あるきメデス

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秩父往還・甲州道を歩く②(武州日野駅~三峰口駅)(埼玉)

2010-11-29 22:59:08 | ウオーキング
 9月27日(日)の第1回に続き、11月27日(土)、秩父ジオパーク歴史道をたどる
スローウオークの2回目に参加した。

 前回のゴール、秩父鉄道武州日野駅には、60人前後かと思われる参加者が集ま
る。


 秩父ジオパーク中谷理事長の挨拶、飯野副理事長のコース説明などがあり、3班
に分かれて10時40分に駅を出た。

 駅北側の国道140号を越えて、下日野の住宅地へ。小さい薬師堂のそばに、4基
の石仏が並ぶ。左端の鳥居を背負った珍しい石仏は、水神の弁天様のようだ。



 緩やかなカーブを見せる秩父往還に出た。南に、紅葉した弟富士山↑を眺め、近く
の荒川歴史民俗資料館に行く。館長さんの説明を聞きながら、狭い館内を観覧する。


 正面に展示された、国指定有形文化財の半縄の笠鉾(かさほこ)は、全国で一つと
いう歌舞伎ができる笠鉾。笠飾りや台の彫刻などが、華やかな彩りを見せる。


 国指定無形文化財の串人形は近くの白久(しろく)に伝わるもの。2人で動かす人形
は全国でも3か所のみとか。ほかに、小正月の飾り物、のこぎりや鎌(かま)、養蚕の
道具、農具、生活用具など、秩父ならではのものが、たくさん展示されていた。


 国道に出て西に向かう。国道際のモミジが、落葉間近の彩り。


 駅のそばに戻った国道際の民家に、久保鍛造所の看板がある。3代続く鍛冶屋さん
で、畑道具や山仕事道具、職人道具など200種類もの道具を製造しているという。


 大塚沢の先で、秩父往還は左に入る。その三差路に、「右三峯山新道 左旧道」と
刻まれた、道標を兼ねた三峯山登拝碑が立つ。


 その先には、子供の夜泣きなどを治す信仰の夜泣石があった。


 国道に戻り、荒川にかかる荒川橋の手前を北に入ると、竹林の中にひなびた鳥居と
小さな社殿の荒川神社がある。

 橋の工事中の明治23年(1890)や6年後、事故が続出したため、人夫たちが烏天
狗の仕業とおそれ、橋工事の守り神として建てたもの。橋は苦難の末、明治31年に
完成したという。


 橋の上を通過したのでは分からぬが、鉄骨で組んだ橋脚は深い谷にかかり、橋から
は、その深い谷を蛇行する清流が見下ろせる。


 荒川橋から1㎞余り、高橋沢の先にあった採石場跡に寄る。大きく露出した石の斜面
をよく見ると、さざ波のような痕跡があり、下に剥離(はくり)した大きなかけらもある。



 「漣痕(れんこん)」と呼ばれ、さざ波の跡が岩に残されたもので、ここが古くは海だっ
たことの証拠だという。 (続く)

コメント
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