あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

奈良・山の辺の道を歩く ②巻向から天理へ(その1)

2013-04-29 22:40:47 | 奈良を歩く
 2013年4月17日(水)

 前夜は奈良市内のビジネスホテルに泊まり、昨日のゴールのJR桜井線の巻向(まきむ
く)駅に、8時57分に下りた。駅は無人でホームは東側だけ。9時1分に駅を出る。


 国道169号を少し進んで、相撲神社口バス停のある交差点を東に向かう。すぐ先に、
昨日は急いでいて気づかなかったが「垂仁天皇纏向(まきむく)珠城宮(たまきぐう)跡」
碑が立っていた。


 近くの巻野内集落の東端付近には、国指定史跡の珠城山(たまきやま)古墳群がある。
古墳時代後期の古墳で、1号墳から3号墳まで、三つの古墳が東から西へと並んでいる。

 西端の3号墳に上がり、墳丘上を2号墳の方に進む。



 東に三輪山や山麓の穴師集落方面が、南西には纏向遺蹟中の箸墓(はしはか)古墳↑、
北にはこれから向かう景行天皇陵↓が望まれる。


 さらに1号墳に回ると、南面に横穴式石室が残っていた。


 古墳の東、小さな池の横から昨日の延長になる山の辺の道に入り、田んぼの間を北に向
かう。


 田のあぜに、見たことのないピンクの小さい花が咲いていた。


 振り返って、いま通ってきた珠城山古墳を眺める。


 黒いテント掛けの無人スタンド前を過ぎ、桜井市から天理市に入り、景行天皇陵とされ
る渋谷向山(しぶやむかいやま)古墳の後円部東端へ。

 古墳時代前期に築造されたものでは国内最大の古墳とか。全長約300mの前方後円墳
で、この周辺では1番大きく、奈良県下でも2番目という。でも、そばに行くとそのスケ
ールは感じられない。


 北側の景行天皇陵ろ号陪塚のそばを通過し、渋谷町の集落に入る。公民館や卑弥呼庵
(ひみこあん)と呼ぶ民家を開放した茶どころ、甘夏などの無人販売所前を過ぎる。

 大和瓦の大きな民家を見下ろし、小さい流れに向かって車坂を下る。その大きな民家の
横には、黄門竹のつえを100円で売っていた。



 渋谷町に続く山田集落を北に出ると、行く手に崇神(すじん)天皇陵↑が、北西に黒塚
古墳↓が見えてきた。


 休憩所の横を通過して、崇神天皇陵とする前方後円墳、行燈山(あんどんやま)古墳の
後円部東側に着いた。

 全長242mあり、このあたりの柳本古墳群では、先ほどの渋谷山古墳(景行天皇陵)
に次ぐ大きさという。古墳周辺でサンコウチョウがしきりに鳴く。

 山の辺の道を挟んで東には、全長155mの双方中円墳と呼ばれる珍しい墳形の櫛山
(くしやま)古墳がある。その間を行燈山古墳の北へ回り込むと、路傍のクヌギが花を見
せる。



 環濠の中に桜の古木が花を広げ、西には天神山古墳も現れた。


 次の北別所集落の西端にある大きな休憩施設、天理市トレイルセンターへ。構内の八重
桜が見頃で水琴窟(すいきんくつ)もあり、周辺に広がる柳本古墳群の説明パネルが立つ。



 建物内では山の辺の道の情報が得られ、卑弥呼の鏡で知られる三角縁神獣鏡や土器、食
物の種で描いた絵文字などが展示され、無料で飲める湯茶のサーバーもあり、ゆっくりと
休憩や昼食ができる。


 20分ほど休んで北に出て、山門をくぐって東側の山すそにある長岳寺に入る。天長元
(824)年に淳和天皇の勅願により弘法大師が創建したと伝えられ、盛時には48坊、
宗徒300余名を数えたという。


 国重文で日本最古の鐘楼門を入ると、放生池を囲む境内はみずみずしい新緑が広がり、
八重桜やモミジが彩りを添える。


 小さい石の祠に祭られた四国八十八ヶ所を巡ることも出来る。まずは境内を一巡して、
それらを眺めた。



 鐘堂から大師堂↑などを経て本堂↓に上がり、国重文で玉眼を最初に使ったことで名高
い阿弥陀三尊を拝観する。





 さらに鐘楼門そばの旧地蔵院の庫裡(くり)と、庫裡に続く地蔵堂内部を拝観し、ふす
ま絵や松などを配した庭園を眺める。50分近く境内を巡り寺を出た。


 トレイルセンター北の上長岡集落を抜けた辺りからは、東に新緑の山並みが広がる。中
山町集落の向こうに、中山大塚古墳が見えてきた。



 大和瓦の家並みの並ぶ中山町を北に抜け、眺めの良い休憩テラスと柿本人麿歌碑や、柿
畑の間を通過し、中山大塚古墳↑の西側台地に上がった。




 南に面して中山観音堂があり、そばの広場に「最古の御社 大和(おおやまと)神社御
旅所」の標柱が立つ。


 東側に広がる新緑の彩りが気持ちよい。


 広場の北には歯定(はさだ)神社の簡素な社殿がある。正午を過ぎたので、神社の横の
ベンチで昼食にした。


(続く)




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コメント (2)
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