろう。

 核の傘など日本まで広がってはいない。建前としては一応日本を守るとを言うかもしれないが、それはあくまでそう発言しておいた方が徳田と考えるからに過ぎない。実際にそういう緊急事態になれば、間違いなく自己犠牲など考えもしないはずだ。

 ウクライナはまさに中国やロシアの望むところになるだろう。そんなことにはトランプはお構いなしだろう。バイデンがやった悪い事を自分がすべて建て直すと言うことだけになる。果たしてそれが自由主義陣営の利益を守るのかと言うことだろうか。

 しかし、トランプならばそんな犠牲をなんでアメリカが払う必要があるのかと言い出すに違いない。アメリカ一国主義で行く。さて属国日本はその時にどうするのか。始めて国の安全保障に目覚めるのか。あるいは中国の属国になろうとするのか。日本は独立国家である事を思い出せるのだろうか。

 軍事大国だけに安全保障がある訳ではない。日本の安全保障はまず経済連携である。経済で戦争は始まる。すでに米中は開戦している。日本も巻き込まれている。水産物の輸入禁止もその一つである。中国に輸出できなくとも、成り立つ経済を作る必要がある。

 小さくても、軍事力が弱くとも、自立している国家が目標なのだ。中国よりも軍事力が大きくなければ安心できないというのは、幻想である。軍事力が小さくとも、専守防衛の安全保障戦略はあり得る。核反撃能力というものは、総合的に制度として作らなければ安全保障にはならない。

 核反撃システムは、国連が管理するコンピュターに打ち込まれていて、日本に核攻撃があれば、宇宙から自動的に撃った国に核が打ち込まれるようにしておく必要がある。そうでなければ、核兵器の無効化そして、廃絶が出来ない。

 
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