m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

信楽・信楽窯業技術試験場&陶芸の森陶芸館&黒田園他

2023-12-20 | 建築巡り・街歩き【その他】
先日ついにタイル制作用の電気窯を購入し、その備品の調達や偵察に信楽へやって来た。



高速走行中、すごいいいデザインの橋を見つけた。
アール・デコぽくもある。
帰って調べてみると、新名神高速道路の近江大鳥橋という橋で、
鶴が背中合わせに天に向かって飛ぶ姿を現しているそう。
美しい~。


信楽へ着くと、まずは、立ち寄りたかったアンティーク家具のお店、アンティーク・フレックスへ。
思ったよりスケールの大きなお店で、ものすごい数の家具が所狭しと並んでいてワクワク。(撮影了承済)



ヨーロッパのアンティーク家具、さすがに装飾が半端なく細かく、美しくてうっとり。


アール・ヌーヴォーの飾り棚も。


ライティングビューローも、隅々まで細かく彫刻されている。
引き出しそれぞれに、二つの顔が貼り付いてて、装飾が濃厚。


このテーブルの脚もクセ強いなあ。



そうかと思うと、こんな愛らしい小鳥が装飾されたものも。
リボン付きの鍵穴がまたおしゃれ。




ついつい細部に目がいって楽しんでしまった。
大き目のローテーブルが欲しかったのだけど、残念ながら低めのものはなく・・
お値段もリーズナブルな感じなので、又欲しい家具ができたらここへ来よう。



そして、信楽窯業技術試験場へやってきた。
去年来た時は、まだオープン前だったので、新しくなった施設を見ていこう。
この看板のタイルモザイクが素敵。
様々な質感、釉薬のタイルがモザイク状にデザインされている。



見学は、受付後、1階のみ自由に見学できる。
こちらの施設では窯業技術の研究開発や、後継者育成などが行われているそう。



ロビーの壁面を飾っているのは、旧庁舎場長室にあったという熊倉順吉デザインの陶壁画を移設したものだそう。


信楽らしい焼き締めの素朴な土の味わいが素敵な陶壁。



日本万国博覧会迎賓館用に製作された同じく熊倉順吉デザインの陶壁の一部。


建物内外には、開発された製品などが設置されていて、
こちらの坪庭は、信楽らしいなまこ釉の植木鉢や大小の円形の陶板が組み合わされていた。苔などの植物の緑との調和もいいなあ。



枯山水庭園をイメージしたというタイルの質感が面白い。

ここで、試験場の方からいろいろと説明もしていただき、タイルに興味があると伝えると、今、陶芸の森陶芸館でやってる展示に、こちらの試験場所蔵の建築陶器やタイルが出ていると教えてもらった。
とりあえず、旦那がお腹を空かせているので、後ほど見に行くことにして、まずはランチ場所へ向かった。


この日のランチは、黒田園へそばを食べに行くことにしていた。
土日は、数時間待ちにもなるという人気店だが、平日だったので、すぐ入れた。
風格のある建物は福井の築70年になる古民家を移築してきたもので、移築後20年になるという。






床は、移築時に、信楽焼の陶板を敷いたのだそう。



お座敷席と、囲炉裏端の席があったので、囲炉裏端へ。


火はついてはいなかったが、、



平日限定の海老天セットを。
そばも、サクサクの海老天も、朝宮茶も美味しい~


扉の引手には、鳳凰の彫り物が。



お腹がいっぱいになったのだけど、ちょうど向かいに朝宮茶の老舗、山本園の濃すぎる抹茶ソフトを食べておきたくて立ち寄る。



十分に濃すぎる抹茶ソフトに更に追い抹茶がかけられてる。
最高の風味だった。


大きな陶板の看板を掲げる陶器店。
陶器店で、大きめの土鍋も欲しかったので立ち寄るが、、
原料の影響で土鍋は、今全体的に品薄だそうで、見つからず。


信楽郵便局が、さすがにやきものの町らしく、タイル使いが素敵な建物だった。


三角形に張り出したタイル壁。


透明感のある瑠璃色もきれい。


陶芸材料のマルニ陶料へも立ち寄り、陶芸材料を物色。
ここの壁面のタイルがなんとも言えない風合いで好き。


こちらの陶器店のアプローチに敷かれてた円形と楕円形の陶板も面白かった。


そして、陶芸の森陶芸館へやってきた。






なにしろ特別展のポスターがこんな感じで、岡本太郎が前面に出ていたので、
建築陶器やタイルの展示があるとは、夢にも思わなかった。
どうやら信楽の建築陶器からの岡本太郎の流れらしい。



序章の近代建築と装飾陶器のはじまりから。
近代窯業の祖、ワグネルが開いた窯、旭焼で焼かれた暖炉用の組タイル。


陶磁器試験所で試作された、透かし彫りのレリーフタイル。
とても手が込んでいて、美しい。



獅子の噴水口


レリーフタイル。
陶磁器試験所で作られていた数々の試作品などを見ることができて興奮。


こちらは、陶磁器試験所本館玄関を飾っていたという鬼瓦風の装飾タイル。


孔雀が2羽描かれた華やかな陶板は、トルコ釉の発色が美しく、オリエンタルな雰囲気。


陶磁器試験所にて昭和2年に制作された秩父宮邸陶器製装飾電燈台。
建物は空襲により消失しているので、唯一残されたもの。


1926年フィラデルフィア万国博覧会へ出品された装飾電燈台。
3匹のうさぎが土台で支えている。



滋賀県立窯業試験場指導で製作された滋賀県庁舎の階段のレリーフタイル。
現在も市庁舎で見れる。


大物作りが適していた信楽では、滋賀県立窯業試験場で、このような電燈台などの建築用装飾陶器の開発が進んだのだそう。


動物の噴水口なども作られていた。




旧フェスティバルホールの装飾陶製レリーフや岡本太郎の代表作、万博の太陽の塔も信楽で手がけられたものだそう。
こちらの岡本太郎の「坐ることを拒絶する椅子」も信楽で作られたもので、
他にも様々なパブリックアートが信楽で手がけられてきたという。
岡本太郎と信楽にそんなに密接なつながりがあったとは。


岡本太郎の作品の中で、ダントツ可愛かったのが、この「犬の植木鉢」
岡本太郎が芸術の大衆化を目指し、作ったもののひとつだそうで、
1954年に常滑で最初に作られたのだそう。


何体か作られているようで、このひとつは、刈谷市の中学校に置かれてるようだ。



植物を背負ってる姿も可愛い。

いろいろととても見応えあってよかったので、帰りに陶磁器窯業試験場にご挨拶をしに立ち寄り、展示物の資料なども見せてもらって、更に展示物の写真も撮らせて頂けるとのことで、学芸員さんにお繋ぎくださった。
再び陶芸館へ伺い解説付きで鑑賞させて頂けて、とても満喫することができた。




その後、「かまーとの森」でお茶して帰ることに。
1972年に建設された全長80mのトンネル窯の跡地を使用し、カフェ&ギャラリー、ショップにされている。






入口そばにある円形の建物は、トンネル窯の燃料タンクだったもので、ここから窯に燃料を供給していたそう。
現在は小さなギャラリーになっていて、中には作品が展示されていた。


お店の奥がカフェスペースになっている。






手前がショップに。
かわいい雑貨類がいろいろと。



奥には古いミシンのコレクション。
オーナーの趣味で集められたものだとか。


トイレへの通路は、工場内を通る。


積み上げられた製品の植木鉢。


古い土練機が置かれていた。



おやつに紅茶とワッフルを一枚ずつ。

この日は街中をあまり歩き回る時間がなかったけど、満喫できた。
前回歩き回ったレポはこちら→



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