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しるべ展の搬入と大井町の見学会

2006-06-26 05:50:08 | あしがら農の会
午後には大井町の町長をはじめとした、行政関係者、と農業委員の皆さんが、あしがら農の会の見学に見えます。大井町では赤田地区の農業公園を核とした、町の将来像があります。しかし、農業者の老齢化による、後継者不足も予測されています。そこで、新規就農者の実情が知りたいのだと思います。町にしてみれば、農村地域に新しい人が入るということは、問題の発生も充分予測されます。

大井町でも赤田方面は神奈川県では唯一と言っていい、昔の関東の農村の雰囲気が残った地域です。ここにはいこいの村という国の保養施設があり、相模湾と、富士山が眺望できる、農村景観が続きます。このポッカリと残されたような、すばらしい環境は、地域の人にとっては、開発困難、生活不便、と問題なようです。総和の公民館には戦時中軍隊の撮影した、この地域の航空写真が掲示されていますが、これがすばらしい耕作の状態を表していて、ここまでやれるのかと感激をします。特に、畑と座敷林と集落の関係が、自給自足の村の姿を見せています。

あしがら農の会の観点から考えれば、これほどすばらしい地域は無いので、むしろ、この地域が都会からの移住者によって、壊されてしまいそうで怖いです。ところが幸いな事に、この町の町長はその辺の感覚に優れた方で、方向は心得て、充分探ってきたようです。
そうした背景があって、あしがら農の会と大井町の懇談会がもたれました。ここで、出たのが「一度畑を見せてもらおう。」という事でした。これが今日に繋がります。

会の仲間では大井町在住の者が、5名います。その中でも小宮さんは古い地元の農家の人です。古いといっても古さが違います。縄文時代からではないかと、考えられていて、家の出入り口から出土した重要文化財の骨を、DNA鑑定してもらいたいというほど、古くから農業をされてきた家です。
小宮さんは現在ブルーベリーの摘み取り園をやっています。ここで、昨年夏祭りが盛大に行われました。これに来られた、大井町関係者の方が、この夏祭りをやる農の会のノウハウを評価された背景があります。いい夏祭りでした。ジョゼさんのボサノバと、様々な出店です。

これは開成町の行政関係者からも言われた側面ですが、多分行政が一番苦手な分野かと思います。今年も、7月23日に行われます。今年はボリビアのフォルクローレです。興味のある方は見に来てもらいたいのですが。私達にしてみると、自分達が楽しみたいから、自分達らしい夏祭りをやる。これだけだと思うのです。ここに義務感が無いところがいいのだと思います。地域の村祭りも、いまや半分義務感で支えられています。

「お祭りは中々だけど、畑の方はどうなの。」今日はこれで見えるわけです。大井町に在住している、新規就農した3名の人の畑を見てもらいます。これは一目瞭然です。見える方は長年農業をやってきた皆さんです。例えば、この時期の大根を1本抜いてみれば、レベルが分かります。実はこの面でも、農の会の農業レベルには自信を持っています。これが大切なところです。それぞれの耕作者しだいですが、充分評価に耐えると考えています。市民の農業参加というと、専門の農業者ほど甘く考えています。どうなるでしょう。

夕方からはしるべ展の搬入が重なりました。これは絵をもって行きさえすればいいのですが。やはり、水彩人の事務所係として、あれこれ心配もあり、早めに行かないわけには行きません。絵のほうは、自信作で、既に発送しました。

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2 コメント

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すばらしい景観なのですね。 (街中の案山子)
2006-06-26 10:18:15
富士山と相模湾が一望、それがいつも、となれば、全く最高の土地柄に思えます。

雪深い北陸で育ちで、子供雑誌を読んでいた頃は、富士山は都会の山、お正月に凧揚げできる雪の降らないところは、憧れの都会でした(笑い)。

今住んでいるところでは、「農家≒資産家」のイメージです。何故?地価が上がって、相続税に頭を悩ませている方がちらほら。これは本来農家の姿ではないのでしょうが、敷地たっぷりで、アパート経営とか、別収入があったり、息子夫婦には、苦もなく持家を与えられる、詳しくはわかりませんが、こんな農家群もあるのです。

俗っぽい話でごめんなさい。
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農地を資産と考える。 (笹村 出)
2006-06-27 06:31:46
小田原でも農地は資産です。この発想が、農業者にとって大きな障害になっています。資産家農家と営農者は違います。資産管理と考えてしまうと、生産地としての合理的な運用が出来ない事になります。

国の農業補助金が、回りまわって資産運用に使われていることにもなります。

農道整備事業が、アパート経営の為だったり。



いい農業、理想の農業をしてゆこうとすれば、生活できません。理想の卵は1個230円で売らないと、採算が合いません。買ってくれる人が居ないので、55円の卵を、妥協して作っています。55円でも私の卵は、日本1まともな卵だと思います。私のところには子供がいません。それで、やっとです。



だから、私のやり方を人に薦めることが出来ません。薦めたいのですが、生活を思うと、止めた方が無難と、考えてしまいます。
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