魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

虫の相性

2016年01月20日 | 占いばなし

占い師に、「相性が良い」と言われても、必ずしも喜べない。
「相性」は性質のなじみが良いことであって、「良い結果」をもたらすとは限らないからだ。

物事には、絵の具のように混ざり合って別の色になるものもあれば、モザイクのように混ざらなくても色彩効果を生む物もある。
相性が良く、なじみが良い絵の具は、混ざり合うことで新しい色になり、新しい価値に発展させることもあれば、真っ黒になって使い物にならず、元の色にも戻れない場合もある。
相性が悪く、なじむことがないモザイクは、互いが自分を捨てないままでも、視覚効果で新しい価値を生む。

占い師が、「相性が良い」という場合、そのどちらを言っているか考えてみる必要がある。自分で考えてみなければならないのは、教本通りに受け止めて、表面上の相性だけを言う占い師が多いからだ。典型的な例では、性的な相性だけを見て、トータルな利害を無視するケースや、その逆もある。

自由恋愛の無い時代や社会では、むしろ、性的相性が大切だし、自由恋愛社会ではトータル利害の方が大切だ。
つまり、現代の恋愛相談なら、生活や仕事の相性が重要になるし、結婚紹介所での相性は性的ポイントがやや優先する。

相性問題は男女関係だけの問題ではない。仕事の同僚、取引相手にも、全く同じことが言える。
異性同性にかかわらず、性的相性が良ければ、「何となく虫の好く相手」で、必要以上に気になったり、欲目で見たりする。欲目で評価するのも困るが、気になりすぎて、欠点が目に付き、不満ばかり言うケースもある。この場合、本人達は「相性が悪い」と思っているが、実は相性が良すぎるのだ。

自動車人間の相性は、主に生活上の相性で、実際には、皮膚感的な相性も関わって、変化する。
特にゲイとかでなくても、実は無自覚のうちに、虫の好く相手と虫の好かない相手というものがあって、評価判断に影響している。