あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

城山(津久井城跡)に上る(神奈川)

2008-02-18 23:47:10 | 地図
 2008年2月16日(土)



 「地図を歩く会」の今年初の例会で、神奈川県の
水道の水源のひとつ、津久井湖のそばにある城山
(津久井城跡)に出かけた。

 集合は、JR横浜線橋本駅に10時半。sameさん
も来るのではないかと少し待ったが、見えないので
三ヶ木行きのバスに乗る。

 津久井湖の堰堤(えんてい)や観光センター前を
過ぎ、少し先のクラブ前バス停で降りた。

 11時15分にスタートし、南に向かう。左手(東)
に、これから上る城山がよく見える。


 峠に向かっての上り坂となる。西方に大菩薩嶺方
面の山並みが見えてきて、道路際に立ち止まって
数分、山座同定(山の形を見て山の名を確認する)
をする。

 峠のカーブ点に諏訪神社があり、傍らに馬頭観音
が8体並び、地蔵さんだろうか、根古屋村と記され
た石仏もあった。


 境内は、神奈川県名木百選に選定された大杉など、
うっそうとした森に覆われている。

 南面の根古屋集落に入り、少し下ると左手に、県
立津久井湖城山公園の入口があった。

 津久井城跡である城山(375m)一帯が公園に
なっているもので、その山ろくにパークセンターと
いう施設があった。

 城山の歴史や自然、人びとと城山の関わりなどを
理解できる施設で、写真やパネル、津久井特産の
組ひもづくりの機械などが展示されていた。


 この建物の前から、残雪の残る丹沢山塊が望ま
れ、蛭ヶ岳と塔ヶ岳の間に馬の雪型が見えたので、
センター内の展示はそっちのけで、しばらくは雪型
のある山などの山座同定をする。

 館内も一巡、12時を過ぎたのでここで昼食をしよ
うかという話も出たが、少し上に展望広場があると
いうので、そこまで上がることにした。

 車椅子でも上がれるという、鉄製の柵つきの傾斜
の緩い遊歩道を遠回りして上がる。


 途中まで上がると雪型はよく見えるが、逆光にな
り雲も増えてきた。


 展望広場にあった木のベンチで、山並みを眺めな
がら昼食をする。

 ゆっくりと周辺の山の山座同定もして出発し、山頂
を目指す。

 直登に変わった登山路をゆっくりと上がり、男坂と
女坂の分岐に出た。
 
 あと0.5㎞の標識があったが、馬の雪型を十分に
見たので、もう満足だという皆さんは、山頂の展望は
よくないとの話もあり、下ることになった。

 私はせっかくだから上ることにして、ここで記念撮
影をして分かれた。


 四国遍路の遍路道を思い出す落ち葉が一杯の道
を上がると、峠に出た。右は飯縄神社へ、左の稜線
を上がれば山頂である。

 木の間越しに北面や東面の展望が得られるように
なり、日陰には雪も残っている。

 太鼓曲輪(たいこくるわ)を経て、少しの上りで城山
山頂の本丸跡に着いた。

 津久井城は戦国時代の築城と考えられ、16世紀
には小田原北条市の家臣、内藤氏が城を治めてい
たという。

 根古屋式山城と呼ばれる津久井城は、ふもとの
根古屋に城主、家臣が居住し、いざ戦になったら
山の上で最終防御をする形態の城で、城山全体が
城として機能していたとのこと。

 天正18年(1590)に、豊臣秀吉の小田原城攻
めに伴い落城し、江戸時代初頭に廃城になったと
か。

 最高点には、文化13年(1816)に建立された
「築井古城記」という石碑が立っていた。


 展望は得られないと聞いてきたが、木の間越しに
雲の増えた丹沢山塊も望まれ、雪型も確認できた。



北から西側眼下には津久井湖が見下ろせ、本丸
下からは、東はるかに都心方面が望まれる。

 (写真上部の緑の帯の上に、かすかに見える)

 北面には、かなりの残雪があった。

 峠まで戻り、東側にある小さな社の飯縄神社に
上がる。

 北面に向かってよく踏み固められた道を下る。
残雪が凍って滑りやすいところや、くさり場もあり、
注意して下る。

 どんどん下り、江戸時代末期の伊豆・韮山の代
官、江川太郎左衛門が植林し、「江川ひのき」と呼
ぶ樹齢120年を越えるヒノキの樹林を抜ける。


 津久井湖畔に下ったところは、桜が多い「花の
苑地」。14時半過ぎに下った。

 津久井湖観光センターに入り、地元産品などの
販売コーナーをのぞく。

 ここからバスもあるが、まだ早いので、もう少し
歩くことにした。

 津久井湖堰堤(えんてい)の先にある城山ダム
展望台に上がって、湖や堰堤を展望する。

 バス道路の国道413号を橋本方向に向かう。
川尻で旧道に回ったら、りっぱなかやぶきの民家
が残っていた。

 近くの大正禅寺は、山門の彫刻がみごと。本堂
も趣ある造り。境内の庭木もよく整えられていた。

 原宿で左折して北へ、県道506号に入る。

 相原十字路で町田街道に出て東に進む。丸山の
諏訪神社には、しめ縄の巻かれたご神木の、太い
ケヤキとイチョウが目につく。

 その先は住宅地の間の細道を抜け、16時27分
にJR横浜線相原駅に着いた。

(天気 快晴後晴、距離 11㎞、地図(1/2.5万)
 上溝、八王子)、歩行地 相模原市(旧津久井町
 を含む)、町田市)

【注1】sameさんは車で現地に行かれ、私たちより
ひと足早めに歩かれたようです。下記ブログを参照。
http://same.cocolog-nifty.com/otanosimi/2008/02/post_51db.html 

【注2】丹沢の馬の雪型については、現在書店で
販売中の雑誌『新ハイキング』3月号、134頁に、
5年前の3月に撮った写真つきで紹介されている。
  
 

 

 

 

 

  

 

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カタツムリ歩行・JR武蔵野... | トップ | 城山(津久井城)に上がる(... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
津久井湖 (same)
2008-02-19 23:37:48
雪形は現地では気づかなかったのですが、確かに馬に見えますね。新ハイキングも書店で見てみます。
返信する

コメントを投稿

地図」カテゴリの最新記事