あるきメデス

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JRの駅からハイキングで鉄道発祥の地 横浜を歩く(神奈川)(続き)

2014-10-10 16:09:21 | JR東日本駅からハイキング
 2014年10月8日(水) 〈続き〉

 JR根岸線に平行する流れにかかる吉田橋は、明治2年(1869)に英国人土木技師
ブラントンにより架け替えられた日本最初のトラスト鉄橋で、「鉄(かね)の橋」と呼ば
れて市民に親しまれたとか。現在の橋の高欄は「鉄の橋」をイメージして復元したという。


 橋の西側から「イセザキモール」と呼ぶ賑やかな通りとなり、歩行者天国の通りの両側
には活気ある商店や飲食店などが続く。


 その一角にあった魚貝・海鮮料理店の磯丸水産で昼食をした。


 伊勢佐木町3丁目交差点を右折し、長者橋際から桜並木が続く大岡川左岸沿いに進む。



 二つ目の黄金橋を渡って西へ、結構急な斜面を上がって東小の横を通過し、野毛山公園
に入る。

 公園は、かつて生糸貿易で材を築いた豪商・原善三郎と茂木惣兵衛の屋敷跡。関東大震
災の復興事業として1926年に日本庭園、洋式庭園などが造られ、2010年の再整備
により現在の公園になったという。

 台地上にあり、展望台に上がると、みなとみらい地区を初め横浜の中心部が一望できる。


 展望台の先には、1964年の東京オリンピック大会に、横浜市がサッカー、バレーボ
ール、バスケットボール会場となったことを記念したモニュメントがある。
        


 現在は無料開放しているという野毛山動物園前を右へ少し下り、公園の北側のエリアに
入る。植栽豊富な一隅に、佐久間象山碑があるが、碑文は判読しにくい。
        

 遊歩道を半円状に回った先の斜面には、昭和7年(1932)にラジオ聴取契約者100
万人を越えた記念に、全国に建てた一つという「ラジオ塔」があった。
        

 近くには、かつてこの地に住み、この公園からの情景など数々の句を詠んだという中村
汀女の句碑もあり、「蕗(ふき)のたう おもひ おもひの 夕汽笛」と刻まれていた。
    

 公園の北東端に下ったところに公園の沿革が記されていて、関東大震災の復興事業、第
二次大戦中の陸軍の使用から戦後一時米軍に接収されたこと、その後貿易博覧会場、第4
回国体会場、野毛山遊園地など多彩な役割を担ったことが詳細に記述されていた。

 野毛坂交差点から北進して。次の高台にある伊勢山皇大神宮へ。もとはこの後行く掃部
山(かもんやま)公園にあった大神宮を、明治3年(1870)に神奈川県知事の告諭で
この地に移し、横浜の総鎮守と定めたとのこと。

 ひっそりした境内、拝殿では家族連れの参拝者が、おはらいを受けていた。

        
 社殿の右手、双体道祖神の立つ横の階段を北に下り、県立青少年センターの北側を緩や
かに上がると、横浜能楽堂の前に出た。


 2階から能楽堂が見られるようなので入り、白木造りの舞台や客席などを一望した。




 能楽堂に続く一帯の緑陰が掃部山公園。江戸時代は「不動山」と呼ばれ、明治に入り鉄
道建設の拠点となり、来日した外国人技師の官舎が設けられて「鉄道山」と呼ばれたとか。

 「掃部山」に変わったのは明治17年(1884)で、旧彦根藩士雄志が、元藩主の井
伊直弼(いいなおすけ)の記念碑建設のため購入して公園とし、大正3年(1914)に
井伊家から横浜市に寄贈されたという。

    
 公園上部中央に井伊直弼像が立ち、近くに井伊家寄贈の水泉もある。


 公園の東側から紅葉坂を下り、桜木町駅北側で線路をくぐって東に抜ける。横浜ランド
マークタワーのそばから、平行する広い通り「みなとみらい大通り」に入る。


 1㎞余り進んで、とちのき通り西交差点を左折し、横浜三井ビル2階にある今日最後の
ポイント、「原鉄道模型博物館」に入館する(入館料1,000円、駅ハイ割引900円)。

 鉄道発祥の地横浜に2年前の2012年7月に開館したもので、原信太郎が製作・所蔵
している世界一といわれる膨大な鉄道模型や鉄道コレクションを公開している。
    

 まずは特別企画の「ありがとう!SHINKANSEN展」のコーナー。東海道新幹線
開業当時の時刻表や運転士マニュアル、貴重なNo1番の切符40枚や当時の写真などが展
示されている。
        


 ほかに「原信太郎と鉄道史」のパネルや、原氏所蔵及び自作の日本、ヨーロッパ、アメ
リカなどのおびただしい鉄道模型が展示され、歴史的に貴重な車両も数多い。
        

    

 奥の一番大きな「いちばんテツモパーク」と呼ぶ部屋には、1番ゲージの蒸気機関車、
電気機関車や電車、市街電車などたくさんの車両と、市街地や駅、郊外などの巨大なレイ
アウトがあり、朝から夜へと移り変わる照明の中で次々に列車が運転され、鉄道ファンに
はたまらない空間である。










 ほかに、かつての横浜駅周辺を再現した「横浜ジオラマ」や実物の鉄道プレートやコン
トローラーなどもあり、40分ほど観覧した。


 隣の日産自動車ビルの横から「はまみらいウオーク」と呼ぶ遊歩道↑で帷子川(かたび
らがわ)を渡り、スカイビルの横から地下道に入る。ゴールの横浜駅には16時20分に
着いた。

(天気 晴、距離 10㎞、地図 JR東日本駅からハイキング地図、歩行地 横浜市中
 区、西区、歩数 21,900)




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